やきとり1本の価格推移と地域差|2025年最新データから分析

惣菜・外食



2025年4月のやきとり1本の平均価格は125.4円で、鶏肉価格や人件費上昇を背景に年々高騰。宇都宮や広島など都市部は高値傾向だが、甲府や鹿児島などでは依然として低価格。地域ごとの販売スタイルや需要構造が価格差に反映されており、今後も緩やかな価格上昇が続く可能性がある。

小売物価統計

やきとり小売りの高い都市

2025年4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 宇都宮 広島 横浜 神戸 静岡 長野 福岡 和歌山 松江
最新値[円] 125.4 153 150 142 141 139 137 137 136 136 135
前年同月比[%] +1.534 +2 +2.74 +5.97 +5.224 +7.752 +12.3 +16.1 +4.615 +3.817 -1.46

やきとり小売りの安い都市

2025年4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 甲府 鹿児島 松山 那覇 千葉 岡山 山口 佐賀 札幌 仙台
最新値[円] 125.4 90 102 106 109 110 111 112 113 113 116
前年同月比[%] +1.534 +6.25 +4.95 -9.917 +11 -4.274 -1.739 +7.619

 

やきとりの推移

やきとり小売り価格
最新のデータ

 

詳細なデータとグラフ

 

やきとりの現状と今後

やきとりは、日本の家庭用惣菜やコンビニ総菜、スーパーのデリで定番の商品として親しまれています。そのため、1本あたりの小売価格は消費者の家計や外食の気軽さを測る物価指標のひとつとしても注目されています。2025年4月時点の全国平均価格は125.4円であり、これはコロナ禍以前の水準よりも高い傾向が続いています。


価格の地域差:東西南北で異なる傾向

価格の高い都市は宇都宮(153円)、広島(150円)、横浜(142円)、神戸(141円)など大都市圏が中心です。これらの都市では、外食需要が高く、品質志向の総菜販売や駅ナカ需要が強いため、相場が押し上げられています。

1方、安価な地域としては甲府(90円)、鹿児島(102円)、松山(106円)などが挙げられ、いずれも地方都市で自家調理や地域密着型販売が主流です。特に甲府の90円は突出して安く、100円を切る価格帯は全国でも稀です。


過去からの価格推移と要因

データの起点である2010年頃は、やきとりの価格は全国平均で100円前後でした。以降、緩やかに上昇傾向をたどり、とくに2020年以降のコロナ禍、2022年からの鶏肉価格高騰により、やきとりの価格も確実に上昇しています。

値上がり要因には以下のものがあります:

  • 鶏肉価格の上昇:特に国産若鶏もも肉が高騰

  • 人件費・物流費の増加:人手不足と燃料高騰

  • 竹串や調味料など副資材のコスト増

  • 総菜コーナーの品質向上による単価上昇


最近の価格動向:都市別の上昇と下降

直近の1年で全国平均は+1.534%と緩やかに上昇。とくに福岡(+16.1%)、長野(+12.3%)、静岡(+7.752%)の上昇幅が顕著で、地域的な需給バランスや店舗方針が影響しています。

1方、那覇(-9.917%)や山口(-4.274%)など、1部地域では値下がりも見られます。これは観光減退や販路見直し、安価路線への転換などが影響していると考えられます。


今後の価格動向の展望

やきとりは軽惣菜でありながら、たんぱく源としての価値が再評価されており、高単価化が進む余地があります。1方で、コンビニやスーパーでは「100円台に戻す工夫」も見られ、2極化が進む可能性があります。

鶏肉や人件費の動向によっては、2025年以降も緩やかな値上がり傾向は続く見込みです。ただし、節約志向の強まりや価格競争の再燃が抑制要因となる場面も想定されます。


おわりに:やきとりは「庶民の贅沢」の指標

やきとりは手軽で親しみやすい国民食ですが、価格変動は経済環境を敏感に反映する食品です。今後も鶏肉の安定供給や物流効率化によって、消費者にとって適正価格での維持が期待されます。

 

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