しょう油の価格は今後どうなる?2025年4月時点の全国動向と見通し

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2025年4月時点で、しょう油450mLの全国平均価格は308.6円となり、前年同月比で-2.237%の減少を示しています。地域間では最大約47円の差があり、価格下落傾向が特に中部・関西地方で顕著です。エネルギーや物流コストの影響を受けつつも、国内需要の安定や値ごろ感維持により、今後は緩やかな価格安定が期待されます。今後も地方間の価格差が市場の注目点となるでしょう。

小売物価統計

しょう油小売りの高い都市

2025年4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 福井 鹿児島 徳島 甲府 豊橋 福山 熊本 日立 山口 宇都宮
最新値[円] 308.6 326 325 325 323 322 322 322 322 322 322
前年同月比[%] -2.237 -2.102 -1.216 +1.258 -0.923 +2.222 +2.222

しょう油小売りの安い都市

2025年4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 松本 東大阪 千葉 今治 浜松 川口 京都 熊谷 静岡 立川
最新値[円] 308.6 279 282 284 289 289 290 291 293 293 294
前年同月比[%] -2.237 -11.43 -12.15 -5.333 -9.969 -7.937 -7.619 -2.333 -3.3 +0.341

 

しょう油の推移

しょう油小売り価格
最新のデータ

 

詳細なデータとグラフ

 

しょう油の現状と今後

2025年4月時点で、しょう油1本(450mL)の全国平均小売価格は308.6円となっています。これは前年同月比で-2.237%の下落であり、過去の物価上昇局面とは異なる方向性を示しています。

地域別に見ると、福井(326円)を筆頭に、鹿児島・徳島・甲府など地方中核都市で価格が高めに推移しています。1方で、松本(279円)や東大阪(282円)などでは大きく価格が下がっており、最大47円もの地域差が発生しているのが現状です。


価格変動の背景 ― 原材料・流通・需要の3要因

しょう油の価格を左右する主な要因は以下の3つです:

  1. 原材料価格(大豆・小麦・塩)しょう油の主原料である大豆と小麦は、国際相場の影響を強く受けます。ただし、2024年後半から2025年にかけては国際穀物市況が比較的安定しており、仕入れコストも落ち着いてきたことで、価格抑制に貢献しています。

  2. エネルギー・物流コスト過去に大きく価格を押し上げた要因である燃料・物流費は1部で沈静化傾向にあります。特に国内輸送網の効率化や、配送手段の見直しにより、都市部以外でもコスト減少が見られています。

  3. 消費者需要の安定と多様化コロナ禍以降、家庭内調理が増加し、しょう油需要は底堅く推移。最近では、減塩タイプや有機しょう油など高付加価値商品の登場で単価が高くなる傾向もあるものの、基本的なボリュームゾーンでは「安定価格志向」が強まっています。


地域ごとの傾向と価格差の要因

地域による価格差には複数の要因が考えられます。

  • 福井・徳島・熊本など:地場メーカーのブランド力・物流の非効率性

  • 東大阪・松本・千葉など:競争の激しい流通網・ディスカウント志向の強さ

  • 宇都宮・日立など:地元チェーンの価格維持方針やロイヤリティ意識

特に東大阪や千葉では前年同月比で-12.15%、-5.333%という大幅な価格下落が見られ、激しい価格競争が起きていることが推測されます。


今後の見通し ― 緩やかな価格安定と需給バランスの維持

しょう油の価格は、今後大幅な上昇・下落は起きにくく、安定化の方向が見込まれます。その背景には以下の点があります:

  • 輸入原材料の安定供給と為替の落ち着き

  • 国内製造業者の価格吸収努力

  • 小売業の価格転嫁抑制とPB商品の増加

また、地域ごとの差は引き続き存在するものの、デジタル流通の発展により極端な高値地域は徐々に是正されていく可能性もあります。


今後の課題と注目点

今後の価格推移を読むうえで、注視すべきポイントは以下の通りです:

  • 原材料費と為替の変動:輸入依存が続く限り、為替レートがコストに直結

  • 物流改革と人件費上昇:特に地方の人手不足と配送コストの上昇が潜在的リスク

  • 消費者の節約志向の強まり:値ごろ感を重視する消費者が価格形成に影響を及ぼす


まとめ:しょう油価格は“落ち着き”へ、だが地域差と需給動向に注目

総じて、しょう油の小売価格は現在、安定化傾向にありつつも地域格差が顕著です。物価全体が上昇する中で、しょう油のような生活基礎調味料の価格が下がっていることは、家計にとってプラス材料です。ただし、物流や地域商習慣の変化が今後の価格動向を左右する点には留意が必要です。

 

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