ねぎ価格の推移と今後の見通し【日本の小売価格データ分析】

果菜・葉物

2025年5月のねぎの全国平均価格は816.7円/kgで、前年比+7.1%。和歌山・姫路・福島などが高値圏にあり、西日本での供給制限や物流コスト上昇が影響。ねぎは労力の多さと生産者の減少により価格が不安定で、今後は契約栽培やブランド化が鍵となる。

都市別のねぎ1kgの相場価格

2025年6月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均842.3+2.101
1和歌山1169-10.76
2福島1114+8.05
3西宮1084+26.05
4山口1051+13.01
5大阪1041+16.05
6枚方1039+21.81
7東大阪1032+37.23
8高知1018+11.75
9今治1017+15.31
10宇部995+29.56
11那覇987-3.801
12宮崎982-3.536
13伊丹967+1.363
14奈良956+8.76
15豊橋951
16新潟932-2.917
17札幌918-3.267
18高松916+15.08
19富山912+11.22
20松山910-2.778
21長岡907+7.592
22神戸906+5.349
23徳島905+7.355
24千葉898+11.83
25横浜889+11.54
26福岡881+7.178
27880+2.924
28長崎877+14.79
29松江876+13.32
30京都876-0.905
31静岡874+7.371
32松阪869-9.385
33川崎864+4.6
34日立863+17.41
35北九州858-1.038
36浜松857+9.872
37府中851-4.274
38藤沢848
39松本842+1.446
40八戸838+6.616
41東京都区部834+0.969
42鳥取830+13.23
43姫路823-8.352
44金沢820+14.37
45立川812-3.218
46浦安812+6.005
47岡山812+5.045
48前橋812-2.638
49さいたま812-8.352
50大津800+6.952
51名古屋797+0.126
52相模原795-12.73
53広島792-3.883
54大分790-11.34
55旭川789-2.472
56福山776+18.29
57函館773-11.86
58所沢771-2.528
59山形762+6.128
60郡山761-0.782
61宇都宮757-3.073
62754+21.81
63752
64鹿児島750-1.832
65八王子750-7.749
66熊谷748-2.222
67甲府744-9.379
68川口740+3.641
69仙台739-6.456
70盛岡732-14.39
71富士724-9.726
72福井715+2.582
73小山698-23.3
74熊本678-7.377
75長野667-10.71
76岐阜665-3.902
77佐賀661-9.452
78秋田655-1.652
79水戸647-12.21
80青森615-12.89
81佐世保614-9.706
ねぎ1kg

詳細なデータとグラフ

ねぎの小売価格の相場と推移

2025年5月時点におけるねぎの全国平均価格は816.7円/kgで、前年同月比では+7.126%の上昇となっています。ねぎは鍋物や味噌汁、薬味などで通年需要があり、特に冬場の需要増により価格が変動しやすい野菜です。今回は春先にもかかわらず価格が上昇しており、供給側の要因が影響していると考えられます。


高価格都市の傾向と地域別特徴

以下は、価格上位10都市と前年比の増減率です。

都市名 価格(円/kg) 前年比
和歌山 1117円 -14.99%
姫路 1112円 +35.28%
福島 1100円 +35.30%
大阪 1022円 +35.01%
浦安 1021円 +54.46%
札幌 1018円 +20.19%
富士 1018円 +47.54%
那覇 983円 +6.616%
藤沢 974円 (不明)
神戸 958円 +16.4%

特徴的な都市:

  • 和歌山(1117円):価格は最も高いが前年比では-14.99%と大幅下落。前年が異常高騰だった可能性。

  • 姫路・福島・大阪:軒並み35%以上の急騰を見せており、供給減やコスト増が疑われる。

  • 浦安・富士40%以上の上昇。都市部近郊での価格急騰は、地元生産の不足と輸送費の上昇を反映か。


過去からの価格推移と現在の変動要因

ねぎは年間を通じて価格が乱高下することの多い野菜であり、以下のような点が価格変動に関与しています。

  • 天候要因:霜害・豪雨・猛暑などに弱く、露地栽培では大きなリスク。

  • 需要の季節性:冬場に需要が集中しやすく、春先~夏場は相場が緩む傾向。

  • 生産者の高齢化と作付け面積の減少:特に西日本では高齢農家の廃業が進行し、供給力が低下傾向。

今回の2025年5月時点では、供給不足+物流コスト増加が価格上昇の主要因とみられます。


ねぎの生産の特徴と流通の現状

生産の特徴:

  • 主な産地:埼玉、茨城、千葉、福島など関東・東北が主力。西日本でも1部産地あり。

  • 栽培方法:露地・ハウス・軟白ねぎ(白ねぎ)と青ねぎ(葉ねぎ)に大別され、地域により使われる品種が異なる。

  • 収穫と労力:ねぎは土寄せや間引きが多く、労働負担が大きいため生産者が減少傾向。

流通の課題:

  • 都市部ほど近隣産地の供給が安定しない場合、輸送費込みで高騰。

  • 輸入品の活用は限定的であり、国内生産への依存度が高い。


今後の展望と課題

ねぎは家庭料理での使用頻度が高く、今後も1定の需要が見込まれますが、以下の課題が価格を左右します。

  • 農家の高齢化・人手不足

  • 気候変動による不安定な収穫

  • 価格が乱高下しやすいため契約栽培やブランド化の余地あり

消費者サイドでは、冷凍ねぎやカットねぎの需要も高まっており、生鮮品の市場はやや頭打ちの兆しもあります。

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