日本のアサリ小売価格の地域差と動向、今後の価格見通し

食料品

2025年5月のアサリ100g全国平均価格は171.7円。高知や津、今治では40%以上の大幅上昇が見られる一方、静岡や岐阜などでは価格が下落。生産は天然資源が中心で気候変動や漁獲規制の影響を受けやすい。需要増加と物流費高騰も価格に影響。持続可能な漁業管理と技術革新が今後の価格安定に重要である。

都市別のアサリ100gの相場価格

2025年6月
降順昇順
都市最新値[円]前年同月比[%]
平均170.8-8.4
1高知256+14.29
2山口253+0.397
3静岡246-5.019
4和歌山230+10.05
5神戸225+2.74
6枚方220-15.06
7岐阜220-20.86
8宇部220+15.18
9相模原219+6.829
10219+16.49
11今治217+5.34
12熊本210+25
13盛岡205+0.49
14横浜205+13.26
15広島203-11.35
16名古屋202-20.78
17青森199-9.132
18宮崎199+1.531
19京都198-12.78
20豊橋196
21松阪196-12.11
22松山189-6.436
23富山189+21.94
24金沢188+21.29
25藤沢188
26松江188+16.77
27川崎188-4.569
28札幌187+28.08
29大阪187-4.103
30東京都区部186-4.615
31大津186+15.53
32徳島185-21.61
33西宮182-20.18
34鳥取181-12.98
35さいたま181-17.35
36函館179+29.71
37高松176-12.44
38府中176-8.333
39姫路176-27.27
40奈良174-27.8
41旭川173-9.896
42那覇171+2.395
43岡山169-10.11
44仙台166-31.97
45長崎165-0.602
46佐世保165+0.61
47161-10.56
48郡山160+5.263
49新潟160+24.03
50福島159-8.092
51熊谷158-18.13
52伊丹155-9.357
53八王子153-20.73
54福岡152-14.12
55富士149-5.096
56大分149+4.93
57長野145-22.46
58甲府144+12.5
59日立144-8.28
60北九州142-16.96
61立川141-17.54
62福山141-8.442
63千葉141-34.72
64宇都宮140-35.19
65松本139-14.2
66浜松138-32.68
67東大阪138-22.91
68鹿児島133+16.67
69浦安133-41.15
70佐賀132-5.036
71川口131+3.968
72所沢129-31.02
73小山128-16.88
74山形125-14.97
75八戸122-20.78
76114
77前橋114-37.7
78秋田112-17.65
79水戸110+13.4
80福井107-47.29
81長岡106
アサリ100g

詳細なデータとグラフ

アサリの小売価格の相場と推移

2025年5月時点でのアサリ100gの全国平均小売価格は171.7円です。主要都市では、高知が最も高く307円、続いて山口253円、岐阜231円、津229円、枚方228円、静岡224円、和歌山221円、宇部220円、今治217円、神戸215円と続きます。

前年同月比では全国平均で約2.1%の価格減少ですが、高知(+39.55%)、津(+45.86%)、今治(+41.83%)など1部地域では大幅な価格上昇がみられます。1方、静岡(-11.11%)、岐阜(-7.97%)、枚方(-4.20%)などでは価格が下落しています。


都市別の価格傾向と特徴

価格上昇が著しい都市

高知、津、今治では40%前後の大幅な値上がりがあり、これは地元の水産資源の減少や需要増加、物流コストの上昇などが影響しています。特に高知は新鮮な海産物需要が高く、供給が追いつかない状況です。

価格減少や安定傾向の都市

静岡や岐阜、枚方では価格が前年より下落。これらの地域は流通網の変動や漁獲量増加が関係しており、供給が比較的安定しているためと考えられます。


これまでの価格推移と市場背景

2000年以降のアサリ価格は、漁獲量の季節変動や水質環境の変化により上下動してきました。近年は養殖技術の進歩で1定の安定を見せるものの、気候変動や海洋汚染の影響が漁獲量を左右し、価格に反映されています。

また、食の多様化や健康志向の高まりにより、アサリの需要は増加傾向にあり、特に都市部での消費拡大が価格を押し上げる1因となっています。


アサリの生産の特徴

アサリは主に沿岸の砂泥底に生息し、日本各地の温暖な海域で漁獲されます。養殖も1部で行われていますが、天然資源への依存度が高く、環境の影響を受けやすいのが特徴です。

水温の上昇や海水の酸性化がアサリの成長や生存率に影響を与え、生産量の変動が価格変動に直結しています。また、漁期の制限や漁業規制も漁獲量調整の重要な要素です。


価格変動の主な要因

  1. 漁獲量の変動:自然環境の変化で資源量が不安定。

  2. 気候変動の影響:海水温や水質の変化が生育環境に直結。

  3. 需要の増加:健康志向や外食需要の高まりで消費増。

  4. 物流コストの上昇:燃料費高騰や流通経路の影響。

  5. 漁業規制:資源保護のための漁獲制限が供給を制約。


今後の展望と課題

アサリ価格の安定化には、持続可能な資源管理と養殖技術の向上が不可欠です。環境保全策や適正な漁獲管理を進める1方で、新たな市場開拓や加工品開発による付加価値向上も重要課題となります。

消費者側も価格変動に対応した購入行動が求められ、冷凍品や代替魚介類の活用など多様な選択肢の検討が望まれます。

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