中部・北越の柿価格分析:都市別の価格動向と今後の予測

果物価格(都市別)



中部・北越地方の柿の果実価格は、名古屋市が574円/kgと最も高く、静岡市は351円/kgと最安。富山や新潟、福井では前月比40%超の急騰が見られ、供給の不安定さが影響。今後は価格の高止まりとともに、都市間格差の縮小が期待される。

柿のデータとグラフ

柿の高い順

名古屋市 金沢市 富山市 甲府市 福井市 新潟市
最新 2025年3月 2025年1月 2021年12月 2021年12月 2023年12月 2023年12月
最大期 2014年6月 2011年7月 2019年7月 2018年7月 2011年7月 2020年8月
最新値[円/kg] 574 529.3 515 506 448 422
最大値[円/kg] 3024 1995 1410 3571 1286 1800
前月比[%] 3.113 24.84 52.37 26.5 48.34 45.02

柿の安い順

富山市 豊橋市 岐阜市 松本市 浜松市 金沢市
最新 2021年12月 2016年12月 2023年12月 2021年12月 2023年12月 2025年1月
最大期 2019年7月 2012年7月 2019年7月 2011年7月 2020年8月 2011年7月
最新値[円/kg] 515 168 221 392 377 529.3
最大値[円/kg] 1410 945 1814 1235 2678 1995
前月比[%] 52.37 20.86 -4.329 15.63 20.06 24.84

 

柿の推移

柿価格の推移

最新の価格データ

最近の柿価格

 

その他のデータとグラフ

 

柿の価格についての推移と展望

中部・北越地方は、果実の栽培と消費の両方がバランスよく行われている地域です。特に柿は、愛知・岐阜・福井・新潟・山梨などで生産されており、地元市場への供給が強く、地域ごとの価格差が見られるのが特徴です。また、太平洋側と日本海側の気候差が生産や流通に影響することもあります。


最新の価格概況 ― 都市別の比較

2025年3月時点における、主要都市の柿価格は以下の通りです。

都市名 価格(円/kg)
名古屋市 574円
金沢市 529.3円
富山市 515円
甲府市 506円
福井市 448円
新潟市 422円
浜松市 377円
静岡市 351円
  • 名古屋市が最も高く(574円/kg)静岡市が最も低い(351円/kg)

  • 日本海側(福井・新潟・富山)では中価格帯で落ち着いているが、東海内陸部(名古屋・甲府)は高価格帯に集中しています。


前月比の動向 ― 高騰が目立つ地域と安定的な市場

都市名 前月比(%)
富山市 +52.37%
福井市 +48.34%
新潟市 +45.02%
金沢市 +24.84%
甲府市 +26.5%
浜松市 +20.06%
静岡市 +26.26%
名古屋市 +3.113%
  • 富山・福井・新潟では急騰(40〜50%)が確認されており、供給不足や需要集中の可能性があります。

  • 一方、名古屋市は3.1%の微増にとどまり、安定した市場形成が見られます。

  • 静岡・浜松・甲府でも20%以上の上昇が見られ、中部全体で価格上昇の傾向が強まっているのが現状です。


地域別の価格特色

■ 名古屋市(高価格・安定市場)

  • 都市型市場で、高品質志向の消費者に合わせた価格設定

  • 流通網が整備されており、供給が安定しているため、大きな価格変動が起こりにくい。

■ 日本海側(富山市・金沢市・福井市・新潟市)

  • 急騰が目立つ地域であり、特に富山・福井では50%近い上昇。

  • 天候不順や出荷調整の影響で、地場産の流通が減少したことが要因と考えられる。

  • 例年、春先は柿の入荷が減る時期であるため、価格が跳ね上がりやすいタイミング

■ 静岡市・浜松市(低価格・回復基調)

  • 価格は全国的に見ても低い水準であるが、前月比で20%以上上昇。

  • 大消費地である名古屋の近接地であり、価格形成にやや引っ張られる傾向がある。

  • 今後は流通戦略次第で価格上昇の余地あり。


最近の課題と背景要因

  • 気象の影響:2024年秋は天候不安定で、一部産地で不作。これが2025年初頭の価格急騰を招いた。

  • 輸送費の高騰:燃料費上昇や人手不足による物流コストの増加が全体的な価格上昇に影響。

  • 消費者行動の変化:健康志向の強まりで柿の再評価が進んでおり、一部地域で購買意欲の回復が見られる。

  • 地方と都市の価格乖離:輸送距離や流通量によって、価格差が拡大する傾向


今後の価格推移の見通し

  • 短期的には価格は高止まりする可能性が高い。とくに富山・福井・新潟のような地方都市では供給の不安定さが続く。

  • 名古屋や甲府などの安定市場では徐々に価格調整が進み、緩やかな上昇か横ばいとなる見込み。

  • 静岡・浜松のような低価格地域では、今後の上昇余地が大きく、価格差縮小の方向に進む可能性もある。


まとめ

中部・北越地方の柿の果実価格は、地域により大きな差があり、都市ごとの需給バランスや流通体制が価格に強く反映されています。特に富山・新潟・福井では急激な価格上昇が確認されており、供給面の不安定さが影響。一方で名古屋は高値安定、静岡・浜松では価格が安いものの上昇傾向にあり、今後は地域間の価格格差の縮小や需要の再編が焦点となります。

 

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