2025年6月の九州におけるすいか価格は沖縄県が243円/kgで最も高く、北九州市・福岡市が続く。全体的に価格・数量ともに減少傾向で、特に北九州市は12.99%の大幅下落。消費減、物流コスト、生産集中が影響しており、今後は小玉品種や地域ブランドの展開が重要。
すいかの市場価格
市場 | 卸売価格[円/kg] | 前年同月比[%] | |
---|---|---|---|
1 | 沖縄県 | 243 | -1.352 |
2 | 北九州市 | 236.7 | -12.99 |
3 | 福岡市 | 218 | -1.656 |
市場価格の推移

九州の卸売数量
市場 | 卸売数量[k円/kg] | 前年同月比[%] | |
---|---|---|---|
1 | 沖縄県 | 0.243 | -1.352 |
2 | 北九州市 | 0.237 | -12.99 |
3 | 福岡市 | 0.218 | -1.656 |
卸売数量の推移

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詳細なデータとグラフ
すいかの卸売り市場の現状と今後
9州における最新(2025年6月)のすいか市場価格は以下の通りです。
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沖縄県:243円/kg(前年比 -1.352%)
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北9州市:236.7円/kg(前年比 -12.99%)
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福岡市:218円/kg(前年比 -1.656%)
価格は全体的に前年同月比で減少傾向にあり、とくに北9州市での下落幅が大きくなっています。1方、卸売数量についても
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沖縄県:0.243k円/kg
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北9州市:0.237k円/kg
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福岡市:0.218k円/kg
と、数量面でも減少傾向が見られ、特に北9州市の落ち込みが顕著です。
価格・数量の推移と地域差
2008年以降の価格推移では、9州地方は全国平均よりやや安価で安定した傾向が続いていましたが、ここ数年は需要の変化や物流コストの上昇などにより、局所的な価格の変動が見られるようになりました。
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沖縄県では、地産地消の傾向が強く、地場生産品の需要が底堅く、価格は比較的安定していましたが、最近は天候不順や輸送コストの上昇の影響で微減傾向です。
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北9州市は、福岡・大分などからの供給拠点となっており、これまでは価格競争により安値を維持していましたが、今回は大きく落ち込みました。
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福岡市は9州最大級の都市市場であり、流通量が多い分だけ価格変動は小さい傾向があります。
都市別の特徴と消費構造
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沖縄県では夏の観光需要がすいか消費を押し上げる傾向があり、ホテル・外食産業向けの業務需要も1定。高温多湿の気候の影響で「冷やして食べる」文化も根強く、季節商品の定番です。
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北9州市は、地方市場でありながら物流中継地点としても機能しており、低価格で大量に取引されやすいが、消費の中心である福岡市と重複するため、需給調整が難しい面も。
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福岡市は需要が広く安定しており、贈答用の高級すいかから、量販店向けの廉価品まで多様な品が流通します。価格は比較的安定する1方、最近は家庭用の消費減が影響しています。
価格下落の要因
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家庭での消費減少 すいかは1玉が大きく保存が難しいため、共働き・単身世帯では敬遠される傾向が強まりつつあります。
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生産地の分散化と供給過多 熊本・大分など9州各地でのすいか栽培が進み、競合が激化。1方で需要は横ばいか減少しているため価格に下押し圧力が。
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物流費の上昇 とくに沖縄県では輸送費の高騰が価格形成に影響。現地生産品で対応しているものの、コスト圧力は依然強いです。
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天候の影響 2025年春先は高温傾向で、すいかの収穫が早まり出荷が1時的に集中、価格が1時的に下落した可能性もあります。
すいか生産と今後の展望
9州地方では熊本県・大分県・鹿児島県が主なすいかの産地で、全国でも有数の生産量を誇ります。今後は、以下の方向がカギとなります:
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小玉すいかやカットすいかの普及促進
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ブランド化による高価格維持(例:熊本の黒皮すいかなど)
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観光需要・ふるさと納税による販路拡大
流通の合理化とともに、地域の食文化と連動したプロモーションが消費拡大の鍵を握るでしょう。
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