日本のかぼちゃ生産は、近年、作付面積と収穫量の減少が続いています。北海道が最大の産地で、全国の約47.7%を占めますが、農業従事者の高齢化や輸入品との競合が課題です。今後は、品種改良や加工品の開発、地域ブランドの確立などが重要となります。
野菜収穫量のデータとグラフ
南瓜収穫量の最大と最新
全国 | 北海道 | 鹿児島 | 長野 | 茨城 | 長崎 | 宮崎 | 沖縄 | |
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最新 | 2023年 | 2023年 | 2023年 | 2023年 | 2023年 | 2023年 | 2022年 | 2023年 |
最大期 | 1984年 | 2008年 | 1988年 | 1977年 | 1978年 | 2009年 | 1973年 | 1982年 |
最新値[kt] | 159.9 | 76.3 | 7.73 | 6.65 | 6.44 | 4.52 | 4.03 | 3.56 |
最大値[kt] | 296.7 | 120.9 | 28.6 | 7.9 | 25 | 8.69 | 21.4 | 14.8 |
前年比[%] | -12.58 | -18.83 | 12.19 | 0.4532 | 1.258 | -4.842 | 0.4988 | 0 |
全体比[%] | 100 | 47.72 | 4.834 | 4.159 | 4.028 | 2.827 | 2.52 | 2.226 |
これまでの推移


詳細なデータとグラフ
南瓜についての推移と展望
2006年から2023年の間に、日本のかぼちゃの収穫量は約27.5%減少し、作付面積も18.3%減少しました。これは農業従事者の高齢化や重労働、機械化の難しさなどが主な要因とされています。2023年の全国の収穫量は約159,900トンで、前年比12.58%の減少となりました。ジャパンクロップスshoukumi.or.jp
地域別の生産状況と特徴
北海道
北海道は全国のかぼちゃ生産量の約47.7%を占める最大の産地です。広大な農地と冷涼な気候が、西洋かぼちゃの栽培に適しています。主な品種には「えびす」や「くりゆたか」などがあり、品質と収量の安定性が特徴です。ジャパンクロップス+1農林水産省+1shoukumi.or.jp+1野菜.jp+1
鹿児島県
鹿児島県は南国の温暖な気候を活かし、早期出荷を行っています。2023年の収穫量は7,730トンで、前年比12.19%増加しました。これは、全国的な収穫量減少の中で注目すべき増加です。
長野県・茨城県
長野県と茨城県は、それぞれ6,650トン(前年比0.4532%増)と6,440トン(前年比1.258%増)の収穫量を記録しました。特に茨城県は10アールあたりの収量が1,650kgと全国平均を上回り、効率的な生産が行われています。野菜.jp
現在の課題と背景
農業従事者の高齢化と労働力不足
かぼちゃ栽培は手間がかかり、機械化が難しいため、若年層の就農者が少なく、高齢化が進んでいます。これにより、作付面積の減少や収穫量の減少が続いています。野菜.jp+2ジャパンクロップス+2shoukumi.or.jp+2
消費者ニーズの変化
近年、消費者のライフスタイルの変化により、調理の手間がかかるかぼちゃの消費が減少しています。また、1人あたりの年間購入量も減少傾向にあり、小型化や加工品の需要が高まっています。shoukumi.or.jp
輸入品との競合
国産かぼちゃの出荷が減少する中、ニュージーランドやメキシコからの輸入品が市場を補っています。これにより、価格競争が激化し、国産品の市場シェアが脅かされています。shoukumi.or.jp
今後の展望と対策
品種改良と栽培技術の向上
収量の安定化や機械化の促進を目的とした品種改良が進められています。また、省力化を図るための栽培技術の導入も検討されています。shoukumi.or.jp
地域ブランドの確立と差別化
各地域で特産品としてのかぼちゃのブランド化が進められています。これにより、消費者に対する付加価値の提供や市場での差別化が期待されています。
加工品の開発と販路拡大
調理の手間を省くための冷凍かぼちゃや加工食品の開発が進められています。また、輸出市場の開拓も視野に入れた販路拡大が求められています。
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