2025年5月の乳児服1着の全国平均は3,064円。盛岡や津、金沢などが高価格帯だが、津は前年より24%下落するなど都市ごとの差が顕著。松山は+39%の急上昇。素材価格やブランド志向、安全性ニーズの高まりが価格上昇の主因で、今後も高止まりが予想される。
都市別の乳児服1着の相場価格
都市 | 最新値[円] | 前年同月比[%] | |
---|---|---|---|
平均 | 3053 | -0.0105 | |
1 | 盛岡 | 4877 | -2.907 |
2 | 津 | 4726 | -12.25 |
3 | 金沢 | 4466 | +5.181 |
4 | 宮崎 | 4392 | +1.338 |
5 | 横浜 | 4345 | +9.473 |
6 | 長崎 | 4209 | |
7 | さいたま | 4120 | |
8 | 和歌山 | 4063 | -1.931 |
9 | 宇都宮 | 3973 | -5.247 |
10 | 松山 | 3769 | +39.28 |
11 | 那覇 | 3766 | +8.437 |
12 | 岡山 | 3736 | +1.522 |
13 | 水戸 | 3666 | +11.12 |
14 | 札幌 | 3663 | +23 |
15 | 大分 | 3663 | -1.954 |
16 | 富山 | 3589 | -11.51 |
17 | 佐賀 | 3579 | +3.171 |
18 | 秋田 | 3556 | |
19 | 東京都区部 | 3267 | -6.228 |
20 | 仙台 | 3234 | +4.054 |
21 | 熊本 | 3212 | +0.911 |
22 | 神戸 | 3202 | -6.484 |
23 | 大阪 | 3151 | +1.547 |
24 | 前橋 | 3127 | +21.06 |
25 | 長野 | 3113 | -20.59 |
26 | 名古屋 | 2929 | -27.3 |
27 | 鹿児島 | 2882 | |
28 | 高知 | 2802 | +12.58 |
29 | 千葉 | 2786 | -5.942 |
30 | 奈良 | 2779 | +5.545 |
31 | 青森 | 2619 | +14.42 |
32 | 広島 | 2569 | +0.666 |
33 | 松江 | 2492 | +0.121 |
34 | 福岡 | 2453 | +53.41 |
35 | 新潟 | 2442 | +1.202 |
36 | 鳥取 | 2368 | -6.255 |
37 | 高松 | 2361 | +15.79 |
38 | 福井 | 2266 | -18.9 |
39 | 山口 | 2078 | +1.267 |
40 | 静岡 | 1965 | -41.62 |
41 | 京都 | 1891 | -7.076 |
42 | 山形 | 1859 | -1.222 |
43 | 大津 | 1678 | +16.12 |
44 | 福島 | 1675 | +18.12 |
45 | 徳島 | 1531 | -8.76 |
46 | 岐阜 | 1421 | +39.59 |
47 | 甲府 | 1189 | -22.94 |

詳細なデータとグラフ
乳児服の小売価格の相場と推移
2025年5月時点における乳児服1着の全国平均価格は3,064円で、子育て用品の中でも比較的高額な支出項目に位置します。乳児は成長が早く、頻繁に着替えやサイズ変更が求められるため、乳児服の価格は家庭にとって関心の高い指標のひとつです。
都市別で見ると、特に高価格帯に集中する都市は以下の通りです:
-
盛岡:4,813円
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津:4,726円
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金沢:4,466円
-
宮崎:4,363円
-
宇都宮:4,339円
いずれも全国平均の1.4倍〜1.6倍の水準に達しており、価格差は明確です。
都市別の価格推移と変動率
前年同月比で見ると、全国平均は-0.111%と、わずかに下落傾向を示しています。しかし、地域ごとにその動きは大きく異なります。
以下は主な動きの概要です:
-
大幅上昇:松山(+39.28%)、横浜(+8.37%)、金沢(+5.181%)
-
微増:宮崎(+0.669%)
-
下落:津(-24.14%)、盛岡(-4.181%)、和歌山(-5.139%)
松山では4割近い上昇が見られた1方、津では4分の1近くも価格が急落しています。このように、都市ごとに価格の方向性がまったく異なる点が注目されます。
価格の地域差に影響する要素
都市別の価格差は、単なる物価水準の違いだけでなく、地域の生活スタイル、流通構造、購買傾向、地理的条件などが複雑に絡み合っています。
盛岡・津:高価格からの調整
盛岡と津はともに高価格帯に位置していますが、前年より下落しており、仕入れルートの変更やセールの普及、物価抑制の影響があった可能性があります。特に津の大幅な下落(-24.14%)は異例で、限定的な調査対象の変化や販売方法の変化なども疑われます。
松山:急上昇の背景
松山では前年から約4割の価格上昇が確認されており、これは高品質品や輸入ブランド製品の取り扱い強化、新店舗の影響などが考えられます。地方都市での価格上昇は、供給量の減少や選択肢の偏りが原因となるケースもあります。
横浜・金沢:ブランド志向の強さ
これらの都市は都市規模が大きく、中間層〜高所得層向けの高機能乳児服やブランド製品の購買が活発です。特に横浜は近年育児支援が充実している背景もあり、「多少高くても良いものを」という志向が見られる地域です。
乳児服価格の上昇要因
都市に共通する価格上昇の背景には、以下のような要因があります。
原材料と製造コストの上昇
乳児服には柔らかく安全性の高い素材(オーガニックコットン、無染料繊維など)が使用されることが多く、これらの原材料費の上昇や安全基準の強化が価格に影響を与えています。
ブランド・機能性重視の傾向
消費者の間では「着心地」「肌への優しさ」「洗濯耐久性」などに加えて、海外製品や国内有名ブランド志向が強まっており、それにより単価が上がる傾向があります。
流通構造の変化
コロナ禍以降、店舗数の減少や流通網の集約が進み、地域によっては選択肢が狭まり高価格品に集中する傾向が見られます。また、オンライン販売の進展により、実店舗での価格が高止まりするケースもあります。
今後の見通しと育児家庭への影響
乳児服の価格は今後も、高品質・安全性・機能性へのニーズの高まりにより、1定の高水準を維持すると予想されます。1方で、中古市場やフリマアプリの活用、地域育児支援制度の拡充により、家計への負担を抑えようとする家庭も増加しています。
自治体レベルでは、出産祝い金に加えて、育児用品の現物支給や商品券によるサポート制度も注目されており、乳児服の購入実態にも影響が出る可能性があります。
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