2025年5月の中部・北越地方の灯油18Lの平均価格は2290円で前年同月比7.7%上昇。福井が最高値の2475円、浜松は11.3%と大幅上昇。寒冷地の需要や物流コストが価格差の主因。大都市圏は競争により価格安定傾向。今後も原油価格と物流環境に左右される見通し。
都市別の灯油18Lの相場価格
都市 | 最新値[円] | 前年同月比[%] | |
---|---|---|---|
平均 | 2226 | +4.923 | |
1 | 静岡 | 2382 | +4.474 |
2 | 福井 | 2376 | +2.282 |
3 | 豊橋 | 2358 | |
4 | 名古屋 | 2310 | +5.191 |
5 | 岐阜 | 2274 | +7.416 |
6 | 富山 | 2262 | +5.602 |
7 | 富士 | 2244 | +4.762 |
8 | 長岡 | 2196 | +4.871 |
9 | 浜松 | 2184 | +8.333 |
10 | 甲府 | 2160 | +6.825 |
11 | 新潟 | 2148 | +2.286 |
12 | 松本 | 2120 | +2.515 |
13 | 長野 | 2082 | -0.573 |
14 | 金沢 | 2064 | -2.825 |

詳細なデータとグラフ
中部・北越の小売価格の相場と推移
2025年5月時点での中部・北越地方における灯油18Lの平均価格は2290円となっています。全国平均(約2301円)にほぼ近い水準ですが、地域内では価格に幅が見られます。前年同月比で平均約+7.73%の増加があり、燃料価格上昇や物流費の高騰が影響していると考えられます。
都市別価格の特徴と地域差
高価格帯都市(2400円以上)
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福井(2475円)、静岡(2406円)、豊橋(2376円)、富士(2358円)
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福井は中部・北越で最も高く、冬季の暖房需要の高さや物流コストが価格に影響しています。静岡や豊橋、富士は太平洋側の工業都市で需要も安定している反面、物流費や地元の供給事情が価格を押し上げています。
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中価格帯都市(2300円前後)
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岐阜(2340円)、名古屋(2340円)、富山(2334円)
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岐阜や名古屋は都市圏としての供給網が整備されているため、価格は中程度に収まっています。富山も北陸地方の中心地として比較的安定した価格を示しています。
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低価格帯都市(2250円以下)
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長岡(2274円)、新潟(2250円)、浜松(2244円)
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新潟県内の長岡や新潟市、浜松は価格がやや低めで、輸送経路の違いや供給業者間の競争が影響していると推測されます。
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前年同月比の価格上昇の傾向
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平均上昇率は約+7.73%とやや高めで、特に浜松(+11.31%)、岐阜(+10.53%)、富山(+8.96%)、富士(+8.26%)で顕著な価格上昇が見られます。
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これらの都市では物流コストの上昇、原油価格の高騰、または需要増加が主な要因と考えられます。
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1方、福井(+6.54%)や名古屋(+6.56%)では上昇率がやや抑えられており、供給競争や地域の価格安定策が作用している可能性があります。
灯油価格に影響を与える要因
季節需要の違い
冬季の暖房需要が特に大きい福井や富山などの北越地域は、寒冷地ならではの需要が価格に影響しやすいです。
輸送距離と物流費
中部・北越地方は山間部も多く、輸送距離や地形による物流費が価格差の1因です。浜松や富士では比較的アクセスの良い地域ながらも大幅な価格上昇が見られ、物流コスト増加の影響が大きいと推察されます。
供給業者の競争環境
名古屋や岐阜のような大都市圏では、複数の供給業者が存在するため競争により価格上昇が1定程度抑制される傾向があります。
今後の展望と課題
中部・北越地方の灯油価格は、原油市場の動向や物流環境の変化に敏感に反応します。エネルギーの多様化や省エネルギー化が進む中、需要の長期的減少も予測されますが、冬季の暖房需要は依然として重要であるため価格動向には引き続き注意が必要です。
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