信仰・祭祀費ランキング|佐賀・津が上位、地域文化が支出に影響

特別費

2025年4月時点の信仰・祭祀費の全国平均は1,118円だが、佐賀市(7,065円)や津市(5,279円)などでは伝統文化や地域の行事が根強く支出が高額。長野市や富山市では月の平均支出回数も高く、仏教行事の習慣が生活に浸透している。全体では減少傾向ながら、地域によって文化的価値が明確に支出に表れている。

信仰・祭祀費の月間支出ランキング(二人以上世帯)

2025年4月
降順昇順
都市名支出額[円]全国比[%]前年同月比[%]
全国1118100-31.37
1佐賀市7065631.9+673
2津市5279472.2+19.25
3鹿児島市2423216.7+216.3
4金沢市2237200.1+330.2
5福岡市2109188.6+140.8
6京都市2083186.3+243.2
7横浜市1982177.3+15.03
8青森市1942173.7+145.8
9長野市1712153.1+279.6
10長崎市1671149.5-6.071
11岐阜市1548138.5+51.32
12静岡市1156103.4+28.02
13浜松市1129101-21.87
14大津市103492.49-6.679
15水戸市100589.89-34.36
16東京都区部96786.49-83.16
17大阪市96085.87+76.15
18北九州市94584.53+157.5
19堺市91281.57-77.37
20松江市89379.87+143.3
21鳥取市88078.71-86.06
22千葉市86076.92-53.81
23高松市82773.97-61.05
24大分市73065.3-33.03
25福島市70462.97+27.54
26宇都宮市70462.97-69.5
27奈良市66159.12+36.85
28仙台市65258.32+76.22
29山口市63756.98+42.51
30相模原市63256.53-9.456
31宮崎市60754.29-18.74
32富山市60454.03-70.39
33岡山市58652.42-60.78
34新潟市58252.06+93.36
35山形市54348.57-65.24
36名古屋市46641.68-23.1
37甲府市44239.53+146.9
38川崎市41236.85+53.16
39和歌山市40336.05+68.62
40高知市38734.62+8.101
41徳島市34831.13-45.45
42前橋市30327.1-30.98
43さいたま市29526.39-94.08
44広島市29426.3-67.48
45松山市26123.35-28.3
46札幌市14813.24-85.63
47秋田市14312.79-82.41
48神戸市13712.25-91.94
49福井市827.335-90.19
50熊本市686.082-59.28
51那覇市504.472-87.08
52盛岡市221.968-89.62

月間支出の推移

信仰・祭祀費の支出額

世帯当りの月間購入回数

2025年4月
降順昇順
都市名購入回数[回]全国比前年同月比[%]
全国0.16100
1長野市0.51318.8+240
2富山市0.39243.8+5.405
3大阪市0.39243.8+387.5
4長崎市0.32200+128.6
5福島市0.32200+60
6松江市0.26162.5+188.9
7佐賀市0.26162.5+8.333
8大津市0.25156.3-13.79
9鹿児島市0.24150+140
10鳥取市0.24150+100
11京都市0.24150-4
12福岡市0.22137.5+22.22
13津市0.22137.5+10
14奈良市0.22137.5+15.79
15横浜市0.21131.3+250
16岐阜市0.21131.3+90.91
17浜松市0.18112.5+12.5
18新潟市0.17106.3+54.55
19東京都区部0.16100-20
20山口市0.16100-5.882
21北九州市0.16100+14.29
22静岡市0.1593.75+15.38
23山形市0.1593.75-31.82
24堺市0.1593.75-44.44
25福井市0.1381.25-48
26千葉市0.1381.25-69.05
27さいたま市0.1381.25-56.67
28水戸市0.1275+9.091
29宮崎市0.1275-36.84
30宇都宮市0.1275-33.33
31大分市0.1275-40
32名古屋市0.1275-58.62
33高松市0.1168.75-21.43
34徳島市0.1168.75-21.43
35岡山市0.1168.75
36和歌山市0.1168.75+83.33
37青森市0.162.5-28.57
38金沢市0.162.5-16.67
39仙台市0.162.5+66.67
40松山市0.0956.25-10
41高知市0.0850-27.27
42相模原市0.0850+60
43川崎市0.0850-11.11
44秋田市0.0743.75-58.82
45甲府市0.0743.75+133.3
46前橋市0.0743.75-30
47広島市0.0637.5-50
48札幌市0.0531.25-73.68
49神戸市0.0425-84.62
50盛岡市0.0425-42.86
51熊本市0.0425
52那覇市0.016.25-80

月間購入回数の推移

各世帯の平均支出頻度

カテゴリー

詳細なデータとグラフ

信仰・祭祀費の月間支出の現状と今後

「信仰・祭祀費」とは、家庭内における宗教的・儀礼的支出を指し、寺社へのお布施や供物、仏壇・神棚に関連する用品、法事の準備費用、地域の神事・お祭りへの寄付などが含まれます。この支出は、伝統的な文化や地域社会との関わりが色濃く反映される項目であり、地方性や世代間の価値観の違いが支出額に顕著に表れます。


支出額が突出する都市の特徴

2025年4月時点の全国平均は1,118円であるのに対し、佐賀市(7,065円)津市(5,279円)が群を抜いて高額です。これらの地域では、地域神事や伝統行事への積極的な3加、家制度の影響による仏事の重視が支出を押し上げていると考えられます。

  • 佐賀市では前年比+673%、月平均回数0.26回と、支出だけでなく頻度も高く、日常的な宗教的行動の1環として位置づけられていることがうかがえます。

  • 津市も+19.25%と安定した上昇を見せており、伊勢神宮を擁する3重県の宗教文化圏の影響があるとみられます。


その他高額支出地域の文化的背景

次点には、以下の都市が続きます:

  • 鹿児島市(2,423円・+216.3%)

  • 金沢市(2,237円・+330.2%)

  • 福岡市(2,109円・+140.8%)

  • 京都市(2,083円・+243.2%)

これらの地域は、いずれも古くからの仏教・神道文化が根強く残る地域であり、定期的な仏事や地域行事が支出増に直結しています。特に京都や金沢などは、宗教的・美術的伝統が生活と1体化している点が特徴です。


頻度の高い都市の傾向と支出の質

支出額と並行して、購入(実施)頻度も重要な指標です。以下の都市では、月平均で0.3回以上の高頻度を記録しています:

  • 長野市:0.51回(+240%)

  • 富山市・大阪市:0.39回(大阪市+387.5%)

  • 長崎市・福島市:0.32回

  • 佐賀市:0.26回

特に長野県・富山県・新潟県などの中部~北陸地方では、仏教行事への出席や墓3りの慣習が強く残っていることが背景にあると考えられます。大阪市のような都市部でも高頻度で支出が増加していることから、都市住民の間にも儀礼的支出を重視する傾向が1部回復している可能性があります。


今後の傾向と支出の意義

信仰・祭祀費は、全国的に前年比-31.37%と全体では減少傾向にありますが、地域や世代によって需要に大きな差が見られます。

  • 高齢世代を中心とした生活文化の維持や、

  • 地元コミュニティの結びつきの強さが支出を支えている1方で、

  • 都市化・核家族化・無宗教志向の進展により、全体平均は押し下げられています。

とはいえ、地域祭祀や仏事を通じた世代間のつながりの継承伝統文化の保存という点において、この支出が果たす社会的意義は決して小さくありません。

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