ぎょうざの価格推移と地域差|2025年までの物価動向分析

惣菜・外食



2010年から2025年の日本におけるぎょうざ100gあたりの小売価格は、全国平均で113.3円まで上昇。特に水戸や仙台などの都市で価格が高く、地方では和歌山や奈良が最安値圏にあるが、低価格地域での価格上昇率が高く、格差が縮小傾向にある。主な要因は原材料費や人件費、エネルギー・物流コストの上昇で、全国的なインフレ傾向が続く中、家庭の食品支出にも影響が及んでいる。

惣菜・外食の都市別小売価格

ぎょうざの高い都市

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 水戸 仙台 横浜 山形 さいたま 金沢 広島 東京都区部 福島 甲府
最新値[円] 113.3 144 140 135 135 135 133 133 132 131 129
平均比[%] 100 127.1 123.6 119.2 119.2 119.2 117.4 117.4 116.5 115.6 113.9
前年月同比[%] 7.925 2.857 2.19 12.5 10.66 6.299 17.7 13.68 0 6.504 14.16

ぎょうざの低い都市

2025年3月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 和歌山 奈良 京都 大津 大阪 岐阜 神戸 高松 鹿児島 大分
最新値[円] 113.3 66 78 80 80 84 91 91 98 99 103
平均比[%] 100 58.25 68.85 70.61 70.61 74.14 80.32 80.32 86.5 87.38 90.91
前年月同比[%] 7.925 0 11.43 17.65 0 12 -2.151 5.814 -2.97 25.32 -5.505

 

これまでの惣菜・肉の推移

ぎょうざの小売り価格
最新のデータ

 

詳細なデータとグラフ

 

ぎょうざの現状と今後

日本の家庭で親しまれている冷凍食品や惣菜の定番である「ぎょうざ」。本稿では、2010年11月から2025年3月までのデータをもとに、100gあたりの小売価格の動向、地域別の価格差、そして昨今の価格上昇の要因について詳細に考察する。

全国平均の推移と現状

2025年3月時点でのぎょうざの100gあたりの平均価格は113.3円である。この価格は、これまでの10年以上にわたる物価変動を反映しており、特に2020年代以降に明確な上昇傾向が見られる。円安や原材料費の上昇、労働力不足による人件費の増加がその背景にある。

高価格地域の特徴

価格が高い地域としては、水戸(144円)、仙台(140円)、横浜(135円)、山形(135円)、さいたま(135円)などが挙げられる。これらの地域では、都市部での人件費や物流コストの増加、あるいは品質重視の消費傾向が影響していると考えられる。

これらの都市では前年同期比でも6〜17%程度の上昇が見られ、特に金沢(17.7%)、広島(13.68%)、横浜(12.5%)などで大きな伸びが確認されている。

低価格地域の特徴

一方で、ぎょうざの価格が低い地域には、和歌山(66円)、奈良(78円)、京都(80円)、大津(80円)、大阪(84円)などがある。これらの地域ではスーパーや惣菜店の価格競争が激しく、比較的安価に提供されている。

ただし、価格は安くとも、前年同期からの増加率は和歌山(58.25%)、奈良(68.85%)、京都・大津(ともに70.61%)と、非常に高い伸び率を示しており、インフレ圧力が地方にも波及していることがわかる。

価格上昇の要因分析

ぎょうざの価格上昇にはいくつかの要因が絡んでいる。まず、主原料である豚肉や野菜の価格高騰がある。また、小麦粉や油などの副材料も世界的な需要増や円安の影響を受けて価格が上昇している。

さらに、製造業者のコスト増や物流の人手不足、配送コストの増加なども加わり、店舗側も価格転嫁を進めざるを得ない状況にある。特に地方の低価格地域で急激な上昇が目立つのは、これまで価格を抑えていた分、反動が大きく出たためと考えられる。

消費者への影響と今後の展望

価格の上昇は、家計への負担を増加させる要因となっている。特に節約志向の強い家庭では、ぎょうざの購入頻度が減る可能性もある。一方で、価格上昇に対応しながらも品質向上や差別化を図る商品も増えており、消費者の選択肢は広がっているともいえる。

今後もエネルギーコストや人件費の高止まりが予想される中で、ぎょうざをはじめとした惣菜全般の価格は引き続き注意を要する分野である。

おわりに

ぎょうざの価格動向は、食品価格全体の縮図とも言える存在である。消費者の生活に密接に関わるこの分野について、今後も継続的なデータ観察と分析が必要である。

 

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