ショーツ小売価格2025|地域別価格動向と上昇・下落要因を詳しく解説

女性用下着



2025年4月のショーツの平均価格は705.3円で、那覇が990円と最高、鹿児島は461円と最安。素材や人件費の高騰、円安、機能性の向上などが価格上昇の背景にある。地域によって価格差が大きく、今後は機能性志向と低価格志向の二極化が進む見込み。

衣類・美容の都市別小売価格

ショーツ価格の高い都市

2025年4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 那覇 金沢 熊本 札幌 新潟 富山 大津 甲府 名古屋 仙台
最新値[円] 705.3 990 946 880 880 880 880 880 858 832 828
平均比[%] 100 140.4 134.1 124.8 124.8 124.8 124.8 124.8 121.6 118 117.4
前年月同比[%] +4.357 +18.4 +9.046 +17.18 +14.29 +14.29 +14.29 +7.772 -6.546

ショーツ価格の低い都市

2025年4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 鹿児島 水戸 松江 岡山 盛岡 長野 福島 山形 静岡 佐賀
最新値[円] 705.3 461 502 506 528 528 542 557 579 600 608
平均比[%] 100 65.36 71.17 71.74 74.86 74.86 76.84 78.97 82.09 85.07 86.2
前年月同比[%] +4.357 -24.18 -6.691 +7.536 -22.58 +1.308 +2.578 -13.71 +6.952

 

これまでの女性用下着の推移

ショーツの小売り価格
最新のデータ

 

詳細なデータとグラフ

 

ショーツの現状と今後

2025年4月時点におけるショーツ1枚の全国平均価格は705.3円。この価格は2010年代初頭の水準(概ね500円前後)から約40%の上昇を示しており、生活必需品であるにもかかわらず着実に価格が上がっていることがわかります。

この背景には、インナー製品全体に共通する構造的要因がいくつかあります。

  • 原材料費(綿・合成繊維など)の高騰

  • 縫製工程の人件費上昇(特にアジア圏)

  • 国内生産から海外依存への移行とそのリスク

  • 高機能・高品質化による単価の上昇


高価格地域の特徴とその理由

以下は、ショーツ価格が特に高い上位10都市(2025年4月)のデータです。

都市 価格(円) 前年同期比
那覇 990円
金沢 946円 +18.4%
熊本 880円 +9.046%
札幌 880円 +17.18%
新潟 880円 +14.29%
富山 880円 +14.29%
大津 880円 +14.29%
甲府 858円
名古屋 832円 +7.772%
仙台 828円 -6.546%

主な特徴と背景:

  1. 地方中心都市での高値傾向:金沢・熊本・新潟・富山など、地方都市での高価格化が目立ちます。全国展開型チェーンが少なく、地場ブランドや百貨店系の販売が中心になる傾向にあり、平均価格が押し上げられやすいです。

  2. 沖縄(那覇)の突出した価格:那覇の990円は全国最高。物流コストや流通網の限界が影響していると考えられます。また、仕入れ先が限定されることで販売価格が高止まりする傾向もあります。

  3. 高価格化の加速:金沢、札幌、新潟などでは前年比10%以上の上昇が見られ、急激な価格転嫁が進んでいる可能性があります。


低価格地域の傾向とその特徴

以下は、価格が特に安い都市のデータです。

都市 価格(円) 前年同期比
鹿児島 461円 -24.18%
水戸 502円 -6.691%
松江 506円
岡山 528円 +7.536%
盛岡 528円 -22.58%
長野 542円 +1.308%
福島 557円 +2.578%
山形 579円 -13.71%
静岡 600円 +6.952%
佐賀 608円

特徴的な点:

  1. 東北・中国・9州地方に安値地域が集中:盛岡、山形、福島などの東北勢と、中国地方の松江・岡山、9州の鹿児島・佐賀が目立ちます。

  2. 価格下落の目立つ地域も:鹿児島(-24.18%)や盛岡(-22.58%)では急落しており、ディスカウント販売やPB商品の導入が進んだ可能性があります。

  3. 地域の生活水準との連動:これらの地域は生活物価そのものが低い傾向があり、衣類や日用品の価格もそれに合わせて抑えられていることが多いです。


価格上昇を引き起こす構造的な要因

  1. 国際的なコスト上昇

    • コットン価格の高騰、ポリエステル原料(石油)の価格変動

    • 縫製を担う国(バングラデシュ・ベトナム等)の賃金上昇

  2. 為替の影響

    • 円安の進行により輸入製品の原価が上昇、これが小売価格に転嫁

  3. 品質・機能の高度化

    • 吸湿速乾、抗菌防臭、立体裁断など機能性ショーツの普及

    • 低価格品と差別化された高価格帯の選好が1部消費者に見られる

  4. ブランド価値の向上

    • 「ワコール」「グンゼ」など国内老舗ブランドの安定した需要

    • 安価なファストファッション系との2極化現象


今後の展望と課題

今後も価格の緩やかな上昇が続く可能性がありますが、以下のような対応や変化がカギを握ります。

  • 価格の多層構造化の進行大手量販店やECでは500円台、百貨店系やブランド品では800円以上と、購買層に応じた階層化がより明確になるでしょう。

  • 環境対応素材の導入再生繊維やサステナブル素材の活用が進めば、コストと価格のバランス調整が必要になります。

  • 地方と都市の格差是正1部地域で価格が高騰しすぎる状況に対し、政策的に生活必需品価格の透明化と支援策の検討が必要になる可能性もあります。

 

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