2025年最新|カット野菜1kg小売価格の地域差と動向、今後の価格見通し

加工食品

カット野菜1kgの価格は全国平均562.3円。札幌・那覇・熊本などで高価格化が進み、鳥取は前年比+40%超と急騰。加工・物流・原料の各コスト上昇に加え、外食需要の回復も価格上昇を後押し。今後も天候やエネルギーコスト次第で価格は不安定な推移が続く見込み。

都市別のカット野菜1kgの相場価格

2025年6月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均568.6+7.235
1札幌1004+20.24
2那覇974+9.193
3鳥取777+52.35
4福岡756+22.93
5熊本748+29.19
6鹿児島719+5.891
7宮崎695+18.8
8広島673+16.84
9神戸666+32.67
10大阪652+27.59
11東京都区部633+5.5
12佐賀629+8.636
13仙台624+25.05
14京都620-7.875
15大分616+0.326
16青森599+15.86
17甲府594+7.027
18松江577+11.39
19岐阜576+4.159
20静岡567-0.351
21福井566+5.993
22長野559+8.544
23和歌山556
24長崎540+34.66
25千葉533+1.139
26名古屋529-1.49
27山口507+14.45
28高松504-13.1
29岡山502-13.75
30さいたま502-7.209
31宇都宮496+15.89
32高知495-0.602
33松山485-2.414
34徳島485-8.318
35前橋479+4.814
36横浜476+3.03
37奈良476+11.21
38盛岡471+6.561
39富山466
40秋田461-18.69
41459+6.497
42新潟458+6.019
43大津432-16.28
44山形428
45金沢390
46水戸389-3.474
47福島382+2.965
カット野菜1kg

詳細なデータとグラフ

カット野菜の小売価格の相場と推移

2025年5月時点におけるカット野菜1kgの全国平均価格は562.3円です。これに対して、札幌(1,004円)、那覇(924円)、熊本(748円)、福岡(731円)と続き、特に北海道や9州・沖縄圏に価格の高い都市が集中しています。最も高い札幌は、全国平均の約1.8倍に達しており、地域間格差の大きさが際立っています。


都市別価格推移と増加率の分析

前年同月比で見ると、全国平均は+5.019%と穏やかな上昇に見えるものの、個別都市ではかなりの変動が見られます。

  • 大幅上昇都市: 鳥取(+40.59%)、大阪(+32.49%)、熊本(+29.19%)、札幌(+20.24%)、福岡(+18.86%)などが著しい価格上昇を記録。

  • 価格安定・下落都市: 京都は-0.858%と唯1の下落を記録し、価格水準を維持しています。

価格上昇率が高い都市の多くは、地理的・流通的にハンデのある地域や、外食産業の需要が回復している都市に集中しています。


カット野菜高価格の背景

加工・包装コストの影響

カット野菜は、生鮮野菜と比べて「洗浄・裁断・包装・衛生管理」といった工程が加わるため、人件費・設備費・資材費が価格に大きく反映されます。特に札幌や那覇のような地域では、加工拠点から遠いため輸送費も加算され、価格が高止まりしています。

地域の天候や農産物収量

北海道や9州では、寒波・豪雨などによる地元野菜の収量減が頻発しており、原料価格そのものが上昇。原料確保にコストがかかり、カット野菜価格にも影響が出ています。

物流コストの上昇

燃料費やドライバー人件費の上昇により、物流コストは全国的に高騰。特に遠隔地や離島に近い那覇や札幌ではその影響が顕著です。

外食・中食需要の回復

2020年代前半のコロナ禍以降、外食産業の回復により、業務用カット野菜の需要が急増。都市部や外食チェーンが密集する都市(大阪・福岡など)では需要増に伴い価格上昇が顕著です。


価格下落・安定都市の特徴

唯1前年より価格が下がった京都(-0.858%)は、関西圏の中でも比較的生産地と市場が近く、物流・調達面での安定が図られている可能性があります。また、地場野菜の利用や業務用需要の分散などにより、大きな価格上昇を防いでいると考えられます。


今後の見通しとリスク要因

今後も、以下の要因により価格の上昇・不安定化が続く可能性があります:

  • エネルギー価格の高止まり:包装資材や冷蔵流通のコスト増が続けば、価格上昇圧力は継続。

  • 労働力不足:加工工程での人手不足が解消されず、人件費が価格に反映され続ける。

  • 天候変動リスク:干ばつ・台風等による野菜不足で、原料費が高騰する恐れ。

1方で、工場の自動化や調達の多角化によって、1部都市では価格安定化が進む可能性もあります。

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