二人以上世帯の設備修繕費は全国平均8074円で、都市間で大きな差が存在します。富山市の3.8万円超は異例の高さで増加率も2000%を超えていますが、多くの都市では数千円台で横ばいか減少傾向。都市部と地方で修繕ニーズや費用負担に差があり、特に高齢化や住宅ストックの老朽化が今後の課題。今後は補修費の増加や修繕費の分散負担が必要となるため、住宅の長寿命化政策も重要です。
設備修繕の家計調査結果
設備修繕の多い都市
設備修繕の少ない都市
これまでの設備修繕の推移


詳細なデータとグラフ
設備修繕の現状と今後
家計調査によると、2025年3月時点の2人以上世帯の設備修繕費の全国平均は8074円ですが、都市間で大きなばらつきが見られます。富山市の38920円は突出して高く、前年同期からの増加率は2212%と異例の急増。1方で、熊本市、神戸市、鳥取市、津市などは1万〜2万円台で推移し、堺市や山形市も1万円前後です。対して高知市や那覇市、秋田市などは千円台以下、福岡市でも2千円未満と低水準です。
高修繕費都市の背景と増減要因
富山市の修繕費急増は、1時的な大規模工事や修繕集中が原因と考えられます。神戸市や鳥取市も大幅な増加傾向にあり、住宅老朽化や設備更新の必要性が強まっている様子がうかがえます。これらの地域では築年数の経過した住宅が多く、修繕頻度や費用がかさんでいると推察されます。
低修繕費都市の現状と課題
1方、高知市や那覇市、秋田市など低修繕費の都市では減少傾向が目立ちます。これには住宅の新築率の高さや修繕を先延ばしにする傾向、あるいは設備の老朽化に対する認識不足が背景にある可能性があります。長期的には適切な修繕が行われず住宅の質が低下するリスクも考えられ、地域間格差が課題となります。
世代間や世帯構成による設備修繕費の違い
若年層世帯は住宅取得後しばらくは修繕費が抑えられる傾向がありますが、中高年層や築年数の長い住宅を所有する世帯では修繕費が増加しやすいです。また、共働きや多忙な世帯は修繕を後回しにしがちで、結果的に大規模修繕が必要になるケースもあります。
今後の推移と政策的対応
老朽住宅の修繕需要増加
今後、日本の住宅ストックの老朽化が進む中で、修繕費は増加傾向が続くと予測されます。特に地方では住宅の空き家問題と併せて、修繕負担の増加が生活コストに影響を及ぼす恐れがあります。
補助金や支援制度の活用
国や自治体による住宅リフォーム補助や耐震・省エネ改修支援の充実が重要で、これにより修繕負担の軽減や住宅の長寿命化が期待されます。
修繕費の計画的積立の促進
修繕費用を突発的な負担にしないため、定期的な点検や積立の習慣化が不可欠です。これにより費用の平準化と住宅資産の保全が可能になります。
まとめ
設備修繕費は都市間で大きな差があり、築年数や住宅の質、地域特性に左右されます。今後は老朽化に伴う修繕費の増加に備え、補助制度活用や計画的な費用準備が重要です。都市部では修繕負担の増大が顕著になる可能性が高く、地方は修繕の遅延や住宅劣化リスクに対応する必要があります。世代や世帯構成の違いを考慮した住宅メンテナンス支援策も求められます。
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