2025年3月のヘアコンディショナー1袋340mLの平均価格は338.2円で、岐阜・徳島などでは400円前後と高く、枚方や長野では300円未満の地域もあります。価格上昇の背景には原材料費や流通コストの増加、環境対応製品の広がりがあり、都市部ではPB商品の普及による価格低下も進んでいます。
衣類・美容の都市別小売価格
ヘアコンディショナー価格の高い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 岐阜 | 徳島 | 福山 | 伊丹 | 高松 | 宇部 | 浦安 | 大津 | 和歌山 | 北九州 |
最新値[円] | 338.2 | 401 | 394 | 386 | 382 | 375 | 373 | 368 | 365 | 365 | 365 |
平均比[%] | 100 | 118.6 | 116.5 | 114.1 | 112.9 | 110.9 | 110.3 | 108.8 | 107.9 | 107.9 | 107.9 |
前年月同比[%] | 0.88 | 26.5 | 7.065 | -4.455 | 15.41 | 0 | 12.35 | 0 | 25.43 | 0 | -2.145 |
ヘアコンディショナー価格の低い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 枚方 | 長野 | 東大阪 | 川崎 | 日立 | 佐賀 | 名古屋 | 京都 | 大分 | 福島 |
最新値[円] | 338.2 | 265 | 298 | 299 | 304 | 306 | 308 | 308 | 309 | 311 | 312 |
平均比[%] | 100 | 78.35 | 88.11 | 88.41 | 89.89 | 90.48 | 91.07 | 91.07 | 91.36 | 91.95 | 92.25 |
前年月同比[%] | 0.88 | -18.96 | -5.994 | -6.563 | 5.19 | 0 | 0 | -2.532 | -8.309 | 0.323 | 7.586 |
これまでのヘア関連の推移


詳細なデータとグラフ
ヘアコンディショナーの現状と今後
2025年3月時点におけるヘアコンディショナー1袋(340mL)の全国平均小売価格は338.2円で、ほぼ同容量のシャンプーと同程度の価格帯にあります。2017年7月からの長期的なトレンドを見ても、緩やかな価格上昇が続いています。
主な背景としては以下の要素が挙げられます:
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原材料価格の上昇(保湿成分やシリコン、香料)
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パッケージ資材の高騰
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円安による輸入コストの増加
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プレミアムラインや専門機能製品の普及
高価格地域の特徴と背景
2025年3月時点で価格が高かった地域は、岐阜(401円)、徳島(394円)、福山(386円)、伊丹(382円)、高松(375円)などです。これらの地域は、以下のような特徴を持ちます:
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郊外都市や中規模都市であり、大型量販店よりも小規模店舗が多い
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高価格帯の製品ラインの比率が高く、選択肢が限定的
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地域ごとの物流効率の差によるコスト転嫁
とくに岐阜は前年同期比+26.5%と大幅な価格上昇を示しており、これは店舗構成の変化(安価商品→中価格帯製品への移行)や物流費の上昇、環境対応型製品の普及が影響していると見られます。
低価格地域に見られる特徴と影響
価格が最も安かったのは枚方(265円)。その他にも長野(298円)、東大阪(299円)、川崎(304円)、日立(306円)など、大都市圏または近郊都市が多く含まれています。
低価格地域の共通要素:
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大手ディスカウントストアやドラッグストアの集中
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プライベートブランド(PB)商品の強化
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定期的な特売セールによる価格抑制
例えば枚方は前年同期比-18.96%という大幅な下落を示しており、一時的な特売キャンペーンの可能性もありますが、長期的なディスカウント戦略が背景にある可能性が高いです。
価格上昇/下落の要因分析
全国的な価格変動の要因を整理すると、以下の通りです:
● 上昇要因:
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原油価格の高騰による包装材や輸送費の上昇
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円安による原料調達コストの増加
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「機能性」や「自然派」など付加価値商品の台頭
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ドラッグストアの統廃合による流通構造の変化
● 下落要因:
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激戦区での価格競争(東大阪・川崎など)
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大手小売によるPB商品の普及と価格圧力
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高価格商品の敬遠による販売構成比の変化
下落が目立つ京都(-8.309%)や長野(-5.994%)では、消費者の価格重視傾向が強まり、中~低価格帯の製品へのシフトが進行している可能性が高いです。
今後の課題と展望
日本のヘアコンディショナー市場は今後以下の課題に直面すると考えられます:
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価格と品質のバランスを問う消費者意識の変化
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環境対応(ボトルレス、詰め替え専用)の本格化
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オンライン購入とサブスクリプションの台頭
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都市部と地方での購買力・品揃えの格差拡大
今後の展望としては、安価で安心感のあるPB製品のシェア拡大と、プレミアム製品を求める層の二極化が同時に進むと予測されます。
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