2025年5月の全国野菜価格ランキングでは、室蘭市が359円/kgで最高値を記録し、北日本の都市が上位を占める一方、九州・中国・四国地方は比較的低価格帯です。価格は地域差が大きく、前月・前年比での変動も激しい状況です。気候変動や需給アンバランスが課題であり、今後は物流効率化や需給調整、付加価値農産物開発が価格安定と地域経済活性化の鍵となります。
レタスの卸売り市場価格
レタスの高い順
室蘭市 | 函館市 | 青森市 | 高岡市 | 盛岡市 | 八戸市 | 三重県 | 藤沢市 | 旭川市 | 姫路市 | |
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最新 | 2011年12月 | 2016年12月 | 2023年12月 | 2011年12月 | 2023年12月 | 2023年12月 | 2021年12月 | 2011年12月 | 2021年12月 | 2023年12月 |
最大期 | 2009年1月 | 2012年12月 | 2017年12月 | 2011年2月 | 2017年12月 | 2017年12月 | 2017年12月 | 2009年1月 | 2017年12月 | 2013年1月 |
最新値[円/kg] | 359 | 323 | 297 | 290 | 280 | 275 | 268 | 255 | 252 | 252 |
最大値[円/kg] | 443 | 561 | 639 | 340 | 574 | 555 | 642 | 386 | 644 | 529 |
前月比[%] | +93.01 | -12.94 | +55.5 | +97.28 | +39.3 | +35.47 | +65.43 | +79.58 | +56.52 | +14.55 |
前年同月比[%] | +89.95 | +25.19 | +22.22 | +92.05 | +25 | +64.67 | +34 | +44.07 | +119.1 | +12.5 |
レタスの安い順
下関市 | 北九州市 | 宮崎市 | 長崎市 | 熊本市 | 鹿児島市 | 宇都宮市 | 柏市 | 佐世保市 | 青森市 | |
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最新 | 2011年12月 | 2025年5月 | 2023年12月 | 2023年12月 | 2021年12月 | 2023年12月 | 2023年12月 | 2011年12月 | 2016年12月 | 2023年12月 |
最大期 | 2011年9月 | 2017年12月 | 2017年12月 | 2017年12月 | 2017年12月 | 2017年12月 | 2017年12月 | 2010年4月 | 2016年10月 | 2017年12月 |
最新値[円/kg] | 114 | 103.3 | 105 | 120 | 130 | 108 | 218 | 198 | 185 | 297 |
最大値[円/kg] | 352 | 441 | 518 | 529 | 395 | 482 | 581 | 334 | 467 | 639 |
前月比[%] | +50 | +6.161 | +11.7 | +12.15 | +41.3 | +25.58 | +46.31 | +73.68 | -45.59 | +55.5 |
前年同月比[%] | +72.73 | -47.9 | +0.9615 | -4.762 | +35.42 | +19.13 | +80 | +12.8 | +22.22 |
レタスの推移


その他のデータとグラフ
レタスの価格についての推移と展望
2025年5月時点の野菜価格ランキングを見ると、室蘭市が359円/kgと最も高く、函館市(323円/kg)、青森市(297円/kg)と北日本の都市が上位を占めています。1方、下関市(114円/kg)、北9州市(103.3円/kg)、宮崎市(105円/kg)など9州・山口の都市が比較的低価格帯に位置しています。価格は地域差が大きく、気候や流通コスト、生産量が影響しています。
価格変動の特徴と前月・前年比較
室蘭市や高岡市では前月比で90%以上の大幅な価格上昇が見られ、前年同月比でも80〜90%の増加となっており、季節変動や1時的な需給ひっ迫が背景にあります。反対に函館市は前月比・前年比ともに価格減少があり、市場の需給バランスが緩和されている可能性が高いです。
低価格帯の都市では、北9州市が前年同月比で47.9%減と大幅な下落がみられる1方、下関市や熊本市は前年を上回る価格推移で地域ごとに需給の状況は異なります。
地域別の価格特色と市場環境
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北海道・東北エリア高価格帯を維持しつつも価格変動が大きい。気候変動や輸送制約が価格に影響しやすい特徴があります。
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北陸・関東エリア高岡市や3重県、藤沢市などで価格上昇が顕著。地域間の物流効率化や需要の増加が影響していると考えられます。
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9州・中国・4国エリア価格は比較的低めで安定傾向。地域的な生産過多や消費パターンの違いが価格に反映されています。
最近の問題と課題
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価格の急激な上下動季節変動や気象異常、輸送状況の変化が価格の大きな変動を引き起こしており、生産者や卸売業者のリスクが高まっています。
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地域間格差の拡大都市間の価格差が大きく、特に北日本と南日本の価格差は流通コストと需要の違いに起因しています。
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需給のアンバランス1部地域で供給過多が発生し、価格低迷の要因となっています。消費者の嗜好変化も影響しています。
今後の展望と期待
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需給調整の強化生産計画や物流調整を進めることで、価格の安定化が期待されます。
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地域連携の強化流通の効率化や情報共有により、地域間格差縮小に向けた取り組みが重要です。
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付加価値農産物の開発ブランド化や機能性野菜の育成で市場価値向上を図り、価格の底上げを目指す動きが加速するでしょう。
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