2025年4月時点で、日本のドライブレコーダーの平均価格は3.373万円。那覇や新潟、佐賀などでは4万円近くまで上昇しており、高知や那覇では前年比で50%を超える急騰が見られる。一方、鹿児島や山形、さいたまなどでは価格が低迷、下落も確認された。価格変動の背景には、需要の地域差、機能の高性能化、流通コスト、地方特有の事故発生率や防犯意識の違いなどが影響している。
自動車・交通の都市別小売価格
ドライブレコーダー価格の高い都市
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 那覇 | 新潟 | 佐賀 | 広島 | 福井 | 松江 | 宮崎 | 和歌山 | 高知 | 長崎 |
最新値[万円] | 3.373 | 3.98 | 3.98 | 3.98 | 3.93 | 3.714 | 3.68 | 3.68 | 3.68 | 3.63 | 3.63 |
平均比[%] | 100 | 118 | 118 | 118 | 116.5 | 110.1 | 109.1 | 109.1 | 109.1 | 107.6 | 107.6 |
前年月同比[%] | +6.816 | +54.26 | +33.56 | +17.75 | +31.88 | +13.79 | +4.249 | +4.249 | +25.6 | +62.78 | +21.81 |
ドライブレコーダー価格の低い都市
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 鹿児島 | さいたま | 大津 | 山形 | 岡山 | 福岡 | 金沢 | 高松 | 東京都区部 | 奈良 |
最新値[万円] | 3.373 | 2.728 | 2.88 | 2.964 | 2.98 | 2.98 | 2.98 | 2.98 | 2.98 | 3.06 | 3.13 |
平均比[%] | 100 | 80.86 | 85.38 | 87.87 | 88.34 | 88.34 | 88.34 | 88.34 | 88.34 | 90.71 | 92.79 |
前年月同比[%] | +6.816 | -8.473 | -3.356 | -23.2 | +3.472 | +3.472 | -4.792 | -9.146 | +7.99 | +6.826 |
これまでの車関連の推移


詳細なデータとグラフ
ドライブレコーダーの現状と今後
ドライブレコーダーは、2020年以降、国内で急速に普及してきました。その要因は、あおり運転や事故時の証拠記録への関心の高まり、さらには自動車保険との連携強化が挙げられます。2025年4月時点での全国平均価格は3.373万円であり、2020年初期の価格帯(おおよそ2.5万円前後)から比べると、明確な上昇傾向にあります。これは以下のような背景に基づくものです:
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カメラの高解像度化(4K・夜間対応など)
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前後同時録画機能やAI搭載モデルの登場
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円安による輸入部品の価格上昇
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設置工賃込みモデルの拡大
価格が高い都市の特徴と上昇要因
上位都市は次の通りです(2025年4月時点):
都市 | 価格(万円) | 前年同期比 |
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那覇 | 3.98 | +54.26% |
新潟 | 3.98 | +33.56% |
佐賀 | 3.98 | +17.75% |
広島 | 3.93 | +31.88% |
福井 | 3.714 | +13.79% |
特に那覇や高知などでは前年比50%超の価格上昇が見られ、これは通常の物価変動の域を超えたインフレです。以下が要因です:
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離島や地方の物流コスト:那覇では製品自体の仕入れコストが高くなりやすい。
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事故やあおり運転対策としての需要増:広島や佐賀などでは交通事故の多発地域としてドライブレコーダー装着が推奨されている傾向。
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高機能モデルの需要集中:新潟や福井などの雪国では夜間・降雪時でも鮮明な映像が求められるため、高額機種が選ばれやすい。
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販売チャネルの限られた地域:都市部より選択肢が少なく、価格競争が起きにくい。
価格が低い都市の傾向と下落要因
下位都市は以下の通りです:
都市 | 価格(万円) | 前年同期比 |
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鹿児島 | 2.728 | -8.473% |
さいたま | 2.88 | -3.356% |
大津 | 2.964 | データ未提供 |
山形 | 2.98 | -23.2% |
岡山 | 2.98 | +3.472% |
山形や鹿児島など、地方でも比較的都市化が進んだエリアでの価格低下が見られます。主な要因は以下です:
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廉価モデルの普及:都市部では家電量販店の競争により低価格モデルが流通しやすく、山形やさいたまでは安価なモデルが広く販売されています。
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需要の安定化・ピークアウト:1時的なドライブレコーダーブームが過ぎ、買い替え需要に移行したことによる市場沈静化。
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ネット通販の浸透:都市部ではAmazonや楽天などのECサイトで購入するユーザーが多く、小売価格が抑制されやすい。
都市ごとの価格差に見る構造的課題
同じ国内でも、価格には最大で1.25万円以上の差が見られます。これは単なる物価差だけではなく、次のような構造的要因が絡んでいます:
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流通経路の地域差:大手量販店の分布、通販の利用度合い、地域限定モデルの有無。
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地域ごとのニーズ:雪道対応や高温多湿耐性など、地域特性に応じた性能要求の差。
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設置サービスの違い:設置込みで販売されている地域と、本体価格のみの比較で成り立っている地域では見かけの価格に大きな差が出る。
今後の展望と懸念
ドライブレコーダーの価格は、2025年以降も1部地域では上昇傾向を維持する可能性があります。理由は以下です:
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AI搭載型やクラウド連携型の登場
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保険会社との連携商品が増加し、1定以上の性能が求められること
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半導体価格の不安定さと円安リスク
1方、都市部では引き続き価格の多様化・2極化が進み、廉価モデルの普及によって平均価格が抑えられる可能性も高いです。
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