2008年~2025年4月のデータから、さつまいもの市場価格は全国的に緩やかに上昇している。沖縄や広島など高値圏の地域がある一方、仙台や福岡など低価格地域も存在。物流コストや輸出需要の影響が価格差に反映されている。今後も健康志向や海外需要を背景に価格上昇が続く可能性が高いが、一部地域での供給拡大が安定化に向かう可能性もある。
さつまいもの卸売り市場価格
さつまいもの高い順
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 沖縄県 | 広島市 | 高松市 | 北九州市 | 金沢市 | 大阪市 | 京都市 | 名古屋市 | 東京都 | 主要市場 |
最新値[円/kg] | 295.5 | 389.7 | 335 | 333.7 | 318.7 | 305 | 298.7 | 298.3 | 286 | 284.7 | 283.7 |
前月比[%] | +2.38 | +14.5 | +6.576 | +3.731 | -8.866 | +4.452 | +5.537 | +8.484 | +3.747 | +5.305 | +3.405 |
前年同月比[%] | +8.256 | +5.696 | +7.485 | +25.12 | +11.29 | +12.68 | +11.31 | +6.928 | +7.652 | +7.289 | +7.451 |
さつまいもの安い順
2025年4月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
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名称 | 平均 | 仙台市 | 横浜市 | 福岡市 | 札幌市 | 主要市場 | 東京都 | 名古屋市 | 京都市 | 大阪市 | 金沢市 |
最新値[円/kg] | 297.8 | 245.3 | 256.3 | 261.7 | 272.7 | 283.7 | 284.7 | 286 | 298.3 | 298.7 | 305 |
前月比[%] | +2.643 | -0.138 | +5.053 | -16.67 | +4.073 | +3.405 | +5.305 | +3.747 | +8.484 | +5.537 | +4.452 |
前年同月比[%] | +8.671 | +6.665 | +3.777 | -5.986 | +16.03 | +7.451 | +7.289 | +7.652 | +6.928 | +11.31 | +12.68 |
さつまいもの推移


最新の価格データ

その他のデータとグラフ
さつまいもの価格についての推移と展望
さつまいもは、秋から冬にかけての需要が高く、焼き芋ブームやスイーツ利用による消費拡大の影響を受けて、ここ10年でじわじわと価格は上昇傾向にあります。特に2020年以降は健康志向の高まりや海外輸出の伸びもあり、供給よりも需要が上回る局面が目立ちます。
直近(2025年4月)の全国平均価格は295.5円/kgで、前月比で+2.38%とわずかに上昇。前年同月比でも+7.451%と、しっかりとした上昇基調にあります。
地域別の市場価格の特徴とその背景
高値地域の特徴(沖縄・広島・高松など)
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沖縄県:389.7円/kg(+14.5%)
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離島での流通コストの高さ、地場産の少なさ、観光需要の影響で常に高め。
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広島市・高松市:330円台
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消費が安定しており、輸送コストと供給の限界が価格に反映。
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特に高松市は前年同月比+25.12%と大幅上昇しており、地元需要の急伸や物流コストの高騰が要因とみられる。
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中価格帯(東京・大阪・名古屋)
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東京:284.7円/kg、大阪:298.7円/kg、名古屋:286円/kg
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大都市圏では安定した流通体制が整っており、価格はやや高めながらも大幅な変動は少ない。
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それでも前月比で東京は+5.305%、大阪は+5.537%と堅調な上昇が見られた。
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低価格地域(仙台・横浜・福岡)
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仙台市:245.3円/kg、福岡市:261.7円/kg(-16.67%)
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仙台は前年同月比+6.665%と上昇傾向だが、価格水準は全国で最も低い。
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福岡は突出して前月比-16.67%と急落しており、需給のバランス崩れや一時的な供給過多が考えられる。
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最近の問題と課題
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気候変動による収量不安定
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西日本では近年、猛暑や大雨が収穫時期に影響し、品質や収量にばらつきが出ている。
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輸送コストと人手不足
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長距離輸送費の増加と物流人員の減少が価格上昇に反映。
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輸出需要の影響
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台湾・中国などアジア市場での日本産さつまいもの人気が高まり、国内供給が逼迫する場面も。
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今後の推移の期待と予想
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短期的には上昇基調の継続
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平均価格が前年比で+7.451%上昇していることから、引き続き堅調な価格推移が予想される。
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健康志向や輸出需要が持続する限り、価格が下落に転じる可能性は低い。
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中長期では安定化の兆しも
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一部地域ではさつまいもの栽培を拡大する動きがあり、過剰供給による価格調整が起こる可能性も。
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地域格差の拡大リスク
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輸送網や労働力の地域差が今後さらに顕著になれば、価格の地域差も広がる懸念がある。
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