グローブ1個あたりの平均価格は1.544万円で、都市ごとに大きな価格差がある。西宮や千葉などは高価格帯で推移し、富山は前年比+14.04%と大幅上昇。一方、山形や松本などでは価格が15%以上下落。地域のスポーツ文化や購買習慣、経済環境が価格に大きく影響しており、今後も二極化が進む見通し。
エンタメの都市別小売価格
グローブ価格の高い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 西宮 | 豊橋 | 千葉 | 金沢 | 大分 | 高松 | 浜松 | 松江 | 小山 | 富山 |
最新値[万円] | 1.544 | 1.87 | 1.843 | 1.843 | 1.815 | 1.815 | 1.788 | 1.788 | 1.788 | 1.788 | 1.788 |
平均比[%] | 100 | 121.1 | 119.3 | 119.3 | 117.5 | 117.5 | 115.8 | 115.8 | 115.8 | 115.8 | 115.8 |
前年月同比[%] | 3.9 | 13.33 | 0 | 9.836 | 6.452 | 10 | 4.839 | 10.17 | 6.557 | 4.839 | 14.04 |
グローブ価格の低い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 甲府 | 長崎 | 堺 | 大津 | さいたま | 山形 | 静岡 | 名古屋 | 松本 | 今治 |
最新値[万円] | 1.544 | 1.116 | 1.139 | 1.144 | 1.21 | 1.215 | 1.216 | 1.216 | 1.32 | 1.353 | 1.359 |
平均比[%] | 100 | 72.28 | 73.73 | 74.06 | 78.36 | 78.69 | 78.72 | 78.72 | 85.49 | 87.63 | 87.98 |
前年月同比[%] | 3.9 | -6.061 | 0 | -9.769 | -10.04 | 0 | -15 | -7.531 | -14.29 | -17.73 | -3.707 |
これまでの趣味の推移


詳細なデータとグラフ
グローブの現状と今後
2025年3月時点における全国のグローブ平均小売価格は1.544万円。2010年以降、少子化による競技人口の減少や、スポーツ用具における高機能化の進展、円安や素材価格の上昇など複合的な要因により、価格には緩やかな上昇傾向が見られます。特に、近年では高性能モデルやオーダーグローブが市場に浸透し、全体の平均価格を押し上げる一因となっています。
高価格地域の特徴と上昇要因
以下は、グローブ価格が高い上位都市です:
地域 | 価格(万円) | 前年同期比 |
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西宮 | 1.87 | +13.33% |
豊橋 | 1.843 | データなし |
千葉 | 1.843 | +9.836% |
金沢 | 1.815 | +6.452% |
大分 | 1.815 | +10.00% |
高松 | 1.788 | +4.839% |
浜松 | 1.788 | +10.17% |
松江 | 1.788 | +6.557% |
小山 | 1.788 | +4.839% |
富山 | 1.788 | +14.04% |
主な特徴と背景:
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都市部・近郊の購買力:西宮・千葉などはスポーツ活動が盛んな地域であり、競技用・ブランド品への需要が根強い。
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高機能・高価格モデルの流通:これらの地域では、大手スポーツ量販店や専門店が高級グローブを多く取り扱い、顧客のニーズに応じて価格帯が高くなる傾向があります。
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前年比増加率:富山(+14.04%)、浜松(+10.17%)なども顕著で、地域でのクラブ活動や競技振興施策、または円安の影響を受けた仕入れ価格上昇が反映されています。
低価格地域の構造と下落要因
次に、グローブ価格が安い上位10都市を示します:
地域 | 価格(万円) | 前年同期比 |
---|---|---|
甲府 | 1.116 | -6.061% |
長崎 | 1.139 | データなし |
堺 | 1.144 | -9.769% |
大津 | 1.210 | -10.04% |
さいたま | 1.215 | データなし |
山形 | 1.216 | -15.00% |
静岡 | 1.216 | -7.531% |
名古屋 | 1.320 | -14.29% |
松本 | 1.353 | -17.73% |
今治 | 1.359 | -3.707% |
主な特徴と背景:
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流通価格の低下:大手量販店の進出や廉価モデルの普及により、価格競争が激しいエリアでは価格が押し下げられる傾向があります。
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競技人口の減少:山形・松本・名古屋などでは少年野球人口の減少が影響し、高価格帯商品の需要が縮小。
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前年からの下落率が大きい都市:松本(-17.73%)、山形(-15.00%)、名古屋(-14.29%)では、市場の縮小や安売りセールの影響が読み取れます。
都市別の価格差と消費行動の違い
日本全国でこれほどまでにグローブ価格に差が出るのは、単に物価水準だけでなく、地域ごとのスポーツ文化・教育環境・購買習慣の違いが要因です。
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教育投資としてのグローブ購入:都市部では、子供の教育や習い事に対する投資意識が強く、品質やブランドを重視。
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価格志向の地方都市:逆に、安価で十分という実用性を重視する家庭が多く、価格競争が生まれやすい傾向があります。
また、スポーツ推進策や部活動のあり方も地域ごとに異なるため、公共支援や補助金の影響も無視できません。
今後の展望と課題
今後のグローブ市場の動向は以下の通り予想されます。
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価格の分化が進行:ハイエンドモデルと廉価モデルの2極化が加速。個人オーダーやカスタムグローブ市場の拡大が見込まれる。
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原材料費・為替の影響継続:天然皮革や縫製部材の価格上昇、円安による輸入品価格の上昇が、引き続き市場に影響。
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スポーツ政策と連動した動き:2020年代以降、野球・ソフトボールを含む部活動改革の動きが全国で進んでおり、それに伴う装備品市場の再編も注目される。
グローブ市場は単なるスポーツ用品ではなく、家庭の消費行動や地域経済、教育観とも密接に関係していることが今後さらに浮き彫りになっていくでしょう。
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