九州の2025年6月のみかん市場では沖縄県が1560円/kgで最高値を維持し、北九州市と福岡市も価格上昇。一方、卸売数量は福岡市と北九州市で大幅減少し、沖縄県は倍増。価格高騰は物流コスト増や生産減少が主因。地域ごとの流通構造や消費動向が卸売数量に影響し、今後は生産安定化と流通効率化が課題となる。
みかんの市場価格
市場 | 卸売価格[円/kg] | 前年同月比[%] | |
---|---|---|---|
1 | 沖縄県 | 1560 | -0.827 |
2 | 北九州市 | 1193 | +3.137 |
3 | 福岡市 | 1169 | +9.357 |
市場価格の推移

九州の卸売数量
市場 | 卸売数量[kt] | 前年同月比[%] | |
---|---|---|---|
1 | 福岡市 | 0.132 | -15.38 |
2 | 北九州市 | 0.018 | -30.77 |
3 | 沖縄県 | 0.002 | +100 |
卸売数量の推移

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詳細なデータとグラフ
みかんの卸売り市場の現状と今後
2025年6月の9州地方におけるみかんの市場価格は、沖縄県が1,560円/kgで最も高く、北9州市が1,193円/kg、福岡市が1,169円/kgと続いています。前年同月比では沖縄県で0.83%の微減がある1方、北9州市と福岡市はそれぞれ3.14%、9.36%の価格上昇を示しています。卸売り数量では福岡市が0.132ktと最大であり、北9州市が0.018kt、沖縄県は0.002ktと続きます。ただし、前年からの数量変化を見ると、福岡市と北9州市で大幅減少(それぞれ約15.4%と30.8%減)、沖縄県は倍増しています。
価格推移と数量の動向
9州地方のみかんの価格は全体的に高値安定または上昇傾向にありますが、卸売数量は全般的に減少傾向です。特に福岡市や北9州市では大幅な数量減が見られ、流通構造の変化や消費動向の影響が考えられます。沖縄県に関しては数量こそ少ないものの前年からの増加率が顕著であり、地域特有の消費や流通経路の拡大がうかがえます。
都市別の特徴
沖縄県
価格は9州で最も高い1560円/kgを維持し、数量は非常に少ないものの前年比100%増と成長傾向。地理的な要因から輸送コストが価格に反映されやすいが、独自の需要増加も価格の安定に寄与しています。
北9州市
価格は1193円/kgで堅調ながら、卸売数量は前年比30.8%減少。市場流通の縮小や直販増加が背景にある可能性があります。
福岡市
9州最大の卸売数量(0.132kt)を誇るものの15.4%減少。価格は上昇しており、需要は高いが供給量は絞られていることが示唆されます。
価格高騰の要因
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物流コストの増加9州内でも特に沖縄を含む離島地域では輸送コストが高く、価格に影響。
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生産量の減少や天候不順台風や異常気象による生産減が市場供給量を圧迫。
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消費者の高品質志向高品質・有機栽培みかんへの需要増加により価格上昇。
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流通構造の変化卸売市場を経由しない直接販売やネット通販の拡大による卸売数量減少。
みかん生産の動向と課題
9州はみかんの主要産地ではないものの、福岡県を中心に生産が行われています。今後は気候変動への対応や生産技術の向上が求められ、品質維持と安定供給の両立が課題です。また、流通効率化と販路拡大による消費拡大も重要なポイントとなります。
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