全国のすいか市場では、横浜・仙台・札幌が高価格を維持し、東京・大阪など大都市圏での流通量が多い。価格は都市により増減があるが全体としては安定推移。高品質品種の需要増や天候による供給変動が価格変動の主要因。小玉すいかなどの多様化も進行中。
すいかの市場価格
市場 | 卸売価格[円/kg] | 主要比 | 前年同月比[%] | |
---|---|---|---|---|
主要市場 | 263.3 | 100 | -0.506 | |
1 | 横浜市 | 289 | 109.7 | +3.336 |
2 | 仙台市 | 286.7 | 108.9 | +5.007 |
3 | 札幌市 | 282 | 107.1 | -0.469 |
4 | 東京都 | 273.3 | 103.8 | +2.497 |
5 | 広島市 | 264.3 | 100.4 | -3.059 |
6 | 金沢市 | 264 | 100.3 | -2.342 |
7 | 大阪市 | 260 | 98.74 | -2.377 |
8 | 京都市 | 255.7 | 97.09 | -2.909 |
9 | 高松市 | 255.3 | 96.96 | +1.454 |
10 | 名古屋市 | 251.3 | 95.44 | -3.827 |
11 | 沖縄県 | 243 | 92.28 | -1.352 |
12 | 北九州市 | 236.7 | 89.88 | -12.99 |
13 | 神戸市 | 231.3 | 87.85 | -8.082 |
14 | 福岡市 | 218 | 82.79 | -1.656 |
市場価格の推移

全国の卸売数量
市場 | 卸売数量[k円/kg] | 主要比 | 前年同月比[%] | |
---|---|---|---|---|
主要市場 | 0.263 | 100 | -0.506 | |
1 | 横浜市 | 0.289 | 109.7 | +3.336 |
2 | 仙台市 | 0.287 | 108.9 | +5.007 |
3 | 札幌市 | 0.282 | 107.1 | -0.469 |
4 | 東京都 | 0.273 | 103.8 | +2.497 |
5 | 広島市 | 0.264 | 100.4 | -3.059 |
6 | 金沢市 | 0.264 | 100.3 | -2.342 |
7 | 大阪市 | 0.26 | 98.74 | -2.377 |
8 | 京都市 | 0.256 | 97.09 | -2.909 |
9 | 高松市 | 0.255 | 96.96 | +1.454 |
10 | 名古屋市 | 0.251 | 95.44 | -3.827 |
11 | 沖縄県 | 0.243 | 92.28 | -1.352 |
12 | 北九州市 | 0.237 | 89.88 | -12.99 |
13 | 神戸市 | 0.231 | 87.85 | -8.082 |
14 | 福岡市 | 0.218 | 82.79 | -1.656 |
卸売数量の推移

カテゴリー
詳細なデータとグラフ
すいかの卸売り市場の現状と今後
2025年6月時点における全国主要市場のすいか平均価格は263.3円/kgで、前年同月比では-0.506%とわずかに下落しています。1方、価格の地域差は顕著で、横浜市が289円/kgと最も高く、以下、仙台市(286.7円/kg)、札幌市(282円/kg)と続きます。価格の高い都市は、消費地としての需要が大きく、ブランド品種や高品質品の流通も影響しています。
都市別の価格と数量の特徴
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横浜市(289円/kg|+3.336%) 最も高価格。消費者の高品質志向が強く、他地域より高値で取引される傾向。数量も0.289k円/kgでトップ。
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仙台市(286.7円/kg|+5.007%) 前年同月比で最大の価格上昇。東北産の高品質品が集まりやすい季節要因や、暑さによる需要増が影響。
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札幌市(282円/kg|-0.469%) 依然として高価格帯。北海道では冷涼な気候から収穫時期が遅く、プレミアム価格がつくことが多い。
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東京都(273.3円/kg|+2.497%) 全国平均よりやや高め。量(0.273k円/kg)も多く、広域産地の集約地としての性格が強い。
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大阪市・京都市 価格は下落傾向(大阪市-2.377%、京都市-2.909%)だが、依然として多く流通しており、消費層の分厚さを示している。
価格と数量の長期推移
2010年以降の長期的な動向を見ると、すいかの価格は大きくは変動せず、250~270円/kgの間で推移してきました。ただし、直近数年では気候変動の影響により、作柄のばらつきが生じ、価格が振れやすくなっています。数量面では、全体として微減傾向が続いており、家庭の購入頻度減少や高齢化による購買力の低下も1因とされています。
価格高騰の要因
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猛暑と天候不順 すいかは天候の影響を受けやすく、猛暑による需要増と収穫量の低下が同時に起きると価格が上昇します。
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輸送コスト 特に北海道・東北・9州など遠隔地からの輸送にかかるコストが価格を押し上げる要因。
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ブランド化と小玉化の進展 高品質品種(尾花沢すいか、入善ジャンボなど)や、近年増えている家庭用の小玉すいかは単価が高く、平均価格を引き上げています。
すいかの生産動向
生産地は熊本、千葉、山形、鳥取などが中心ですが、近年は生産者の高齢化・後継者不足により作付面積が減少。その反面、高糖度品種の開発やハウス栽培による出荷時期の拡大が進み、通年販売も増加傾向にあります。流通では、地方から大都市への集中供給体制が強化され、都市部価格の上昇要因にもなっています。
今後の展望
今後は、価格の2極化(高品質vs廉価)が進み、大都市圏では高価格帯すいかのニーズが継続する1方、地方市場では安定供給を重視した価格維持が鍵を握ります。加えて、家庭内消費減に対応するため、カット売り・小玉サイズ品の比重増加が予想されます。
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