九州地方の都市ガス料金は2025年4月で平均8,940円、佐賀が9,637円で最高、那覇は9,484円。前年同月比は平均4.05%増で、佐賀は8.33%と大幅上昇。燃料価格の国際変動や老朽設備更新が価格上昇の背景。今後は再生可能エネルギー導入やスマート技術普及で安定化、地域間料金差の是正が課題となる。
小売物価統計
都市ガス代の高い都市
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 佐賀 | 那覇 | 宮崎 | 鹿児島 | 福岡 | 北九州 | 長崎 | 熊本 | 佐世保 | 大分 |
最新値[円] | 8940 | 9637 | 9484 | 9200 | 9123 | 8713 | 8713 | 8648 | 8648 | 8648 | 8583 |
前年同月比[%] | +4.049 | +8.33 | +6.502 | +3.012 | +3.015 | +3.284 | +3.284 | +3.198 | +3.198 | +3.198 | +3.186 |
都市ガス代の安い都市
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
名称 | 平均 | 大分 | 佐世保 | 熊本 | 長崎 | 北九州 | 福岡 | 鹿児島 | 宮崎 | 那覇 | 佐賀 |
最新値[円] | 8940 | 8583 | 8648 | 8648 | 8648 | 8713 | 8713 | 9123 | 9200 | 9484 | 9637 |
前年同月比[%] | +4.049 | +3.186 | +3.198 | +3.198 | +3.198 | +3.284 | +3.284 | +3.015 | +3.012 | +6.502 | +8.33 |
九州の推移


詳細なデータとグラフ
九州の都市ガス代現状と今後
2025年4月時点での9州地方の都市ガス1か月平均使用料金は8,940円となっており、全国的にもやや高めの水準にあります。地域別では佐賀市が9,637円と最も高額で、続いて那覇市の9,484円、宮崎市の9,200円と続きます。1方、大分市は8,583円と最も低く、9州全体の中でも料金差が大きいことが特徴です。福岡市や北9州市は8,713円と平均に近い水準で、都市部と地方部で1定の価格差が見られます。
料金差の要因と背景
9州の都市ガス料金差は、供給インフラの整備度合いや地域の地理的条件、人口密度の違いが大きく影響しています。佐賀や那覇は離島や周辺地域を含み、輸送コストや設備維持費が高いため、料金が割高となりやすい傾向にあります。福岡・北9州などの都市圏は需要が大きく、効率的な供給が可能なため比較的安定した価格を維持しています。また、各地域のガス使用量の違いも料金設定に影響し、利用者数が少ない地域では設備コストが1世帯あたりにかかる負担が大きくなります。
前年同月比の料金増加傾向
前年同月比での料金増加率は9州全体で平均約4.05%とやや高めの上昇傾向にあります。特に佐賀は8.33%と大幅な増加を示し、那覇も6.5%近い上昇率です。その他の地域は3%台前半で比較的穏やかな値上がりとなっています。これらの増加はLNG価格の国際市場での高騰や為替変動、また老朽設備の維持費増加が主な要因であり、燃料価格の影響を強く受けていることがうかがえます。
9州の都市ガス料金に関する課題
9州の都市ガス料金が直面する課題は多岐にわたります。
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地域間料金格差の解消離島や山間部などコストがかさむ地域と都市部との間で料金格差が大きく、不公平感や生活コストの負担増を招いています。
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燃料価格の国際依存リスクLNGの輸入価格に大きく左右されるため、価格安定策や代替エネルギーの導入が急務です。
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インフラ老朽化と設備投資負担長年使用されてきたガス配管や供給設備の更新費用が料金に反映されており、今後も上昇圧力が続く可能性があります。
今後の料金推移と期待される展望
9州の都市ガス料金は短期的に燃料価格の影響を受けながらも、長期的には以下の施策での価格安定が期待されます。
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再生可能エネルギーの積極的導入バイオガスや水素などの利用促進により、化石燃料依存を減らし、価格変動リスクを抑制します。
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スマートメーターや省エネ技術の普及効率的なガス使用を促進し、無駄な消費を抑えることで料金負担を軽減します。
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地域間連携とインフラの最適化広域的なガス調達や供給ネットワークの共有により、運営コスト削減が可能となり、料金の均1化が進む見込みです。
まとめ
9州地方の都市ガス料金は地域差が顕著で、佐賀や那覇が特に高額です。前年同月比で平均約4%の上昇が続き、燃料価格や設備更新が主要な要因となっています。今後は再生可能エネルギー活用や効率化による価格安定、地域間連携による料金格差是正が重要課題となります。
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