マッサージ料金は2010年から2025年にかけて上昇傾向にあり、平均は4427円となっています。仙台や横浜など都市部で高く、さいたまなどでは前年比8%以上の上昇も。一方、秋田や新潟など地方では3000円台を維持。地域差の背景には人件費、サービス内容、需要の違いがあり、今後は高齢化やインフレが価格にさらなる影響を与えると考えられます。
医療の医療・保険
マッサージ料金の高い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 仙台 | 横浜 | さいたま | 東京都区部 | 熊本 | 那覇 | 神戸 | 大阪 | 前橋 | 静岡 |
最新値[円] | 4427 | 8450 | 6917 | 6423 | 5970 | 5633 | 5200 | 5200 | 5100 | 5000 | 4767 |
平均比[%] | 100 | 190.9 | 156.2 | 145.1 | 134.8 | 127.2 | 117.4 | 117.4 | 115.2 | 112.9 | 107.7 |
前年月同比[%] | 2.887 | 0 | 5.074 | 8.131 | 4.188 | 0 | 1.961 | 4 | -9.462 | 5.263 | 0 |
マッサージ料金の低い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 秋田 | 新潟 | 佐賀 | 長崎 | 奈良 | 福井 | 徳島 | 盛岡 | 岡山 | 山口 |
最新値[円] | 4427 | 2600 | 3333 | 3400 | 3483 | 3500 | 3500 | 3600 | 3600 | 3617 | 3667 |
平均比[%] | 100 | 58.72 | 75.28 | 76.79 | 78.67 | 79.05 | 79.05 | 81.31 | 81.31 | 81.69 | 82.82 |
前年月同比[%] | 2.887 | 0 | 0 | 0 | 0 | -11.77 | 0 | 0 | 4.348 | 4.841 | 2.803 |
これまでのマッサージ料金の推移


詳細なデータとグラフ
マッサージ料金の現状と今後
2010年から2025年3月までのデータを見ると、医療マッサージの1回あたりの全国平均料金は徐々に上昇傾向を示し、2025年には4427円に達しています。これは、高齢化の進行やリハビリ・慢性疾患ケアの需要増加、物価上昇の影響などが複合的に関与しています。
特に医療費を抑制したい政策の中で、介護予防・機能回復手段としてマッサージへの注目が高まり、質の向上とともに価格も上昇する傾向にあります。
料金の高い地域とその要因
マッサージ料金の高い都市として、仙台(8450円)、横浜(6917円)、さいたま(6423円)、東京都区部(5970円)などが挙げられます。これらの都市には以下のような共通点があります:
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都市部特有の人件費・物価の高さ
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サービス内容の充実(例えば鍼灸・整体との併用や時間延長など)
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民間と医療機関の競争が激しいために生まれる高価格帯ニーズ
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訪問マッサージなどの需要拡大による専門性の強化
特に横浜(+5.074%)やさいたま(+8.131%)、前橋(+5.263%)では前年比でも大幅な上昇が見られ、高齢者人口の多い地域では施術ニーズが高まっている可能性があります。
料金の低い地域と価格維持の背景
一方で、料金の安い地域として秋田(2600円)、新潟(3333円)、佐賀(3400円)などが挙げられます。これらの地域では次のような特徴が見られます:
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生活費全般が安く、施術者の人件費も低水準
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人口密度が低く、価格競争より定着客の維持が重要
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簡素なサービス内容や施術時間の短縮により低価格が維持
ただし、奈良(-11.77%)のように前年より大きく価格が下がった地域もあり、施術所間の競争激化や需要の一時的減少、値下げキャンペーンなどの影響も考えられます。
価格変動の要因と今後の見通し
マッサージ料金の変動要因は多岐にわたります:
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インフレや最低賃金の上昇
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訪問施術やオンライン予約システムの導入による業務効率化
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医療的なマッサージとリラクゼーション系マッサージの境界の曖昧化
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保険適用範囲の議論や規制の変化
例えば、大阪では-9.462%と大幅な下落を示しており、都市部での競争の激化が価格に影響を与えたことが推察されます。また、物価の上昇に対して施術料金が追いついていない地域も存在し、収益確保に課題を抱える施術所もあると見られます。
今後は、サービスの差別化、高齢者への対応、AIや遠隔サポート技術の活用などが、価格形成に一層影響を及ぼすでしょう。
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