じゃがいも支出ランキング:京都・福井が高額、宮崎は頻度最多

根菜野菜

2025年4月の家計調査によれば、じゃがいもの世帯月間支出は京都市が489円で全国トップ。福井市や浜松市も高額支出となっている。購入頻度では宮崎市や鹿児島市が最多で、全国平均の1.24回を上回る地域が多い。地域ごとの料理文化や調理習慣の違いが反映されている。

じゃがいもの月間支出ランキング(二人以上世帯)

2025年4月
降順昇順
都市名支出額[円]全国比[%]前年同月比[%]
全国352100+17.33
1京都市489138.9+53.29
2福井市488138.6+48.78
3浜松市466132.4+16.5
4高松市461131+72.66
5千葉市440125+20.22
6横浜市425120.7+21.43
7山口市416118.2+100
8福岡市415117.9+44.6
9川崎市412117+64.14
10さいたま市412117+29.56
11佐賀市411116.8+21.6
12松江市410116.5+70.83
13長崎市409116.2+32.36
14相模原市405115.1+41.61
15奈良市404114.8+24.69
16金沢市390110.8+33.11
17富山市388110.2+2.918
18鹿児島市386109.7+48.46
19宮崎市384109.1+33.8
20名古屋市384109.1+32.41
21東京都区部374106.3+14.72
22徳島市371105.4+27.93
23岡山市371105.4-1.33
24鳥取市370105.1+17.83
25堺市365103.7+31.77
26静岡市360102.3-10.67
27新潟市358101.7-16.55
28大津市358101.7+44.35
29和歌山市355100.9+33.96
30津市34999.15+47.88
31神戸市34898.86+22.97
32広島市34798.58+22.18
33大阪市34096.59+39.34
34熊本市33795.74+18.25
35水戸市33394.6+44.78
36北九州市33394.6+22.43
37大分市32692.61+9.764
38岐阜市32291.48-16.58
39秋田市31388.92+38.5
40甲府市30787.22-13.76
41松山市30686.93-19.9
42宇都宮市29984.94+65.19
43高知市29784.38+41.43
44福島市27678.41-27.94
45仙台市26976.42-17.23
46前橋市26876.14-14.1
47山形市24569.6-1.21
48那覇市24268.75+24.74
49盛岡市23967.9-1.24
50青森市23867.61+13.88
51札幌市22363.35+7.729
52長野市20257.39-26.01

月間支出の推移

じゃがいもの支出額

世帯当りの月間購入回数

2025年4月
降順昇順
都市名購入回数[回]全国比前年同月比[%]
全国1.24100-7.463
1宮崎市1.65133.1+3.125
2鹿児島市1.61129.8+15
3高松市1.6129+34.45
4さいたま市1.6129+20.3
5京都市1.58127.4+9.722
6福岡市1.57126.6+12.95
7福井市1.5121+4.895
8山口市1.48119.4+38.32
9浜松市1.47118.5-13.02
10松江市1.46117.7+24.79
11佐賀市1.46117.7+4.286
12横浜市1.45116.9-10.49
13富山市1.45116.9-15.7
14長崎市1.42114.5-4.054
15岡山市1.4112.9-18.13
16静岡市1.39112.1-20.57
17川崎市1.37110.5+17.09
18大阪市1.37110.5+13.22
19相模原市1.35108.9+3.846
20熊本市1.34108.1-0.741
21和歌山市1.32106.5+3.125
22神戸市1.31105.6+0.769
23徳島市1.31105.6-7.746
24奈良市1.31105.6-8.392
25名古屋市1.3104.8+9.244
26東京都区部1.29104-5.839
27堺市1.29104-1.527
28金沢市1.28103.2-10.49
29千葉市1.28103.2-16.34
30秋田市1.24100-3.876
31広島市1.24100-9.489
32高知市1.2399.19+6.957
33北九州市1.2399.19+0.82
34鳥取市1.2298.39-18.12
35松山市1.2197.58-34.95
36新潟市1.296.77-24.53
37大津市1.296.77
38津市1.1794.35+6.364
39水戸市1.1794.35+4.464
40大分市1.1491.94-14.29
41福島市1.0987.9-32.3
42宇都宮市1.0685.48+26.19
43岐阜市1.0282.26-41.04
44札幌市1.0181.45+3.061
45仙台市1.0181.45-29.86
46甲府市180.65-28.57
47前橋市180.65-34.64
48山形市0.9979.84-17.5
49盛岡市0.9879.03-18.33
50那覇市0.9677.42+3.226
51青森市0.9375-6.061
52長野市0.7762.1-36.89

月間購入回数の推移

各世帯の平均支出頻度

カテゴリー




詳細なデータとグラフ

じゃがいもの月間支出の現状と今後

じゃがいもは、家庭料理で幅広く使用される基本食材の1つであり、日本各地で安定的な需要があります。しかし、家計調査のデータを基に見ると、その支出金額や購入頻度には都市ごとの顕著な差異が存在します。本稿では2025年4月時点の最新データをもとに、支出の高い都市、増加傾向、購入頻度の違いなどを多角的に分析します。


じゃがいも支出の上位都市とその背景

最新の全国平均支出は352円ですが、これを大きく上回るのが京都市(489円)福井市(488円)です。特に京都市は前年比+53.29%、福井市は+48.78%と大幅な伸びを記録しており、じゃがいもが家庭内でより頻繁に利用されている可能性が高いです。

浜松市(466円)高松市(461円)も続き、いずれも全国平均を30%以上上回る水準にあります。これらの地域では、料理文化(煮物、肉じゃが、コロッケ等)への親和性が高く、家庭内調理の頻度が影響していると考えられます。

さらに、山口市は前年同月比で+100%という極めて大きな伸びを示し、これは価格上昇か家庭の調理習慣の変化、あるいは1時的な需要増が背景にあるとみられます。


購入頻度から見える都市ごとの消費習慣

世帯当たりの月間平均購入回数では、全国平均は1.24回ですが、宮崎市(1.65回)鹿児島市(1.61回)、高松市(1.6回)など南9州・4国地方が上位に位置しています。これらの地域では、じゃがいもを日常的に使うメニューが多く、少量ずつ頻繁に購入する傾向が見られます。

また、支出額でも上位に入った京都市(1.58回)福岡市(1.57回)、福井市(1.5回)なども購入頻度が高く、高価格と高頻度の両面での消費が行われていることがうかがえます。

1方で、支出額上位にある浜松市(466円)は回数が1.47回と若干少なめで、1回あたりの購入量・単価が高い可能性が示唆されます。これは地元産の品質重視や、まとめ買いの傾向を反映しているかもしれません。


前年比の動向に見る変化の兆し

全国の平均購入回数は前年比で-7.463%と減少していますが、高松市(+34.45%)山口市(+38.32%)、松江市(+24.79%)などは大きく増加しており、これらの都市ではじゃがいもの需要が強まっていることが読み取れます。

1方で、浜松市では支出額は高いものの、購入頻度が-13.02%と大きく減少しており、価格上昇により頻度が抑制されているか、他の食材との置き換えが進んでいる可能性もあります。

また、さいたま市や京都市、福岡市といった都市圏では購入回数も堅調に増加しており、都市部における家庭調理回帰の傾向が続いていると見ることができます。


おわりに:食文化と家計が映す地域性

じゃがいもは安価で使い勝手が良く、日本の食卓に不可欠な食材です。その支出と頻度に地域差が現れるのは、家庭の構成、物価水準、食文化、地域の農業事情と密接に関わっています。特に今回のデータでは、京都市や福井市のような高支出・高頻度都市が目立ち、南9州や4国地方でも日常的な利用が根付いていることが明らかとなりました。

これらの違いを理解することは、食生活の多様性や地域経済の動向を把握する上でも有意義です。

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