【2025年最新】九州のガソリン価格と都市別動向・上昇要因を徹底分析

ガソリン



2025年3月時点での九州地方のガソリン平均価格は190.5円。鹿児島は203円と突出して高く、北九州は182円と最も安価ですが、前年比+8.333%と大幅上昇。円安や原油高、地域の物流コストが主な上昇要因です。地域ごとの地理的特性と流通体制の違いが価格差に反映されています。

自動車・交通の都市別小売価格

九州価格の高い都市

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 鹿児島 大分 長崎 那覇 熊本 佐賀 宮崎 佐世保 福岡 北九州
最新値[円] 190.5 203 194 193 191 191 191 189 187 184 182
平均比[%] 100 106.6 101.8 101.3 100.3 100.3 100.3 99.21 98.16 96.59 95.54
前年月同比[%] 5.307 6.842 2.105 4.324 6.704 6.111 3.243 5 4.469 6.358 8.333

九州価格の低い都市

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 北九州 福岡 佐世保 宮崎 佐賀 熊本 那覇 長崎 大分 鹿児島
最新値[円] 190.5 182 184 187 189 191 191 191 193 194 203
平均比[%] 100 95.54 96.59 98.16 99.21 100.3 100.3 100.3 101.3 101.8 106.6
前年月同比[%] 5.307 8.333 6.358 4.469 5 3.243 6.111 6.704 4.324 2.105 6.842

 

これまでのガソリンの推移

九州の小売り価格
最新のデータ

 

詳細なデータとグラフ

 

九州の現状と今後

エネルギー価格の変動が家計や産業に大きな影響を及ぼす中、ガソリン価格の地域差は注目に値します。九州地方は地理的な特性や交通インフラ、物流コストなどから、本州とは異なる価格推移を見せています。本稿では、2010年から2025年3月までのデータをもとに、各都市のガソリン小売価格の傾向や上昇要因を検討します。


九州全体の動向と2025年3月の最新状況

2025年3月時点での九州地方の平均ガソリン価格は190.5円です。これは全国的にも高水準で、地域内でも都市ごとの価格差が際立っています。最も高い鹿児島の203円から、最も安い北九州の182円まで、21円の開きがあります。


都市別価格とその特徴

高価格地域(鹿児島・大分・長崎)

  • 鹿児島(203円)は九州内で突出して高く、前年比+6.842%。本土最南端に位置し、離島や山間部への輸送にコストがかかるため、価格が上昇しやすいと考えられます。

  • 大分(194円)もやや高めで、前年比は+2.105%と穏やかですが、製油所からの距離や地元需要の変動が影響している可能性があります。

  • 長崎(193円)は半島や島嶼部を多く抱えており、供給の効率性に課題があるとみられます。

中間価格地域(那覇・熊本・佐賀・宮崎)

  • 那覇・熊本・佐賀(191円)は同一価格ながら、上昇率には差があります。特に那覇(+6.704%)は、輸送コストが高く、台風等の自然要因にも価格が左右されやすい地域です。

  • 宮崎(189円)は地形的に輸送アクセスが限られるため、一定の価格維持がされている印象です。

低価格地域(佐世保・福岡・北九州)

  • 北九州(182円)は最安で、前年比+8.333%と上昇率が最も高いのが特徴です。大手流通網の集積と競争環境の激化が価格を抑制してきた一方で、2024年から2025年にかけて急速な上昇が見られました。

  • 福岡(184円)も同様に都市規模の大きさと供給体制の効率性が価格抑制に寄与しています。

  • 佐世保(187円)は港町として独自の物流ルートを持つ一方で、周辺部への供給コストが価格に影響していると推察されます。


価格上昇の背景と要因

原油価格の高騰

世界的な需給の逼迫や中東情勢の不安定化により、原油価格は高止まりしています。2023年以降のOPECプラスの減産合意も価格上昇を後押ししています。

円安の影響

為替市場において円安傾向が継続しており、輸入原油の価格が円ベースで上昇しているため、ガソリン小売価格に直接反映されています。

地域特有の物流課題

九州は地形的に山地や海峡が多く、特に南部・離島では輸送経路が限定されがちで、ガソリン価格が高騰しやすい傾向があります。鹿児島や那覇のような地域では、船便や空輸に依存する比率が高く、価格上昇の一因となっています。

エネルギー政策の不透明さ

政府の燃料補助政策の見直しや段階的な補助金削減の影響もあり、価格上昇が実感されやすくなっています。とくに補助の恩恵を受けにくい地方都市ほど、その影響は深刻です。


今後の展望と課題

短期的には原油市場の安定化と為替レートの変動によって、ガソリン価格は変動し続けると予想されます。中長期的には、地方自治体による燃料価格補助や、脱炭素政策に向けた交通体系の見直しが求められます。特に、鹿児島や那覇のような価格高騰地域では、地域交通や物流の再構築も含めた包括的な対策が必要です。

 

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