日本のカレーライス1皿の価格は、地域ごとに大きな差があります。高い地域では鹿児島や長野が1,000円を超え、低い地域では八戸や相模原が600円台。近年の価格上昇は原材料費や人件費の高騰、物流費の増加が主な要因です。消費者は外食頻度の減少やコストパフォーマンス重視の選択を迫られるでしょう。
惣菜・外食の都市別小売価格
カレーライスの高い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
名称 | 平均 | 鹿児島 | 長野 | 静岡 | 福井 | 浦安 | 姫路 | 府中 | 徳島 | 京都 | 豊橋 |
最新値[円] | 781.6 | 1106 | 986 | 927 | 920 | 917 | 909 | 907 | 905 | 903 | 893 |
平均比[%] | 100 | 141.5 | 126.2 | 118.6 | 117.7 | 117.3 | 116.3 | 116 | 115.8 | 115.5 | 114.3 |
前年月同比[%] | 4.891 | 11.94 | 16.27 | 11.28 | 3.139 | 10.08 | 3.886 | 4.014 | 8.383 | 5.614 | 0 |
カレーライスの低い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
名称 | 平均 | 八戸 | 相模原 | 日立 | 水戸 | 大分 | 伊丹 | 浜松 | 那覇 | 宇部 | 盛岡 |
最新値[円] | 781.6 | 623 | 630 | 643 | 653 | 656 | 657 | 658 | 663 | 665 | 665 |
平均比[%] | 100 | 79.71 | 80.61 | 82.27 | 83.55 | 83.93 | 84.06 | 84.19 | 84.83 | 85.09 | 85.09 |
前年月同比[%] | 4.891 | 7.414 | -11.02 | 1.58 | 3.16 | -3.953 | -5.739 | 0 | 8.689 | 7.78 | -5 |
これまでの外食・定食の推移


詳細なデータとグラフ
カレーライスの現状と今後
カレーライスは日本人にとって非常に親しみのある食文化の一部であり、外食としても家庭料理としても広く親しまれています。最新のデータによると、2025年3月時点でのカレーライスの平均価格は781.6円です。この価格は、2016年1月からのデータを基にすると、概ね上昇傾向にあり、物価全体の高騰が影響していることがうかがえます。
価格の高い地域とその特徴
カレーライスの価格が高い地域には、鹿児島(1,106円)、長野(986円)、静岡(927円)などが挙げられます。これらの地域は、前年同月比で11%〜16%の価格上昇が見られ、特に長野では16.27%の大幅な増加を記録しています。
これらの地域でカレーライスが高い要因としては、以下が考えられます:
-
地元の食材コストの高さ:鹿児島や長野などでは、地元産の野菜や肉を使用したこだわりのメニューが多く、そのため食材費が高くなる傾向があります。
-
観光地需要:鹿児島や長野などは観光地として人気があり、観光地価格が影響している可能性があります。
-
地域限定のカレースタイル:地域特有のスパイスや具材を使用したカレーライスが提供される場合、その製造コストが高くなることが一因となります。
価格の低い地域とその背景
一方で、カレーライスの価格が低い地域には、八戸(623円)、相模原(630円)、日立(643円)などが含まれ、これらの地域では価格が600円台となっています。特に八戸では前年同月比で79.71%もの大幅な価格上昇が見られます。
低価格帯の地域では、以下の要因が影響していると考えられます:
-
競争の激化:低価格帯の地域では、カレーライスを提供する店舗間での競争が激しく、価格を抑えつつサービスを提供することが求められるため、価格が低く設定されることが多いです。
-
物流費の削減:地方での食材調達において、物流コストを削減するため、地元産の安価な食材を多く使用する傾向があります。
-
店舗規模や立地:小規模な店舗や郊外の店舗では、店舗運営コストが低く、価格が抑えられやすい傾向があります。
価格上昇率の地域別比較
価格上昇率を見てみると、八戸(79.71%)や相模原(80.61%)、日立(82.27%)などの低価格地域でも、前年同期比で非常に高い上昇率が記録されています。これらの地域は、カレーライスの価格が低くても、インフレの影響を大きく受けていることが分かります。
この上昇は、主に以下の要因によるものです:
-
原材料費の高騰:カレーに使用される肉類、野菜、スパイスなどの原材料費が上昇しており、そのコストが最終的な販売価格に転嫁されています。
-
人件費の上昇:最低賃金の引き上げや人手不足が影響し、スタッフの給与が上昇しているため、店舗の運営コストが増加しています。
-
エネルギー費の増加:調理や店舗運営にかかる光熱費の増加も、価格上昇の要因として挙げられます。
最近の価格高騰の要因
カレーライスの価格高騰において、以下の要因が主要な原因と考えられます:
-
食材の価格上昇:肉類や野菜、スパイスなどの原材料価格が上昇しています。特に、牛肉や豚肉の価格が高騰し、それに影響を受けたカレーライスの価格も上昇しました。
-
輸送費の増加:インフレに伴い、輸送費や物流費も増加しています。これにより、原材料の調達コストが高くなり、最終的な販売価格に反映されています。
-
人手不足による賃金上昇:飲食業界全体で人手不足が続き、最低賃金の引き上げが進んでいます。これが価格に影響を与えています。
今後の展望と消費者への影響
今後もカレーライスの価格は上昇する可能性が高いです。特に、原材料費の高騰やエネルギー費の上昇が続く限り、価格の上昇は避けられません。一方で、低価格帯の地域でも競争が激化しており、価格の下げ止まりや品質向上が求められる局面となっています。
消費者にとっては、外食の回数を減らす、またはよりコストパフォーマンスの高い店舗を選ぶといった選択肢が増えることが予想されます。
まとめ
日本全国でカレーライスの価格は地域差が大きく、価格の高い地域と低い地域で大きな格差があります。近年の物価高騰に伴い、ほとんどの地域で価格が上昇していますが、特に低価格地域では顕著な上昇率を記録しています。これは原材料費、人件費、物流費の上昇など、複数の要因が影響しています。今後も、カレーライスを提供する店舗側は価格と品質のバランスを取ることが求められます。
コメント