2025年5月時点での近畿地方のガソリン価格は平均184.9円/L。京都や大阪など大都市や観光都市では価格が高く、競争が激しい西宮や津では安価に。価格上昇は全体で+5.46%と高水準。地形、輸送効率、需要構造が価格差の要因となっている。
都市別のガソリン1Lの相場価格
都市 | 最新値[円] | 前年同月比[%] | |
---|---|---|---|
平均 | 184.9 | +5.46 | |
1 | 京都 | 191 | +6.111 |
2 | 大阪 | 189 | +5.587 |
3 | 神戸 | 187 | +5.65 |
4 | 伊丹 | 187 | +6.857 |
5 | 奈良 | 186 | +5.085 |
6 | 松阪 | 184 | +5.747 |
7 | 姫路 | 184 | +2.222 |
8 | 和歌山 | 184 | +6.358 |
9 | 西宮 | 183 | +5.78 |
10 | 津 | 183 | +5.172 |
11 | 東大阪 | 183 | +5.78 |
12 | 大津 | 183 | +6.395 |
13 | 枚方 | 182 | +5.202 |
14 | 堺 | 182 | +4.598 |

詳細なデータとグラフ
近畿の小売価格の相場と推移
2025年5月時点における近畿地方のガソリン平均価格は184.9円/Lで、全国平均(184.1円)をやや上回っています。これは、都市部の集中と物流の集積が進む1方で、観光需要や生活圏の広さ、人口密度の高さが価格に影響を与えていることを示唆します。
価格が最も高いのは京都(191円)、次いで大阪(189円)、神戸・伊丹(187円)と続きます。比較的安価なのは津・西宮(183円)となっています。
都市別ガソリン価格の傾向
高価格帯:京都・大阪・神戸・伊丹(187〜191円)
-
京都(191円):歴史的景観保護に伴う都市構造が輸送効率を低下させており、結果として高価格に。観光車両やバス需要も背景にある。
-
大阪(189円):大都市で交通量が多く、需要は旺盛。郊外の価格競争もありつつ、市内は高値圏を維持。
-
神戸・伊丹(187円):交通網が発達しているが、港湾都市としての商業輸送需要が価格を押し上げている可能性。
中価格帯:奈良・松阪・姫路・和歌山(184〜186円)
-
奈良(186円):隣接府県の価格に引っ張られる構造で、物流面では不利な地形も価格要因に。
-
松阪・姫路・和歌山(各184円):いずれも地方都市であるが、中継地点としての需要や郊外型スタンドが少ないことが価格を高めている。
低価格帯:西宮・津(183円)
-
西宮は大阪や神戸と近接し、スタンド間競争が激しい地域であることが影響。
-
津は中部地方との結節点に位置し、物流効率の良さと競争による安定した価格帯が維持されている。
価格推移と前年同月比の特徴
近畿地方全体の前年同月比は+5.46%で、全国平均(+4.712%)を上回っています。特に目立つ増加は以下の通りです:
-
伊丹:+6.857%
-
和歌山:+6.358%
-
京都:+6.111%
比較的抑えられたのは:
-
姫路:+2.222%
このことから、内陸都市や観光圏では価格上昇が大きく、工業都市では比較的安定しているという傾向が読み取れます。
価格差の要因
近畿地方における都市間価格差の要因は以下の通りです。
地形と輸送効率
山間部や観光都市は配送コストが高く、価格が上昇しやすい。例:京都・奈良。
競争環境
スタンド密度が高い都市部では価格が抑制される。例:西宮、津。
経済活動と交通需要
物流や観光など、燃料消費量が多い地域は価格が高止まりしやすい。例:大阪、神戸。
為替・国際原油価格の影響
円安・原油高が続けば、都市ごとの差は維持されつつも全体として高止まり傾向になる。
今後の展望
-
短期的には円安や中東情勢によって価格は不安定な高水準を維持する見込みです。
-
中長期的にはEV車普及や地方自治体の燃料補助政策が価格形成に影響する可能性があります。
-
近畿では特に、観光都市と工業都市の構造的違いが今後も都市別価格差として現れ続けるでしょう。
コメント