九州地方の水道料金平均は3,172円。長崎市(4,515円)と佐世保市(4,195円)が最高水準。宮崎市は前年より9.327%の大幅上昇が目立つ。那覇市や福岡市は安定的な料金で推移し、北九州市は最も低料金。全体として料金は緩やかに上昇傾向だが、地形や老朽化の影響で地域差が大きい。
1か月20立法メートルの水道料金相場
都市 | 最新値[円] | 前年同月比[%] | |
---|---|---|---|
平均 | 3172 | +0.878 | |
1 | 長崎 | 4515 | |
2 | 佐世保 | 4195 | |
3 | 佐賀 | 3520 | |
4 | 宮崎 | 3235 | +9.327 |
5 | 那覇 | 3040 | |
6 | 大分 | 2959 | |
7 | 福岡 | 2827 | |
8 | 熊本 | 2640 | |
9 | 鹿児島 | 2585 | |
10 | 北九州 | 2200 |

詳細なデータとグラフ
九州の水道料金現状と今後
9州地方の水道料金平均は3,172円で、全国平均よりやや高めの水準にあります。地域特有の地理条件や水源の確保状況、人口分布、インフラの老朽化状況が料金設定に影響を与えています。9州は島嶼部や山間部も多く、配水コストが高い都市も存在します。
長崎市と佐世保市 ― 9州地方最高水準の都市
長崎市は4,515円と9州で最も高い水道料金を誇ります。複雑な地形と歴史的な配水設備の老朽化に加え、観光地としてのインフラ整備費用も料金を押し上げています。佐世保市も高く4,195円で、長崎県内で安定した高水準を維持しています。
佐賀市と宮崎市 ― 中程度の料金帯
佐賀市(3,520円)と宮崎市(3,235円)は9州地方の中間帯に位置し、人口規模に見合った料金水準です。特に宮崎市は前年より9.327%の大幅な料金上昇があり、老朽化対策や水質基準の強化に伴う投資が反映されています。
那覇市・大分市・福岡市 ― 安定した料金水準
那覇市(3,040円)、大分市(2,959円)、福岡市(2,827円)は比較的安定した料金で推移しています。特に福岡市は9州最大の都市として効率的な水道事業運営が進んでおり、料金上昇を抑制しています。
熊本市・鹿児島市・北9州市 ― 低料金の都市群
熊本市(2,640円)、鹿児島市(2,585円)、北9州市(2,200円)は9州地方内で比較的低い水道料金水準です。北9州市は特に料金が低く、人口密度の高さと効率的な水道管理によるコスト抑制が背景にあります。
料金推移の総括と地域差の要因
9州全体では前年同月比で平均+0.878%の上昇が見られ、特に宮崎市の大幅上昇が注目されます。長崎や佐世保など1部地域では高水準のまま安定し、料金差は主に地形的条件やインフラの老朽化進行度に起因しています。
今後の課題と展望
老朽化インフラの更新や水質維持に必要な投資が継続する中で、9州地方の水道料金は今後も地域によりばらつきながら上昇圧力がかかる見込みです。持続可能な運営と利用者負担のバランス確保が重要課題となります。
コメント