ピーマンの市場価格は近年、気候変動や需要低迷により変動が激しく、2025年4月は全国平均で579.2円/kg。札幌市など大都市は高値だが、沖縄県や北九州市は安価。前年同月比では全国的に15~20%下落しており、供給過多と消費低迷が課題。今後は天候と需要の回復に左右される見通し。
ピーマンの卸売り市場価格
ピーマンの高い順
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 札幌市 | 仙台市 | 東京都 | 横浜市 | 広島市 | 高松市 | 名古屋市 | 金沢市 | 主要市場 | 京都市 |
最新値[円/kg] | 579.2 | 659 | 647.3 | 630.3 | 610 | 602.3 | 600.7 | 596.3 | 593.3 | 590.7 | 584 |
前月比[%] | -16.16 | -14.19 | -15.09 | -12.94 | -15.43 | -17.26 | -19.12 | -14.65 | -19.13 | -14.44 | -17.4 |
前年同月比[%] | -18.4 | -21.95 | -15.57 | -15.39 | -14.57 | -13.87 | -21.79 | -16.52 | -17.9 | -17.35 | -18.28 |
ピーマンの安い順
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 沖縄県 | 北九州市 | 福岡市 | 大阪市 | 京都市 | 主要市場 | 金沢市 | 名古屋市 | 高松市 | 広島市 |
最新値[円/kg] | 580.1 | 395 | 498.3 | 546.3 | 567.3 | 584 | 590.7 | 593.3 | 596.3 | 600.7 | 602.3 |
前月比[%] | -15.64 | -7.71 | -15.96 | -14.28 | -18.05 | -17.4 | -14.44 | -19.13 | -14.65 | -19.12 | -17.26 |
前年同月比[%] | -18.33 | -8.423 | -27.78 | -21.58 | -21.42 | -18.28 | -17.35 | -17.9 | -16.52 | -21.79 | -13.87 |
ピーマンの推移


最新の価格データ

その他のデータとグラフ
ピーマンの価格についての推移と展望
ピーマンの市場価格は、2008年以降、年ごとの気象条件や生産地の状況、輸送コストの変動に大きく左右されてきました。近年では気候変動による収穫量の変動が顕著で、特に夏季の高温や豪雨、冬季の低温により生産調整が困難となる年も見られました。最新(2025年4月)の全国平均価格は579.2円/kgであり、これは近年の中では比較的高水準で推移していると言えます。
2025年4月の価格動向と最近の問題点
2025年4月は全国的に前月比で16.16%の価格下落が見られ、特に高松市(-19.12%)、金沢市(-19.13%)などでは大幅な下落が確認されました。これは需要期の終了や天候回復による供給量増加などが背景にあると考えられます。一方で前年同月比でも全国的に10~20%以上の下落が続いており、生産過剰や消費減退が中長期的な課題となっています。
地域別の価格構造の特色
都市別に見ると、札幌市(659円/kg)、仙台市(647.3円/kg)、東京都(630.3円/kg)などの大都市圏が高値傾向にある一方、沖縄県(395円/kg)、北九州市(498.3円/kg)など南西部では価格が安定して低くなっています。これは輸送距離や地元産品の出荷量の違い、消費構造の違いなどが影響していると見られます。また、地方市場では価格変動が都市部より大きく、天候リスクに敏感な傾向も顕著です。
最近の課題と需給のゆがみ
現在の課題として、供給過多と消費停滞があります。特に冬から春にかけての消費量の減少、家庭での調理機会の減少、外食需要の鈍化などが影響し、価格の軟化傾向が目立っています。また、輸入ピーマンとの価格競争や、安価な他の野菜へのシフトも影響しており、生産者にとっては収益確保が難しい局面が続いています。
今後の価格動向と展望
2025年後半に向けては、以下のような展望が考えられます。
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供給:初夏の生育状況が良ければ、さらに価格が軟化する可能性あり。
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需要:ゴールデンウィーク後の家庭需要の戻りや、学校給食の再開による小幅な持ち直しが期待される。
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物価高対策の支援策:政府による農業支援や物価対策が流通に反映されることで、価格が一定水準で安定する可能性も。
ただし、夏季に天候不順があれば再び価格は高騰する恐れもあり、気象リスクが今後もカギを握ります。
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