日本のタラコ小売価格動向と地域差、今後の価格推移の展望

食料品

2025年5月のタラコ100gの全国平均価格は510.8円。長野や前橋、府中など一部地域で大幅な価格上昇が見られる。漁獲量減少や加工・物流コスト増加が価格高騰の主因。タラコはスケトウダラ卵の塩漬け加工品で、原料魚の資源管理と効率的な流通が価格安定に不可欠。地域差は需要・供給バランスや流通事情の違いが影響している。

都市別のタラコ100gの相場価格

2025年6月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均513.2+0.466
1府中679+21.03
2長岡643
3松山607+4.296
4岡山607+4.475
5富士606+52.26
6宇部597+5.477
7那覇596+27.62
8前橋593+42.21
9山口581+3.75
10高知572
11豊橋571
12西宮563-10.06
13福山563-0.88
14広島563-2.087
15川口545-5.872
16松本542-0.733
17松江538+40.84
18高松537+10.95
19奈良537-5.624
20伊丹537+3.868
21立川536
22今治536+4.078
23新潟535-3.08
24熊谷534-5.151
25熊本532-7.478
26名古屋532-2.026
27郡山529+1.341
28富山527
29札幌524+8.041
30福岡523-3.327
31浦安523-8.406
32浜松523
33相模原519-7.651
34北九州519
35松阪518+18.81
36静岡517-0.385
37長野517-4.788
38東大阪516-6.522
39岐阜516-14.57
40宮崎515+7.741
41東京都区部514-1.154
42宇都宮514+5.979
43さいたま513+2.191
44藤沢511
45大分511
46佐世保511-13.54
47千葉508+2.419
48函館508-7.299
49枚方502-7.551
50大阪502-0.397
51神戸501+3.299
52姫路500+16.55
53和歌山498+2.049
54福井497-7.449
55川崎497+1.636
56佐賀495
57鹿児島492+10.81
58大津492-3.718
59所沢491-3.914
60甲府486-3.187
61鳥取478+4.595
62仙台478+3.24
63長崎476-6.667
64475-3.455
65福島474+3.947
66横浜472-8.527
67旭川472-9.924
68京都472-5.6
69徳島467
70青森465+2.198
71秋田461+6.221
72八王子454-0.22
73金沢450-5.462
74小山448+3.226
75水戸443-4.731
76日立443+2.546
77441-5.567
78430
79山形422-2.088
80盛岡403
81八戸333-13.95
タラコ100g

詳細なデータとグラフ

タラコの小売価格の相場と推移

2025年5月時点でのタラコ100gの全国平均小売価格は510.8円です。価格が高い都市は長野(645円)、長岡(643円)、府中(617円)、松山・岡山(607円)、豊橋(604円)と続きます。

前年同月比では全国平均でわずかに約0.48%の微減ですが、長野(+19.89%)、前橋(+42.21%)、府中(+9.98%)など1部地域で大きな価格上昇が確認されます。


都市別の価格傾向と特徴

価格が高いかつ上昇傾向の都市

長野、前橋、府中は大幅な価格上昇を示し、特に前橋は前年比42%超の増加で際立っています。これらの地域では流通コストの上昇や需要増加に加え、地元の食文化や消費者の品質志向の高さが影響していると考えられます。

安定または微増の都市

長岡、松山、岡山、宇部、山口、高知などは比較的安定した価格推移ですが、依然として全国平均を上回る水準です。これらの都市は地元産の水産物が豊富で、供給面の安定が価格を支えています。


価格推移の背景と市場動向

2000年代以降、タラコの価格は漁獲量や原料となるスケトウダラの漁獲状況に大きく影響を受けてきました。近年は漁獲規制や国際的な需給バランスの変動、輸入原料価格の上昇が価格に反映されています。

また加工技術の高度化により品質保持が向上した1方、原料コストや人件費の増加が価格上昇圧力として作用しています。特に地域差は、流通の効率や地元需要の差異にも起因します。


タラコの生産特徴と流通構造

タラコは主にスケトウダラの卵を塩漬けした加工品であり、主な原料魚であるスケトウダラの漁獲量が生産量に直結します。日本沿岸および北太平洋海域で漁獲されるほか、輸入原料も利用されています。

加工業者は品質維持のために冷凍技術や塩漬け工程の改良を進めており、産地直送型や地域ブランド化も進展中です。流通は大手卸売業者から小売店まで多段階で行われます。


価格高騰の主な要因

  1. 原料魚の漁獲減少:スケトウダラ資源の変動が供給を不安定に。

  2. 加工コストの上昇:人件費、エネルギー費の増加が影響。

  3. 物流費の高騰:燃料価格や配送コストが価格に転嫁。

  4. 需要増加:健康志向の高まりでタラコ加工品の需要拡大。

  5. 国際需給の影響:輸入原料価格の変動や為替レートの変動。


今後の展望と課題

持続可能な資源管理と効率的な加工・流通システムの構築が価格安定の鍵となります。地域ブランドの強化や付加価値商品の開発も消費拡大に寄与するでしょう。

消費者の多様なニーズに応えるべく、新しい調理法や加工技術の研究も進められるべきです。気候変動や資源減少への対応も引き続き重要な課題です。

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