グミ価格動向|地域差と健康志向がもたらす今後の市場展望

和菓子

2025年5月のグミ1袋の全国平均価格は149.5円。津・岡山(163円)、広島(162円)など中核都市で高価格傾向が目立つ。健康志向や高付加価値商品の流通比率の違い、地域の商業構造が価格差の要因。今後も実質値上げを含めた価格上昇傾向が続くと見られる。

都市別のグミ1袋の相場価格

2025年6月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均149.3
1盛岡168
2岡山164
3163
4広島161
5大分160
6長崎158
7甲府158
8和歌山158
9千葉158
10大阪157
11福岡156
12高知155
13那覇155
14新潟155
15水戸154
16さいたま154
17青森153
18鹿児島152
19福井152
20横浜152
21前橋152
22仙台152
23長野150
24名古屋150
25静岡149
26松山149
27東京都区部149
28山形149
29秋田148
30金沢147
31札幌147
32大津147
33京都147
34福島146
35神戸146
36奈良146
37高松144
38松江144
39徳島144
40宮崎144
41宇都宮144
42岐阜139
43山口139
44鳥取138
45富山131
46佐賀123
47熊本110
グミ1袋

詳細なデータとグラフ

グミの小売価格の相場と推移

グミは近年、日本国内で急速に成長している菓子市場の1角を担っています。かつては子ども向けのおやつというイメージが強かったグミですが、近年ではビタミン・鉄分・コラーゲンなどを配合した健康志向商品、食感や香りにこだわったプレミアム商品などが登場し、年齢層を問わず幅広い層から支持されています。この多様化は、価格にも大きく影響を与えています。


2025年5月時点の都市別価格傾向

全国平均のグミ1袋の価格は149.5円であり、菓子としては中程度の価格帯に位置します。しかし、都市別に見ると以下のような高価格傾向が見られます。

  • 最高価格:津市・岡山市(163円)

  • 次点:広島市(162円)、高知市・高松市・大分市(160円)

  • 続く:水戸市(159円)、長野市・長崎市・和歌山市(158円)

これらの都市では、全国平均を10円以上上回る水準で販売されており、特定の要因が価格を押し上げていることが推察されます。


価格推移と情報の限界

今回のデータは2023年11月〜2025年5月という比較的短期の観測期間であり、かつ前年同月比の増加率データが未記載となっている点に留意する必要があります。しかし、全体的に価格が150円前後で推移していることから、価格は1定の安定感を保ちながらも、ジワジワと上昇している可能性が高いと考えられます。


都市別の価格差の背景

都市ごとに見られる価格の違いには、以下のような要因が関係していると考えられます。

  1. 高付加価値商品の流通比率の違い グミ市場では、サプリメント型やコラーゲン配合、果汁高含有タイプなどの高価格帯商品が多数登場しており、そうした商品が多く流通している都市では平均価格が高くなりやすいです。

  2. 流通経路と商業構造の違い 津・岡山・広島といった都市は、中核的な地方都市であり、地域のスーパー・ドラッグストアなど独自の商圏を形成しています。そのため、価格競争よりも品質訴求型の商品が多くなり、単価が上がる傾向があります。

  3. 購買層の志向と年齢構成 中高年層の多い地域では「健康志向型グミ」の需要が強く、単価の高い商品が選ばれやすくなります。1方で、若年層の多い地域では安価で食感のバリエーションを楽しめる商品が主流となりやすいです。

  4. 観光や土産需要の影響 広島や高松などは観光地としても知られており、地域限定パッケージやお土産向け高価格帯グミが並ぶ割合が高く、平均価格を押し上げる1因となっています。


今後の展望とグミ市場の行方

今後のグミ市場は「健康・栄養・美味しさ」を兼ね備えた商品がさらに増加する見込みで、単価の上昇傾向は続くと見られます。また、コンビニやECでの販売も拡大し、地域間の価格差は今後やや縮小する可能性もあります。

1方、メーカー側は内容量を減らす「ステルス値上げ」を通じて実質価格を上げる戦略をとる場合も多く、消費者にとっては実感しにくい価格上昇が続くでしょう。したがって、今後は価格だけでなく内容量・成分構成にも注目が必要です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました