中国・四国地方のにんじん市場価格は松山市や高松市で高値を保つ一方、広島市や鳥取市では低めで価格変動が大きい。特に広島市は大幅な価格下落が見られ、需給のアンバランスが課題となっている。今後は地域ブランド化と流通効率化が価格安定に寄与すると期待されるが、一部都市の価格変動リスクは依然高い状況が続く。
にんじんの卸売り市場価格
にんじんの高い順
松山市 | 高松市 | 宇部市 | 呉市 | 高知市 | 岡山市 | 徳島市 | 広島市 | 鳥取市 | 松江市 | |
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最新 | 2023年12月 | 2025年5月 | 2023年12月 | 2011年12月 | 2023年12月 | 2023年12月 | 2023年12月 | 2025年5月 | 2021年12月 | 2021年12月 |
最大期 | 2016年9月 | 2016年9月 | 2020年7月 | 2011年4月 | 2016年9月 | 2020年7月 | 2016年9月 | 2016年9月 | 2016年9月 | 2020年7月 |
最新値[円/kg] | 149 | 147.3 | 147 | 144 | 139 | 135 | 123 | 122.7 | 119 | 117 |
最大値[円/kg] | 337 | 336 | 372 | 205 | 334 | 312 | 367 | 352 | 355 | 368 |
前月比[%] | -16.76 | -48.96 | -33.78 | +21.01 | -27.23 | -23.3 | -27.22 | -55.18 | -21.19 | -25 |
前年同月比[%] | +13.74 | -32.73 | +18.55 | +22.03 | +8.594 | +10.66 | +13.89 | -36.22 | -20.67 | -4.098 |
令和7年 青果物卸売市場調査(旬別結果) 品目別:農林水産省
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00500226&tstat=000001015623
にんじんの推移

最新の価格データ

その他のデータとグラフ
にんじんの価格についての推移と展望
中国・4国地方は瀬戸内海を囲む温暖な気候と山間部が混在し、にんじんの生産と流通が地域によって大きく異なります。松山市や高松市を中心に価格は概ね140円前後で推移し、比較的安定的な市場を形成していますが、地域差も顕著です。
価格動向と最近の問題点
2025年5月の最新価格は、松山市149円/kg、高松市147.3円/kgと高めを維持する1方、広島市(122.7円/kg)や鳥取市(119円/kg)ではやや低価格帯です。前月比では広島市が-55.18%、高松市が-48.96%と大幅な価格下落を記録。これらは供給過多や需要減退、流通調整の遅れが影響しており、価格の不安定さが課題となっています。
地域別の価格特色
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4国エリア(松山市・高松市・高知市・徳島市)比較的高めの価格を維持。地域農業のブランド化や地産地消が進むことで安定感があるが、1部で価格変動も激しい。
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中国エリア(宇部市・呉市・岡山市・広島市・鳥取市・松江市)呉市は価格が21.01%上昇し需要増を示す1方、広島市などでは大幅下落。都市ごとの需給バランスの差が顕著。
今後の価格推移の展望と期待
中国・4国地方のにんじん価格は、気候変動による生産リスクや流通の効率化の進展が今後の鍵となります。地域ごとに地元消費を強化しブランド力を向上させる取り組みが進めば、価格の安定と持続的な需要増が期待されます。ただし大都市近郊の市場では価格変動が続くため、流通管理と情報共有の強化が不可欠です。
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