【最新】ソルゴーの県別収穫量と将来動向を徹底解説

かんしょ・豆類

2023年のソルゴー収穫量は全国で49.72万t。九州が全体の約7割を占めるが大幅減少。関東や中国も減少傾向。一方、北陸は前年比+136.3%と急伸し、北海道も増加。将来は北日本での拡大が期待されるが、政策支援と省力化技術の導入が重要となる。

収穫量のランキング

2023年
降順昇順
都道府県最新値[万t]全国比[%]前年比[%]
全国49.72100-0.699
1九州34.4269.23-26.84
2関東・東山5.0110.08-30.03
3中国2.945.913-32.26
4四国1.973.962-19.92
5近畿1.723.459-26.18
6東海1.663.339-18.23
7北陸1.292.595+136.3
8北海道0.3050.613+6.643
収穫量
収穫量

詳細なデータとグラフ

収穫量の現状と今後

ソルゴーは、飼料用作物として全国的に利用されている重要な草本植物で、特に乾燥に強く、省力的に栽培できる点が評価されています。牛や豚などの家畜飼養に欠かせない粗飼料源であり、特に大規模畜産が盛んな地域では重要な飼料作物の1つとして位置づけられています。


2023年の収穫量の全国的な傾向

2023年の全国のソルゴー収穫量は49.72万トンで、前年比では0.699%の微減となりました。総体としては安定しているものの、地域間での増減は顕著であり、地域別に見た場合の気象や経営構造の違いがそのまま反映されています。


9州地域の圧倒的シェアとその背景

9州地方は34.42万トンで全国の約7割(69.23%)を占めており、国内のソルゴー生産の中心地となっています。これは温暖な気候と広大な畜産地帯がそろっていることが背景にあり、ソルゴーを利用する大規模酪農や肉牛経営が活発です。ただし、前年比では26.84%もの大幅減少が見られ、天候不順や作付転換、飼料価格の変動による影響があったと考えられます。


関東・東山、中国、4国などの減少傾向

関東・東山地域では5.01万トン、中国2.94万トン、4国1.97万トンとそれぞれ1定の量を確保しているものの、前年比でいずれも20%以上の減少を示しています。これらの地域では規模の小さい個別経営が多く、飼料作物から他の作物への転換や、コントラ契約による輸入飼料への依存が進んでいることが影響しています。


注目される北陸・北海道の増加

1方、北陸は前年比+136.3%と飛躍的な増加を記録しており、北海道も+6.643%と増加に転じました。この背景には、近年の飼料自給率向上政策や地元資源活用型畜産経営の推進があり、気候変動への対応策としてソルゴーの見直しが進んでいます。特に北陸は気候の穏やかさと水資源の豊かさから、将来的に新たなソルゴー産地として成長する可能性を秘めています。


今後の展望と政策的支援の重要性

将来的には、次のような動きが予想されます:

  • 9州など主要産地の生産量は横ばいか微減傾向:気候変動や労働力不足の影響を受けやすい

  • 北陸・北海道のような新興産地での拡大:地域資源を活かした飼料生産の強化

  • スマート農業導入の広がり:収量の安定化と省力化に寄与

政策面では、国産飼料増産の奨励策が鍵となり、作付面積や収穫量の維持には技術支援と補助制度の継続が必要です。

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