中部・北越のキャベツ価格動向|2025年春の地域別市場分析

キャベツ

中部・北越地域では金沢市が90.67円/kg、名古屋市が83.33円/kgと全国平均を上回る価格を示す。卸売数量は名古屋市が3.587ktと多く、金沢市は0.301ktと小規模。いずれも前年より数量は減少。産地供給と輸送条件が価格形成に影響しており、今後の安定供給体制が重要。

キャベツの市場価格

2025年6月
降順昇順
市場卸売価格[円/kg]前年同月比[%]
1金沢市90.67-4.894
2名古屋市83.33-4.58

市場価格の推移

キャベツの市場価格

中部・北越の卸売数量

2025年6月
降順昇順
市場卸売数量[kt]前年同月比[%]
1名古屋市3.587-8.542
2金沢市0.301-17.98

卸売数量の推移

キャベツの卸売数量

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詳細なデータとグラフ

キャベツの卸売り市場の現状と今後

2025年6月時点で、中部・北越地方の主要都市におけるキャベツの市場価格は、金沢市が90.67円/kg、名古屋市が83.33円/kgとなっており、全国平均(77.67円/kg)より高めです。特に金沢市は全国でも上位の高価格帯に位置しています。

これらの価格は前年同月比で見ると、金沢市が-4.894%、名古屋市が-4.58%と、いずれも減少していますが、その下落率は比較的小さく、価格が比較的安定している地域だといえます。


卸売数量の現状と推移

卸売数量では、名古屋市が3.587ktと中部地方において極めて大きな流通量を持ち、1方で金沢市は0.301ktと規模は小さいものの、地方都市としては1定の供給が行われています。

前年同月比では、名古屋市が-8.542%、金沢市が-17.98%と、いずれも2桁近い減少率を記録しています。特に金沢市の数量減少が大きく、地元の出荷量減少や市場機能の縮小が影響している可能性があります。


都市別の特徴と市場構造

●名古屋市:

名古屋市は中部地方最大の卸売市場を有し、愛知県・静岡県・長野県など近郊産地からの安定供給を受けています。物流の中心都市でもあるため、広域からの集荷や分配機能が発達しており、卸売数量が大きく、市場としての存在感も大きいです。価格も比較的安定しており、消費地と産地のバランスが取れたエリアといえます。

●金沢市:

金沢市は北陸地域の中心都市でありながら、市場規模は小さめです。高価格傾向が続いている背景には、地元生産量の不足と輸送コストの高さが挙げられます。北陸地方は冬季の生産が難しく、遠方からの調達が必要となるため、市場価格が高止まりする傾向にあります。


価格高騰の要因と変動リスク

金沢市や名古屋市における価格上昇(あるいは高止まり)には以下のような要因が関係しています。

  • 地理的条件:金沢市は生産地から遠いため、輸送コストが価格に転嫁されやすい。

  • 気象要因:北陸は降雪・低温の影響を受けやすく、安定した露地栽培が難しい。

  • 市場規模の違い:名古屋のような大規模市場では競争が価格を抑える1方、金沢のような中小市場では供給制限が価格を押し上げやすい。


キャベツ生産の地域的特徴と今後の展望

中部・北越地域は、キャベツの主産地が集中するエリアでもあります。特に愛知県の渥美半島、静岡県の浜松周辺、長野県の高冷地帯(野辺山・佐久地方)などは、通年出荷が可能な産地として全国の市場を支えています。

金沢市への供給は、主に新潟県や長野県、さらに関西方面からも1部調達されていると推察されますが、輸送条件や天候によって大きく左右されるのが課題です。今後は、地元産地の強化や効率的な物流連携の構築が価格安定の鍵を握ることになるでしょう。

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