世界のお茶生産は1961〜1990年にかけて拡大し、1990年には2.525Mtに達しました。インドや中国が中心で、スリランカやケニアも急成長しています。近年は気候変動や労働力不足が課題であり、高品質化や輸出強化が重要です。今後はアジア・アフリカの技術革新に期待が集まりつつも、環境や市場の不確実性への対応が求められます。
生産量のデータとグラフ
お茶生産量の最大と最新
世界 | インド | 中国 | スリランカ | ケニア | インドネシア | トルコ | 日本 | |
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最新 | 1990年 | 1990年 | 1990年 | 1990年 | 1990年 | 1990年 | 1990年 | 1990年 |
最大期 | 1990年 | 1989年 | 1988年 | 1990年 | 1990年 | 1990年 | 1988年 | 1975年 |
最新値[Mt] | 2.525 | 0.6881 | 0.5624 | 0.2332 | 0.197 | 0.1559 | 0.1228 | 0.0899 |
最大値[Mt] | 2.525 | 0.7011 | 0.569 | 0.2332 | 0.197 | 0.1559 | 0.1532 | 0.1054 |
前年比[%] | 2.095 | -1.854 | 0.9628 | 12.65 | 9.08 | 10.29 | -10.09 | -0.663 |
全体比[%] | 100 | 27.26 | 22.27 | 9.235 | 7.803 | 6.176 | 4.862 | 3.561 |
これまでの推移


詳細なデータとグラフ
お茶生産量についての推移と展望
1961年から1990年にかけて、世界のお茶生産量は堅調に増加し、1990年には約2.525百万トン(Mt)に達しました。この背景には、飲料としてのお茶の需要拡大、機械化・品種改良などの技術革新、途上国における生産インフラの整備が挙げられます。
特にアジア諸国がこの時期の生産を牽引しており、インドと中国が双璧を成しています。1990年時点で、インドは約27.26%のシェアを誇り、中国も22.27%と高い比率を占めており、両国で約5割を超える生産量を記録しています。
主要生産国の特徴と現状
インド
世界最大の生産国であるインドは、アッサムやダージリンなど多様な茶葉の産地を持ちます。ただし1990年の前年比は-1.854%と減少しており、気象要因や労働力不足、価格低迷などの課題が背景にあります。
中国
伝統的な茶文化を背景に、緑茶を中心に生産しています。前年比0.9628%増と小幅な成長にとどまる一方、高品質・高付加価値商品への転換が進められています。
スリランカ
紅茶(セイロンティー)で世界的に有名であり、前年比12.65%増と大きく伸びています。主に輸出向けであり、外貨獲得の重要産業として位置づけられています。
ケニア
アフリカ最大の生産国で、紅茶の機械化による大量生産が特徴です。前年比9.08%増と高い伸び率を示しており、今後も輸出拡大が見込まれます。
インドネシア
気候条件に恵まれた地域で、緑茶と紅茶の両方を生産しています。前年比10.29%増と成長が著しい国の一つです。
トルコ
主に黒海沿岸でチャイ用の茶葉を生産。前年比-10.09%と大幅減少しており、天候不順や国内需要の伸び悩みが影響している可能性があります。
日本
高級緑茶を中心に生産し、品質重視の傾向が強い一方で、国内消費の高齢化や若年層の需要低下により前年比は-0.663%と微減傾向にあります。
課題とリスク
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気候変動:異常気象や干ばつが収穫量に大きな影響を与えています。
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労働力不足:高齢化や若者の農業離れが生産に支障をきたしています。
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市場価格の不安定性:国際市場での価格変動が生産者の収益に直結しています。
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品質と差別化:大量生産国と高品質路線の国で競争戦略が分かれており、ブランド力が生き残りの鍵です。
今後の展望と予測
お茶の世界需要は今後も健康志向や多様な飲料としての価値から増加が見込まれます。特にアジア・アフリカ諸国は、技術革新やインフラ整備が進むことで、より効率的な生産が可能になると期待されています。
一方で、日本など成熟市場では需要の頭打ちが予測されるため、海外市場への輸出強化や観光・文化資源との連携が求められます。持続可能な農業(SDGs)への対応も、生産国全体の課題となっていくでしょう。
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