日本のねぎ1kgの小売り価格は地域ごとに大きな差があり、特に和歌山や府中で高価格となっています。近年の価格高騰には気候変動や輸送コストの増加、需要の増加などが影響しています。また、地域別の価格差は供給安定性や市場特性によるものであり、今後も価格変動に注目が必要です。
食料品の都市別小売価格
ねぎの高い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 和歌山 | 府中 | 福島 | 八戸 | 横浜 | 相模原 | 札幌 | 宮崎 | 仙台 | 山口 |
最新値[円] | 991.1 | 1358 | 1303 | 1300 | 1242 | 1213 | 1164 | 1162 | 1162 | 1160 | 1147 |
平均比[%] | 100 | 137 | 131.5 | 131.2 | 125.3 | 122.4 | 117.4 | 117.2 | 117.2 | 117 | 115.7 |
前年月同比[%] | 46.24 | 1.268 | 109.5 | 56.82 | 54.67 | 51.25 | 47.16 | 56.39 | 46.53 | 44.46 | 22.81 |
ねぎの低い都市
2025年3月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 水戸 | 鹿児島 | 長崎 | 函館 | 熊谷 | 津 | 長野 | 佐世保 | 福山 | 青森 |
最新値[円] | 991.1 | 719 | 739 | 770 | 804 | 809 | 811 | 817 | 830 | 831 | 854 |
平均比[%] | 100 | 72.54 | 74.56 | 77.69 | 81.12 | 81.62 | 81.83 | 82.43 | 83.74 | 83.84 | 86.16 |
前年月同比[%] | 46.24 | 26.81 | 53.96 | 32.76 | 70.7 | 15.41 | 43.03 | 31.99 | 50.36 | 41.57 | 33.02 |
これまでの果菜・葉物の推移


詳細なデータとグラフ
ねぎの現状と今後
日本のねぎ1kgの小売り価格は、地域ごとに大きな差があり、価格の変動には多くの要因が絡んでいます。データによると、2025年3月のねぎの平均価格は991.1円ですが、都市ごとの価格は千円を超えるところも多く、特に和歌山や府中で高値を記録しています。逆に、水戸や鹿児島などでは比較的安価で取引されていることがわかります。
地域別価格の特徴
ねぎの価格は地域ごとに異なる傾向を見せています。例えば、和歌山は1,358円で最も高い価格となっており、府中(1,303円)や福島(1,300円)も高価格帯に位置しています。これらの地域は、特産品としての需要が高く、地元消費者や外部市場への供給が影響している可能性があります。
一方で、比較的安価に取引されている地域には、長野(817円)や水戸(719円)、鹿児島(739円)などがあります。これらの地域は、ねぎの生産量が多く、安定供給が行われているため、価格が抑えられている傾向にあります。
前年同期比の価格変動
ねぎの価格は前年同期から大きく変動しており、特に府中の109.5%増加が目立ちます。これは、市場の需給バランスの変化や、農作物の生育条件、輸送コストの影響が絡んでいると考えられます。福島(56.82%)、札幌(56.39%)、八戸(54.67%)なども高い増加率を示しています。これらの地域では、天候不順や不作の影響を受けて価格が急騰したことが要因と見られます。
逆に、安価な地域での増加率は比較的低く、特に水戸(72.54%)や鹿児島(74.56%)などでは需要増加による価格高騰が見られましたが、それでも他の地域と比べるとまだ安定した水準にあります。
価格高騰の要因
近年、ねぎの価格高騰にはいくつかの要因が影響しています。
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気候変動:異常気象や不安定な天候は、ねぎの生育に大きな影響を与えます。特に寒冷地や台風の影響を受けやすい地域では、収穫量が減少し、結果として価格が上昇する傾向があります。
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輸送コスト:物流の混乱や燃料費の高騰が、農産物の輸送コストに影響を及ぼし、最終的な消費者価格に転嫁されます。特に遠隔地からの輸送が多い地域では、この影響が顕著です。
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供給不足:主要な産地での作付け面積の減少や農業従事者の高齢化が、供給不足を引き起こすことがあります。供給が安定しない地域では、価格が不安定になりやすいです。
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需要の増加:特に都市圏では、食生活の多様化と共に健康志向の高まりから、ねぎなどの野菜の需要が増加しています。この需要の増加が、供給の逼迫と相まって価格を押し上げる要因となります。
都市別価格の変動要因
都市別に見ると、価格差が顕著です。和歌山などの高価格地域では、地域特有の品種や質の高いねぎが供給されている可能性があります。一方、都市圏では需要が集中し、価格が上昇しやすいですが、規模が大きいため、安定した供給が可能な場合もあります。都市別の差異は、消費者の購買力や市場の特性にも大きく依存していると言えるでしょう。
まとめ
日本のねぎ1kgの小売り価格は、地域ごとに大きな価格差が見られます。高価格地域では、天候や供給の不安定さが影響しており、低価格地域では安定した供給が維持されています。今後、気候変動や輸送コスト、需要の増加により、価格変動が続く可能性があります。そのため、消費者や業者は、これらの要因を考慮し、価格の変動に対応していくことが求められます。
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