【2025年版】ゴルフクラブ価格の推移と都市別ランキング・上昇理由分析

ゴルフクラブ1セットの全国平均価格は、2025年3月で13万円に達し、長期的に上昇傾向にあります。背景には原材料高騰や円安、新技術搭載品の増加があり、都市ごとに価格差が明確です。高価格地域には盛岡や神戸、低価格地域には大津や前橋が並びます。今後は需要動向や為替、販売戦略によってさらなる変動が予想されます。

ゴルフクラブ1セットの全国平均小売価格は、2010年代初頭には10万円を下回っていましたが、2025年3月時点で13万円に到達しました。この約15年間の価格上昇には、複数の要因が絡んでいます。まず、原材料（特に炭素繊維やチタン）の国際価格の上昇と、円安による輸入コストの増加が大きな影響を及ぼしています。

加えて、ゴルフメーカーが最新技術を搭載した高価格モデルの展開を進めたことで、全体の平均価格が押し上げられました。特に2020年以降、コロナ禍でアウトドアスポーツとしてのゴルフが再評価され、需要が回復したことも影響しています。

都市別価格の特徴と格差

2025年3月のデータによると、最も高額な都市は福井・神戸・盛岡・山口・宇都宮で、すべて141,100円。これは全国平均を約11,000円も上回る水準です。これらの都市では、高級モデルを扱う専門店の割合が多いこと、地元の購買力、あるいは地域特有のゴルフ需要が影響している可能性があります。

一方で、最も低価格だったのは滋賀県大津市で102,300円、次いで前橋（108,400円）、松山（111,700円）と続きます。これらの地域では、割安な量販店の存在や、ゴルフ需要の相対的な低さが反映されていると考えられます。

価格上昇率から見える変動の実態

前年比で最も価格が上昇したのは千葉県で+22.07%、次いで宇都宮の+19.3%、松山の+11.69%でした。千葉県は、都心からのゴルファー流入が多く、需要の高まりが価格を押し上げたとみられます。

一方で、富山（-3.031%）、長野（-0.503%）、京都（-8.333%）では前年より価格が下がっており、在庫調整や旧モデルの特売、新品の投入ペースの鈍化などが理由と考えられます。

今後の見通しと課題

今後もゴルフクラブ価格は、新素材やカスタム対応製品の登場、為替動向、輸送費の高騰などによって変動が予想されます。特に高齢化社会でプレーヤーの中心層が変化する中で、若年層の取り込みと価格設定の柔軟性が課題となるでしょう。