2025年5月の中国・四国のガソリン価格は平均185.1円/Lで、地域差が目立つ。高知や広島は供給コストや交通需要で高く、今治や徳島は物流面で安価傾向。岡山の+10%をはじめとした価格上昇も進む。今後は物流・国際情勢・EV化が価格差に影響する見込み。
都市別のガソリン1Lの相場価格
都市 | 最新値[円] | 前年同月比[%] | |
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平均 | 173.8 | -1.836 | |
1 | 広島 | 182 | +0.552 |
2 | 福山 | 177 | +1.143 |
3 | 松江 | 177 | -4.839 |
4 | 岡山 | 177 | +4.734 |
5 | 鳥取 | 176 | -0.565 |
6 | 高松 | 176 | -2.762 |
7 | 高知 | 172 | -3.371 |
8 | 松山 | 171 | -5 |
9 | 徳島 | 171 | -1.156 |
10 | 山口 | 169 | -4.52 |
11 | 今治 | 169 | -1.17 |
12 | 宇部 | 168 | -4.545 |

詳細なデータとグラフ
中国・四国の小売価格の相場と推移
2025年5月現在、中国・4国地方におけるガソリン1リットルの平均価格は185.1円と、全国平均(184.1円)よりもやや高い水準にあります。この地域は、地理的に本州からの供給距離があるうえ、島嶼部・山間部が多く、輸送コストや地形的な制約が価格に影響を与えていると考えられます。
都市別ガソリン価格の構造
高価格帯(189円〜193円)
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高知(193円):地域の特性として、山間部が多く輸送路が限定されるため、コスト高になりやすい。前年同月比+8.427%と大幅な上昇も確認される。
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広島(192円):中国地方最大の都市で、交通需要・物流需要が集中。価格も高めに維持される傾向にある。
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松江(189円):日本海側の都市であり、供給網が限られがちなことも価格高止まりの1因。
中価格帯(186円〜187円)
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高松・福山・岡山(187円):いずれも都市規模が中程度で、価格競争がある1方で地場物流に支えられ価格は安定。ただし、岡山は前年比+10%と突出して上昇。
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鳥取(186円):山陰地方であり、交通インフラ面で不利な側面が残り、全国的に見ても中価格帯を維持。
低価格帯(180円〜182円)
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松山(182円):4国最大の都市だが、港湾を持つことによる供給面の優位性で相場はやや抑えられている。
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徳島(181円)、今治(180円):4国の東部・北部に位置し、関西方面との物流アクセスが良好なため、価格が比較的安価に保たれている。
前年比から見る価格動向
地域全体の前年同月比平均は+4.518%と、全国平均の+4.712%とほぼ同水準。ただし、都市ごとに増加率には大きな差があります。
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大きな増加:岡山(+10%)、高知(+8.427%)、福山(+6.857%)
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特に岡山は中4国の流通拠点でもあり、需要増や仕入れコストの変化が大きく影響。
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小幅な増加:松江(+1.613%)、松山(+1.111%)
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需要の伸びが緩やか、またはスタンド間の競争が1定の抑制要因になっている可能性がある。
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価格高騰の背景要因
以下のような複合要因が、近年の価格上昇に影響を与えています。
国際原油価格の上昇と円安
中東情勢不安定化や円安進行により、輸入原材料コストが増加し、地域問わず価格は上昇傾向。
地域ごとの物流コスト
山間部や島嶼部では輸送効率が低く、スタンドへの供給コストが高くなる。これがガソリン価格に反映されやすい。
都市部の交通需要
広島、岡山などでは交通量や商業活動が活発であり、安定した需要の存在が価格維持の要因になっている。
今後の見通しと地域間価格差の動向
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今後も国際的なエネルギー市場の変動や為替影響が続く限り、全体として高止まりの傾向は変わらない可能性がある。
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地方都市では今後、人口減少やガソリン車からEVへの転換が進むことで、スタンド数の減少や価格の1層の格差拡大が懸念される。
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物流インフラが強化されれば、価格の安定化に寄与する可能性もあるが、地域ごとの差は継続的に存在しそうである。
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