ボールペン1本の平均小売価格は2025年3月時点で230.1円となり、2010年以降緩やかな上昇傾向にあります。高価格地域は長崎や熊本、低価格地域は水戸や鹿児島が目立ちます。原材料や物流費の高騰、輸入コストの増加、高機能モデルの普及が主な価格上昇要因です。今後は低価格帯と高付加価値帯の二極化が進む可能性があり、業界には多様なニーズ対応が求められます。
家庭用品の都市別小売価格
ボールペン価格の高い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 長崎 | 熊本 | 山形 | 静岡 | 那覇 | さいたま | 鳥取 | 横浜 | 岡山 | 山口 |
最新値[円] | 230.1 | 253 | 253 | 253 | 252 | 252 | 252 | 250 | 250 | 250 | 246 |
平均比[%] | 100 | 110 | 110 | 110 | 109.5 | 109.5 | 109.5 | 108.7 | 108.7 | 108.7 | 106.9 |
前年月同比[%] | 0.727 | 0 | 0 | 0 | -0.395 | 0 | 0 | 0 | 0 | 6.838 | 11.31 |
ボールペン価格の低い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 水戸 | 鹿児島 | 宇都宮 | 宮崎 | 仙台 | 佐賀 | 名古屋 | 甲府 | 長野 | 大津 |
最新値[円] | 230.1 | 188 | 193 | 203 | 203 | 207 | 212 | 213 | 217 | 217 | 218 |
平均比[%] | 100 | 81.72 | 83.89 | 88.24 | 88.24 | 89.98 | 92.15 | 92.58 | 94.32 | 94.32 | 94.76 |
前年月同比[%] | 0.727 | 0 | 0 | 0 | 5.181 | -7.175 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2.83 |
これまでの文房具の推移


詳細なデータとグラフ
ボールペンの現状と今後
日本のボールペン市場は、長年にわたって安定した需要を維持してきました。しかし近年、物価全体の上昇とともに、ボールペン価格にも変化が見られます。ここでは、2010年から2025年3月までのデータを基に、動向や特徴を解説します。
これまでの動向
2010年から2025年3月にかけて、ボールペンの全国平均価格は概ね緩やかに上昇してきました。最新データでは1本あたりの平均は230.1円となっており、文房具全体の中でも比較的安価な商品ながら、確実に価格の押し上げ圧力を受けています。
都市別の特徴
ボールペン価格が高い地域は、長崎(253円)、熊本(253円)、山形(253円)など地方都市が目立ちました。一方で、水戸(188円)、鹿児島(193円)など南関東や九州地方では比較的低価格を維持しています。この違いには、流通コストや店舗競争環境の影響が考えられます。
最近の価格上昇要因
価格上昇の主な要因は、原材料価格の上昇、物流費高騰、そして為替変動による輸入コスト増です。加えて、文房具市場では高付加価値モデル(高級ボールペンや多機能型など)が拡大しており、平均単価を押し上げています。岡山(+6.838%)や山口(+11.31%)では、こうした要素が顕著に現れています。
問題点と展望
今後も、さらなるコスト上昇リスクがある一方で、100円均一など低価格商品の需要は根強く、二極化が進む可能性があります。安価なボールペンを求める消費者層と、デザイン・機能性を重視する層のニーズをいかに両立するかが、文房具業界にとっての課題です。
まとめ
日本のボールペン価格は、近年緩やかな上昇を続けています。地域差は存在するものの、今後も市場動向を注視しながら、消費者ニーズに応じた商品戦略が求められるでしょう。
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