日本のカーポート小売価格は平均25.68万円で、地域によって大きく差があります。札幌や鳥取など雪の多い地域では積雪対策により価格が高騰し、札幌では平均の約3倍。一方、大津や長崎など温暖地域では10万円台と安価です。気候や地形、施工条件が価格に影響しており、今後も資材費や人件費の高騰、住宅スタイルの多様化により価格の地域差は拡大傾向と見られます。
住宅関連の都市別小売価格
カーポートの高い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 札幌 | 鳥取 | 盛岡 | 山形 | 佐賀 | 秋田 | 青森 | 宮崎 | 福井 | 富山 |
最新値[万円] | 25.68 | 75.42 | 52.07 | 47.98 | 47.84 | 39.06 | 34.8 | 34.67 | 34.04 | 31.75 | 30.36 |
平均比[%] | 100 | 293.7 | 202.8 | 186.8 | 186.3 | 152.1 | 135.5 | 135 | 132.5 | 123.6 | 118.2 |
前年月同比[%] | 4.981 | 16.25 | 8.321 | 0 | 8.016 | 16.85 | 4.977 | -12.37 | 27.71 | 0 | 18.74 |
カーポートの低い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 大津 | 長崎 | 静岡 | 鹿児島 | 水戸 | 仙台 | 徳島 | 東京都区部 | 津 | 広島 |
最新値[万円] | 25.68 | 10.67 | 16.55 | 18.2 | 18.2 | 18.28 | 18.4 | 18.57 | 18.9 | 19.1 | 19.25 |
平均比[%] | 100 | 41.55 | 64.44 | 70.88 | 70.88 | 71.19 | 71.66 | 72.33 | 73.59 | 74.38 | 74.97 |
前年月同比[%] | 4.981 | 0 | -2.464 | 0 | 0 | 0.332 | 0 | -3.287 | 0.28 | 0 | 0 |
これまでのシステムの推移


詳細なデータとグラフ
カーポートの現状と今後
カーポートは自動車の保管・保護に欠かせない設備であり、住宅外構の中でも需要が高い分野です。本稿では、2015年1月から2025年3月までの小売価格データをもとに、日本国内における価格の動向、地域ごとの特徴、今後の見通しについて解説します。
全体的な価格動向
データの最新月(2025年3月)におけるカーポートの全国平均価格は25.68万円です。2015年以降、素材価格の上昇や人件費の増加、設置需要の変動により、価格は緩やかに上昇傾向にあります。特に2020年以降の原材料費の高騰や住宅需要の集中が価格に影響を与えています。
地域別の価格差
カーポートの価格には顕著な地域差が見られ、特に寒冷地での価格が高くなる傾向があります。
高価格地域
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札幌(75.42万円/平均の293.7%):積雪対応の頑丈な構造や暖房設備の追加などによりコストが大きく上昇。
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鳥取、盛岡、山形(いずれも平均の約200%前後):同様に積雪対策が価格に反映されています。
低価格地域
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大津(10.67万円/平均の41.55%):温暖な地域であり、軽量・簡易な構造の需要が中心。
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長崎、静岡、鹿児島など(平均の約60~70%):積雪不要で設置費用も安価。
価格差の背景と課題
気候条件
降雪地域では積雪荷重に耐える強化構造が必要となり、部材費や施工費が上昇します。
地場施工業者のコスト構造
地方では施工の人手不足により設置費用が割高となるケースが多い一方、都市部では競争原理により価格が抑えられる傾向があります。
住宅地の敷地条件
敷地面積が広い地方では大型のカーポートの設置が選ばれることが多く、それも価格上昇の要因です。
今後の価格の見通し
今後も以下の要因により、価格のゆるやかな上昇が見込まれます。
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原材料価格の高止まり
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職人不足による施工費の上昇
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高機能・高耐久商品の開発・普及
一方で、住宅のコンパクト化やDIY市場の拡大により、低価格帯商品のニーズも増加し、二極化が進む可能性があります。
まとめ
日本のカーポート市場は、地域の気候条件や労働環境によって大きな価格差が生じており、今後も需要の多様化とコスト構造の変化によって価格の多様性が広がると考えられます。消費者や事業者は、それぞれの地域特性に応じた商品選定と価格設定が求められるでしょう。
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