ボールペン価格の地域差と推移|今後の価格動向と課題を解説

家庭用品

2025年5月のボールペン1本の全国平均は230.2円で、前年同月比+0.539%と価格は安定。静岡・長崎・熊本・山形が253円と高め。那覇やさいたまも高水準を維持。岡山では前年比+6.838%と上昇。地域の流通環境やブランド志向、製品の高機能化が価格差に影響。今後も都市別に価格差は継続の見込み。

都市別のボールペン1本の相場価格

2025年6月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均230.5+0.941
1静岡253
2長崎253
3熊本253
4山形253
5那覇252
6さいたま252
7鳥取250
8横浜250
9岡山250+6.838
10山口246+2.929
11高知245
12松山245
13京都245
14千葉242
15徳島240
16235+4.911
17札幌235+4.911
18新潟235
19富山235+13.53
20和歌山235
21福島234
22盛岡234
23岐阜234-7.143
24奈良234
25福岡233
26大阪231+6.452
27青森229-2.137
28金沢229
29福井225+10.84
30広島223
31前橋223
32神戸222
33東京都区部221+0.455
34高松218+3.81
35松江218
36大津218+2.83
37長野217
38甲府217
39大分217-2.691
40宇都宮213+4.926
41名古屋213
42佐賀212
43水戸208+10.64
44仙台207-7.175
45秋田203-8.145
46宮崎203+5.181
47鹿児島193
ボールペン1本

詳細なデータとグラフ

ボールペンの小売価格の相場と推移

2025年5月現在、ボールペン1本の全国平均価格は230.2円です。筆記具としては長く1般に普及しているアイテムですが、価格の上昇は緩やかで、前年同月比ではわずか+0.539%の上昇にとどまっています。これは、製造技術の成熟や供給の安定、生活必需品としての価格抑制効果によるものと考えられます。


都市別の価格分布と地域的傾向

高価格帯都市(253円以上)

都市 価格(円)
静岡 253円
長崎 253円
熊本 253円
山形 253円

これらの都市は、いずれも大都市ではない地方中核都市であり、流通コストの上乗せや地域店舗での小売価格設定が影響していると考えられます。静岡や長崎のように、文房具専門店が根強く残る地域では、ブランド品や高品質なボールペンの販売割合が高く、相場を押し上げている可能性があります。

中価格帯都市(252円~250円)

都市 価格(円)
那覇 252円
さいたま 252円
鳥取 250円
横浜 250円
岡山 250円

特に那覇のような離島都市では、輸送コストが価格に反映されやすく、価格水準が高めに維持される傾向にあります。横浜やさいたまのような都市近郊エリアでは、文房具の選択肢が多く、ブランド品と汎用品の中間価格帯が主流となっています。


過去の推移と価格の安定性

データの範囲が2000年から2025年までと長期にわたる中で、ボールペンの価格は比較的安定した推移を見せています。世界的にインク・プラスチック素材のコストが上下してきたものの、日本国内では大手メーカーの大量生産体制により、コストは抑えられてきました。

ただし、2022年以降の原材料費や輸送費の上昇を受け、1部都市で小幅な値上げが行われたとみられます。


価格上昇の要因と岡山の事例

価格上昇が確認されている都市の中で、特に注目すべきは岡山市(+6.838%)です。これは、

  • 地場小売業の統廃合により価格競争力が低下した

  • 専門店で高価格帯商品が販売の中心になった

  • 1部のメーカーがエコ対応品(リフィル式や再生素材使用)に移行し、単価が高くなった

といった背景が影響している可能性があります。

また、コロナ禍以降の在宅勤務や学習環境の変化により、1定層で「書きやすさ」や「デザイン性」にこだわる傾向が出てきており、1本数百円のボールペンが選ばれることも増えています。


今後の見通しと都市別の価格差維持

今後の相場は引き続き安定が予想されますが、以下のような要因によって都市間の価格差は残るとみられます。

  • 地域別の物流事情(離島・山間部は高価格に)

  • ブランド志向と販路(百貨店・専門文具店 vs 大型スーパー)

  • 高機能化(ゲルインク・耐水性・替え芯式など)による高価格化

ボールペンは単価が安くても製品の多様性が広く、都市ごとの生活スタイルや購買意識の違いがそのまま価格に表れるという特性があります。

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