日本全国のバナナ価格は、2025年3月時点で平均219.7円/kg。広島市や沖縄県では高価格傾向にあり、熊本市や水戸市では全国平均の半額以下と大きな格差が見られる。輸入コストの上昇や円安、気候変動が価格上昇の要因であり、今後も地域差の固定化や輸入先の多様化が進むと予想される。価格の安定と公平な流通が課題である。
バナナのデータとグラフ
バナナの高い順
主要市場 | 広島市 | 沖縄県 | 札幌市 | 宇部市 | 高松市 | 福井市 | 徳島市 | |
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最新 | 2025年3月 | 2025年3月 | 2025年3月 | 2025年3月 | 2023年12月 | 2025年3月 | 2023年12月 | 2023年12月 |
最大期 | 2024年8月 | 2024年9月 | 2024年11月 | 2025年2月 | 2023年12月 | 2024年9月 | 2023年7月 | 2023年12月 |
最新値[円/kg] | 219.7 | 275 | 274.3 | 264 | 264 | 253.7 | 253 | 249 |
最大値[円/kg] | 242.3 | 287.3 | 275 | 268.7 | 264 | 269 | 273 | 249 |
前月比[%] | -2.225 | 0.365 | 0.1204 | -1.738 | 3.937 | 0.5311 | -2.692 | 5.508 |
平均比[%] | 100 | 125.2 | 124.9 | 120.2 | 120.2 | 115.5 | 115.2 | 113.4 |
バナナの安い順
主要市場 | 金沢市 | 福岡市 | 水戸市 | 熊本市 | 千葉市 | さいたま市 | 京都市 | |
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最新 | 2025年3月 | 2025年3月 | 2025年3月 | 2021年12月 | 2021年12月 | 2021年12月 | 2021年12月 | 2025年3月 |
最大期 | 2024年8月 | 2024年10月 | 2024年9月 | 2020年4月 | 2008年10月 | 2020年4月 | 2020年5月 | 2024年7月 |
最新値[円/kg] | 219.7 | 217 | 181.7 | 119 | 105 | 144 | 160 | 200 |
最大値[円/kg] | 242.3 | 264.3 | 203 | 233 | 207 | 210 | 186 | 234.7 |
前月比[%] | -2.225 | -6.332 | -5.543 | -9.16 | -5.405 | -2.703 | 3.896 | 9.093 |
平均比[%] | 100 | 98.78 | 82.7 | 54.17 | 47.8 | 65.55 | 72.84 | 91.05 |

バナナの推移


最新の価格データ

その他のデータとグラフ
バナナの価格についての推移と展望
バナナは日本国内で最も消費量の多い果物のひとつであり、価格の変動は家計や流通に大きな影響を与えます。安価で栄養価の高い果物として、家庭の常備品として親しまれてきましたが、近年は価格差や流通構造に変化が見られます。
バナナ価格の全国平均と推移
2025年3月時点での全国のバナナ平均価格は219.7円/kgです。これは過去数年間のデータと比較してやや高めの水準にあります。背景には、輸入元のフィリピンでの人件費や物流費の上昇、天候による収穫量減、さらには円安の影響があると考えられます。
都市別価格の特徴と格差
高価格帯都市(全国平均より高い)
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広島市:275円/kg(平均比125.2%)
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沖縄県:274.3円/kg(同124.9%)
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札幌市・宇部市:264円/kg(同120.2%)
これらの都市では、地理的な位置による輸送コストの高さや、地域特有の消費傾向が価格を押し上げていると見られます。宇部市や徳島市では今月の前月比も上昇(+3.9%、+5.5%)しており、需要が堅調です。
低価格帯都市(全国平均より低い)
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熊本市:105円/kg(平均比47.8%)
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水戸市:119円/kg(同54.17%)
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千葉市、さいたま市、京都市も低水準
これらの都市では、スーパー等での安売りや流通の効率化、競争激化が価格を下げている要因と考えられます。特に熊本市や水戸市の価格は全国平均の半額以下という極端な差が見られます。
地域別の傾向と特色
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西日本(中国・四国・九州)では全体的に価格が高め 都市の規模や港湾の位置、輸入物流ルートの違いが価格に反映されやすい。
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東日本(関東・東北・北陸)では価格のばらつきが大きい 流通網が発達している反面、特定地域では競争が激しく価格が抑えられている。
最近の問題点
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価格差の拡大:最大で倍以上の価格差が都市間で発生しており、地域間の公平性に課題。
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気候変動と供給不安:フィリピン産依存の構造により、供給リスクが価格へ反映されやすくなっている。
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円安による輸入価格上昇:日本円の価値下落が直接コストに影響している。
今後の推移と予想
今後、以下のような傾向が見込まれます:
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価格の上昇傾向は継続:輸入コストの増加、労働力不足、天候不順の影響が続く見通し。
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価格差の固定化:都市ごとの価格差が恒常化し、地域によって「安いバナナ」「高いバナナ」のイメージが定着する可能性。
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輸入先の多様化:価格安定を目指し、南米や東南アジア他国への調達シフトも期待される。
まとめ
バナナは日本の果物市場の中で特に消費量の多い重要な品目であり、価格の変動や地域差は国民の生活に直結します。今後も気候や経済情勢に敏感に反応する価格動向を見守りつつ、安定供給と公正な価格形成が求められます。
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