ぎょうざ100gの価格推移と地域差|2025年最新データ分析

惣菜・外食



2025年4月のぎょうざ平均価格は114.7円で前年比+5.789%。富山や那覇などで価格が大幅に上昇し、関西圏では安値ながら急な上昇も目立つ。原材料・物流コストの増加が主因で、今後は高品質志向と節約志向の二極化により、価格の地域差がさらに広がる見込み。

小売物価統計

ぎょうざ小売りの高い都市

2025年4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 水戸 富山 那覇 仙台 さいたま 山形 広島 福島 東京都区部 秋田
最新値[円] 114.7 148 141 140 140 136 135 134 131 130 127
前年同月比[%] +5.789 -2.632 +39.6 +22.81 +2.19 +7.087 +10.66 +16.52 +6.504 -2.256 +8.547

ぎょうざ小売りの安い都市

2025年4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 京都 神戸 大津 大阪 岐阜 和歌山 新潟 奈良 大分 高松
最新値[円] 114.7 89 91 93 96 96 99 99 101 103 103
前年同月比[%] +5.789 +32.84 +12.35 +16.25 +45.45 -5.882 +50 -1 +42.25 -10.43 -1.905

 

ぎょうざの推移

ぎょうざ小売り価格
最新のデータ

 

詳細なデータとグラフ

 

ぎょうざの現状と今後

ぎょうざは日本の家庭食・中食・外食の3分野すべてに深く浸透しており、冷凍食品やチルド惣菜としても人気の高い商品です。野菜と肉の合い挽きの中身、皮、調味料、人件費、物流コストといった多様なコスト構成に支えられており、価格の変化は日本の食卓全体の変動と密接に関連します。


2025年4月現在の価格と平均

2025年4月時点の全国平均価格は114.7円/100gで、前月比・前年比ともに上昇傾向にあります(前年比+5.789%)。中食需要が定着したことに加え、原材料コストの上昇や物流費の高止まりが背景にあると考えられます。


高価格帯地域の特徴と背景

高値上位には、水戸(148円)、富山(141円)、那覇・仙台(140円)、さいたま(136円)などが並んでいます。これらの地域の特徴は以下の通りです:

  • 水戸・仙台・福島などの東日本地域は、地場スーパーやデパ地下での手作り餃子の販売が多く、高品質路線が価格に反映されています。

  • 那覇や富山では、輸送コストが高く、チルド惣菜や冷凍品の価格が押し上げられやすい傾向にあります。

  • 富山の+39.6%、那覇の+22.81%という高い前年比伸び率は、価格改定や商品の質向上、包装変更などが要因とみられます。


低価格帯地域とその特徴

1方で、ぎょうざが安く買える地域には、京都(89円)、神戸(91円)、大津(93円)、大阪・岐阜(96円)などがあります。これらの地域の特徴は以下の通りです:

  • 関西圏は餃子文化が強く、消費量が多いため価格競争が激しい。特に王将やチェーン系冷凍餃子の影響が小売にも及びやすい。

  • 大阪の+45.45%、和歌山の+50%、奈良の+42.25%といった急上昇は、これまでの価格が安すぎた反動、原価上昇の転嫁、または新ブランド投入などの影響を受けていると考えられます。

  • ただし、岐阜(-5.88%)や大分(-10.43%)など、1部では値下がりも見られ、価格戦略が地域によって分かれていることがわかります。


長期的な価格推移とその要因

2010年からの長期推移をみると、ぎょうざ価格は大きく分けて3つの時期で変化しています:

  • 2010〜2018年:安定期。冷凍ぎょうざ市場の拡大と量販効果で価格は安定。

  • 2019〜2021年:微増期。豚肉・キャベツの価格上昇とともにジワリと上昇。

  • 2022年以降:急上昇期。円安や物流費増加、包装資材コストの上昇により価格転嫁が始まる。

この中でも2024年から2025年にかけての伸びは特に目立ち、冷凍ぎょうざの売れ行き好調もあり、値上げが受け入れられやすくなっている点が特徴です。


今後の価格動向と消費者への影響

今後もぎょうざの価格は上昇基調が続く可能性があります。要因は以下の通りです:

  • 輸入原材料の価格高止まり(豚肉、野菜、調味料)

  • 人手不足による製造・配送コスト増加

  • 高品質・国産志向の商品シフト

1方で、スーパー・コンビニ・冷凍食品メーカー各社は値ごろ感を意識して「内容量減少による実質値上げ」や「まとめ買い割引」などの戦略を打ち出しており、消費者の節約志向とのせめぎ合いが今後も続くと考えられます。


おわりに:ぎょうざは家庭料理と中食惣菜の狭間で進化する

ぎょうざは家庭で手作りする人もいれば、スーパーの惣菜や冷凍食品として日常的に利用する人も多く、価格変動が家計に直接響きやすい食品です。今後は「手頃な価格」と「高品質志向」の2極化が進み、地域によってその傾向がより明確に分かれていくでしょう。消費者の価値観に寄り添う価格戦略が問われる時代に入っています。

 

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