乳液の平均価格は全国で1,386円に統一|名古屋だけが下落傾向

化粧品



2025年3月時点の日本における乳液1本の小売価格は平均1,386円で、全国すべての都市で価格が一致しています。価格上昇の背景には原材料費の高騰や製品の高機能化、環境対応などがあり、例外的に名古屋では前年より6.351%の価格下落が見られます。価格均一化の進展は公平感を与える一方で、地域ニーズを反映しづらいという課題も抱えています。

衣類・美容の都市別小売価格

乳液価格の高い都市

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 鹿児島 鳥取 高知 高松 静岡 青森 長野 長崎 金沢 那覇
最新値[円] 1386 1386 1386 1386 1386 1386 1386 1386 1386 1386 1386
平均比[%] 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100
前年月同比[%] -0.104 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

乳液価格の低い都市

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 さいたま 京都 仙台 佐賀 前橋 千葉 名古屋 和歌山 大分 大津
最新値[円] 1386 1386 1386 1386 1386 1386 1386 1386 1386 1386 1386
平均比[%] 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100 100
前年月同比[%] -0.104 0 0 0 0 0 0 -6.351 0 0 0

 

これまでの化粧品の推移

乳液の小売り価格
最新のデータ

 

詳細なデータとグラフ

 

乳液の現状と今後

2010年10月から2025年3月までの乳液の小売価格のデータによると、最新の1カ月(2025年3月)における平均価格は1,386円となっています。約15年間にわたる価格推移をみると、2010年代前半は1,000円を下回る商品も多かった一方、近年は1,300円台半ばで安定する水準まで上昇しています。

特に2020年以降、原材料費や流通コストの上昇を背景に、小売価格の底上げが加速しました。肌への優しさや成分の安全性が注目されるようになったことも、価格に影響を与えています。

 全国に広がる価格均一化の現象

2025年3月現在、日本全国の都市において乳液の価格はすべて1,386円と、完全な価格の均一化が起きています

  • 高価格帯(実質差なし):鹿児島、鳥取、高知、高松、静岡、青森、長野、長崎、金沢、那覇

  • 低価格帯(実質差なし):さいたま、京都、仙台、佐賀、前橋、千葉、名古屋、和歌山、大分、大津

唯一、前年同期比で具体的な増減が判明しているのは名古屋で「-6.351%」の下落が見られ、これは全国的な均一価格の中でも例外的な動きと言えます。

 価格均一化の背景とその功罪

背景

  • 大手メーカーの標準価格設定:乳液市場の大半を占めるのは国内外の大手ブランドであり、メーカー希望小売価格(MSRP)に従った販売が主流。

  • ドラッグストアやECの全国展開:同じ価格の商品が全国どこでも購入できる環境が整ったことで、地方と都市部での価格差は縮小。

  • 価格統制と安定性の追求:小売業者による過度な値引き競争を防ぎ、ブランド価値を守る狙いもある。

問題点

  • 地域ニーズの無視:地方では可処分所得や購買意識が異なる中で、一律価格は選択肢の乏しさや負担感につながる。

  • 販売戦略の画一化:均一価格が定着することで、差別化戦略がとりにくくなり、地場企業や中小ブランドには不利。

 乳液価格の上昇要因と例外的動き

上昇要因

  1. 原料価格の上昇:ヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分が高騰し、製造コストに反映。

  2. 高機能化の進展:乳液に美白、抗炎症、エイジングケアなどの効果を持たせる製品が主流化。

  3. サステナビリティ対応:環境に配慮した容器やオーガニック成分の導入が価格に反映。

  4. マーケティング・ブランディング費用の上昇:SNS・インフルエンサーマーケティングの普及による宣伝費の高騰。

名古屋の例外的下落

2025年3月において、名古屋で前年同期比マイナス6.351%の価格下落が確認されており、これは以下のような要因が考えられます:

  • 競合店の価格引き下げによるローカルな値下げ競争

  • 在庫処分や旧製品のセール拡大

  • ECの利用率向上によるリアル店舗価格の調整

 今後の乳液市場と価格の展望

乳液市場は今後も高機能化と安全性重視のトレンドが続く見通しです。それに伴い、価格も1,400円台を超えて上昇する可能性があります。

一方で、以下のような新潮流も予想されます:

  • 詰め替え需要の拡大:エコ志向により詰め替えパウチの利用が進み、コストダウンを図る動き。

  • ジェンダーニュートラルコスメの普及:男性向け乳液市場の拡大で、価格帯の分化が生じる可能性。

  • 定額制スキンケアサービスの浸透:価格ではなくサービス全体で差別化する動きが強まる。

 

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