【2025年最新】桃の卸売価格が急騰中:全国主要市場の動向と今後の価格予測

果物価格(都市別)

日本の桃市場価格は、2025年5月時点で平均3331円/kgと高水準を維持。大阪や仙台などでは贈答需要で高騰する一方、地方都市では安価かつ安定傾向。全体として前月比では急落が目立つが、季節的要因による影響が大きい。今後は本格出荷期を迎え、価格安定と品質重視の動きが加速する見通し。

桃の卸売り市場価格

桃の高い順

2025年5月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 大阪市 仙台市 京都市 主要市場 東京都 金沢市 札幌市 名古屋市 神戸市 横浜市
最新値[円/kg] 3331 5329 4669 4337 3884 3827 3634 3591 3064 2929 2749
前月比[%] -57.69 -30.43 +1984 +53.78 -56.88 -55.7 +243.2 +3.906 +1215 +333 -55.09
前年同月比[%] +4.067 +12.52 +16.86 +9.256 +7.932 +14.81 -16.82 -3.564 +15.52 +16.42 -40.3

桃の安い順

2025年5月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 広島市 北九州市 福岡市 沖縄県 高松市 横浜市 名古屋市 札幌市 金沢市 東京都
最新値[円/kg] 3360 2281 2337 2388 2448 2504 2749 3064 3591 3634 3827
前月比[%] -57.32 +233.5 +194.3 -61.4 +142.6 -17.21 -55.09 +1215 +3.906 +243.2 -55.7
前年同月比[%] +3.384 -1.469 +44.2 +1.462 +12.76 +21.59 -40.3 +15.52 -3.564 -16.82 +14.81

桃の推移

桃の市場価格
桃の市場価格

最新の価格データ

最新データ

その他のデータとグラフ

桃の価格についての推移と展望

日本において桃は夏季の代表的な高級果実として扱われており、贈答需要が非常に強い果物です。生産は主に山梨県・福島県・長野県など内陸部で行われ、各都市の中央卸売市場へ流通しています。品種も「白鳳」「あかつき」「川中島白桃」など多岐に渡り、収穫時期や品質に応じて価格差が顕著です。


2025年5月の全国平均と価格の大幅変動

  • 全国平均:3331円/kg(前月比:-57.69%)

全体として、前月比では価格が半分近く下落しています。これは、前月が初物の高価格帯だったことや、5月時点では本格的な出荷シーズンに至っておらず、供給変動が大きいためと考えられます。


都市別の価格と前月・前年との比較

高価格帯都市(プレミアム市場)

  • 大阪市:5329円/kg(前年比+12.52%、前月比-30.43%)

  • 仙台市:4669円/kg(前年比+16.86%、前月比+1984%)

  • 京都市:4337円/kg(前年比+9.26%、前月比+53.78%)

これらの都市は、高級果実需要が強く、百貨店や贈答用の需要が価格を押し上げる傾向があります。仙台の+1984%という前月比急騰は、希少な高価格品の1時流通や供給減が影響しているとみられます。

中間価格帯都市

  • 東京都:3827円/kg(前年比+14.81%、前月比-55.7%)

  • 金沢市:3634円/kg(前年比-16.82%、前月比+243.2%)

  • 札幌市:3591円/kg(前年比-3.56%、前月比+3.91%)

東京は依然として高価格帯に属しますが、価格は季節変動が大きく、出荷初期は急落しやすい傾向にあります。金沢は価格上昇したものの、前年割れの傾向が見られます。

低価格帯都市(流通コスト抑制型)

  • 名古屋市:3064円/kg(前年比+15.52%、前月比+1215%)

  • 神戸市:2929円/kg(前年比+16.42%、前月比+333%)

  • 横浜市:2749円/kg(前年比-40.3%、前月比-55.09%)

名古屋と神戸は今月大きく上昇していますが、横浜の価格急落と前年比-40.3%は特異な動きであり、卸売市場での供給制限、需要減退、品質問題などが影響した可能性があります。


価格の安定傾向と注目される地方都市

  • 広島市:2281円/kg(前年比-1.47%、前月比+233.5%)

  • 北9州市:2337円/kg(前年比+44.2%、前月比+194.3%)

  • 福岡市:2388円/kg(前年比+1.46%、前月比-61.4%)

広島や北9州、福岡などは安価ながら安定した価格帯に位置しています。福岡市の前月比急落は気候や入荷量の1時的影響の可能性がありますが、全体として価格帯は抑えられています。


最近の課題と市場の歪み

季節外れの取引と価格変動の過剰反応

4月〜5月は桃の初物期にあたり、ごく少量の高価格果実が流通することがあり、それが価格統計に大きな影響を与える場合があります。

品質のばらつきと等級格差の拡大

同じ都市内でも「秀品」と「訳あり品」で価格が2倍以上異なる場合があり、統計平均が読みづらくなる傾向があります。

物流コストの上昇

燃料価格や人手不足による物流費の高騰が地方卸売市場の価格に転嫁されつつあります。これは都市間の価格格差の1因でもあります。


今後の見通しと政策的期待

本格的な出荷期(6月~8月)で価格は安定へ

今後、産地の出荷量が増えることで、価格は平均3000円前後に安定する見込みです。特に山梨・長野の本格出荷が始まる7月以降が注目されます。

ICT農業の導入と高品質維持による単価の維持

気候変動の影響を抑え、ドローン・センサー技術などを活用した収量予測と品質管理が進めば、全体として高単価を維持できる可能性があります。

地方市場の活性化と価格差の是正

地方でもブランド桃(例:岡山白桃、あら川の桃)などが人気を博しており、今後は地方都市でも高価格帯商品の流通が進むことが期待されます。

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