2025年4月時点の人間ドック受診料平均は4.164万円。東京都区部が6.16万円で最も高く、前橋や名古屋も高価格帯に位置しています。一方、鳥取や山形など地方都市は3万円未満の低価格。料金上昇率は名古屋が約7%、岡山が約7%と高く、医療機器の高度化や人件費上昇が主因。地域間の価格差は医療サービスの内容や施設規模、地域の経済状況を反映しており、受診環境の均一化が今後の課題となっています。
医療の医療
人間ドック受診料の高い都市
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 東京都区部 | 前橋 | 名古屋 | 盛岡 | 京都 | 福井 | 大阪 | さいたま | 横浜 | 福島 |
最新値[万円] | 4.164 | 6.16 | 4.675 | 4.615 | 4.612 | 4.517 | 4.51 | 4.51 | 4.51 | 4.507 | 4.455 |
平均比[%] | 100 | 147.9 | 112.3 | 110.8 | 110.7 | 108.5 | 108.3 | 108.3 | 108.3 | 108.2 | 107 |
前年月同比[%] | +1.254 | +6.25 | +6.952 |
人間ドック受診料の低い都市
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 鳥取 | 山形 | 大分 | 岐阜 | 津 | 那覇 | 金沢 | 宮崎 | 岡山 | 大津 |
最新値[万円] | 4.164 | 2.854 | 2.943 | 3.271 | 3.3 | 3.374 | 3.465 | 3.77 | 3.795 | 3.825 | 3.865 |
平均比[%] | 100 | 68.54 | 70.66 | 78.55 | 79.25 | 81.01 | 83.21 | 90.53 | 91.13 | 91.85 | 92.81 |
前年月同比[%] | +1.254 | +1.695 | +5 | +4.545 | +6.993 |
これまでの人間ドック受診料の推移


詳細なデータとグラフ
人間ドック受診料の現状と今後
2010年から2025年4月までのデータによると、人間ドック1回の平均受診料は4.164万円です。医療技術の進歩と設備の高度化に伴い、料金は緩やかに上昇しています。特に近年は、がん検査や生活習慣病検査の充実により検査項目数が増えたことが価格上昇の主な背景です。
高価格帯の都市とその特徴
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東京都区部(6.16万円)圧倒的に高価格で、最新の検査機器を備えた大規模な医療施設が多いことが特徴です。専門医の数も豊富で、検査内容が充実しているため料金が高めに設定されています。
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前橋(4.675万円)、名古屋(4.615万円)、盛岡(4.612万円)前橋は前年比+6.25%、名古屋は+6.952%と高い増加率を示しています。地方都市でありながら設備更新や検査項目の追加が料金を押し上げていると考えられます。
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京都(4.517万円)、福井・大阪・さいたま・横浜(約4.5万円)これらの都市は検査の質とサービスが標準以上で、都市圏の需要増加が背景にあります。
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福島(4.455万円)医療再建や設備投資が進みつつある地域で、料金はやや高めに推移しています。
低価格帯の都市とその背景
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鳥取(2.854万円)、山形(2.943万円)最も低価格の地域で、地方の中小規模医療機関が中心。設備投資の遅れや検査項目の限定が価格に反映されています。
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大分(3.271万円)、岐阜(3.3万円)、津(3.374万円)比較的低価格ながら、前年同期比で岐阜は+1.695%の微増を示し、地域の医療サービス向上に努めています。
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那覇(3.465万円)、金沢(3.77万円)、宮崎(3.795万円)、岡山(3.825万円)、大津(3.865万円)沖縄を含む地方都市で料金は3万台後半が中心。那覇は+5%、岡山は+6.993%の増加率を記録し、検査充実や設備更新が進行中です。
価格上昇の主な要因
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医療技術と検査項目の高度化がん検診やメタボ検査、遺伝子検査など最新技術を用いた検査が増加し、これが受診料を押し上げています。
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人件費と運営コストの上昇専門医・技師の人件費高騰と施設維持費の増加が大きく影響しています。特に都市部の医療機関ではコスト増が顕著です。
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地域医療格差と施設規模の違い大規模施設は設備投資や検査充実度が高く料金も高額。1方、地方の小規模施設は低価格を維持していますが、サービスの質や検査項目数は限定的です。
課題と今後の展望
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地域間の受診環境の格差是正医療の質と受診料金の均1化が重要課題。地方医療への支援や遠隔医療技術の活用が期待されています。
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受診者の経済的負担軽減策の検討保険適用拡大や助成制度の充実による受診促進が必要です。
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検査の効率化とサービス向上AI活用や検査プロセスの効率化によりコスト削減を目指す動きが進んでいます。
まとめ
人間ドック受診料は全国で平均4.164万円。東京都区部をはじめ都市部で高額かつ上昇傾向が強く、地方では依然低価格を維持しつつも増加の兆しがあります。高度化する医療技術や人件費増が主な価格上昇要因であり、今後は地域医療の均質化と受診者負担の軽減が重要な課題となります。
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