2025年3月時点で日本全国のもち1kgの平均価格は759.6円。山口(991円)や秋田(951円)などは他地域より2〜3割高く、品質重視や流通コストが影響。一方、鹿児島(597円)や大分(662円)は比較的安く、日常消費型で価格重視の傾向がある。地域によって価格差が大きく、背景には物流効率や購買スタイルの違いがある。今後も高止まり傾向が続く可能性がありつつも、価格安定への工夫が期待される。
小売物価統計
もち小売りの高い都市
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 山口 | 秋田 | さいたま | 松江 | 宮崎 | 高松 | 岡山 | 徳島 | 千葉 | 東京都区部 |
最新値[円] | 788.4 | 1045 | 951 | 927 | 926 | 894 | 889 | 861 | 856 | 856 | 842 |
前年同月比[%] | +7.279 | +17.28 | +35.86 | +29.47 | +1.758 | +10.64 | +10.02 | +9.542 | +4.518 | +11.17 | +4.596 |
もち小売りの安い都市
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 鹿児島 | 大分 | 青森 | 福井 | 横浜 | 和歌山 | 大津 | 富山 | 那覇 | 大阪 |
最新値[円] | 788.4 | 597 | 645 | 678 | 679 | 699 | 700 | 700 | 700 | 721 | 723 |
前年同月比[%] | +7.279 | -11.16 | +0.893 | +8.372 | +5.718 | +9.215 |
もちの推移


詳細なデータとグラフ
もちの現状と今後
2010年1月から2025年4月までのデータによると、日本国内におけるもち1kgの平均小売価格は788.4円となっています。地域別で見ると、山口(1045円)、秋田(951円)、さいたま(927円)、松江(926円)などが高価格帯に位置し、逆に鹿児島(597円)、大分(645円)、青森(678円)などが比較的低価格となっています。
前年同月比の価格変動では、平均で約+7.28%の上昇が見られ、特に秋田(+35.86%)、さいたま(+29.47%)、山口(+17.28%)で顕著な値上がりがありました。1方、鹿児島では-11.16%の価格低下も確認されており、地域間での価格動向は多様です。
地域別価格差の要因分析
もちの価格に大きな地域差が存在するのは、供給体制、原材料の調達コスト、流通経路、さらには地域の需要構造が影響しています。山口や秋田、さいたまといった高価格地域は、原料となるもち米の入手コストや加工費用の増加が背景にあると考えられます。加えて、物流コストや販売店の競争状況も価格に反映されているでしょう。
1方、鹿児島や大分などの低価格地域は地元でのもち米生産が盛んであることや、流通経路が短いことによりコストが抑えられている可能性があります。また、地域の購買力や消費者の価格感度も影響し、販売戦略にも差が出ています。
もち価格上昇の背景と課題
もちの価格上昇は近年、もち米を含む原材料費の高騰、エネルギーコストの上昇、包装資材の値上げ、さらには人件費増加が主な原因です。特に秋田の価格急騰は、地域の供給不足や生産コスト上昇が直接影響している可能性があります。また、製造過程での機械化・省力化の進展が遅れていることもコストに跳ね返っています。
加えて、消費者の健康志向や伝統食品への関心が高まる1方で、価格上昇が購買意欲に与える影響は無視できません。過度な価格上昇は消費抑制や代替品へのシフトを招くリスクもあり、業界としてはバランスの取れた価格設定が課題です。
今後のもち価格の推移と期待
今後のもち価格は、原料価格の安定化や生産効率の改善によって大きな変動は抑えられると期待されます。AIやIoTを活用した生産管理の高度化、物流の効率化によりコスト削減が進むことで、消費者への価格転嫁を緩和することが可能です。
また、地方自治体と連携した地産地消推進策や、新商品の開発により付加価値を高める動きも価格の安定と需要拡大に寄与するでしょう。消費者の健康志向や伝統文化への支持を背景に、もち市場は質の向上と持続可能な価格形成が期待されます。
総括
もち1kgの平均価格は788.4円で地域間の差が大きく、山口や秋田などで高価格傾向が強い。価格上昇は主に原料高騰やコスト増加が原因だが、技術革新や地産地消推進で今後の価格安定が期待される。消費者ニーズと業界のバランスが価格動向の鍵となる。
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