ケチャップ500gの価格推移と地域差、今後の値動きを徹底分析

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2025年4月時点でケチャップ500gの平均価格は271.9円で、前年比+1.044%の微増。鹿児島や秋田では大幅上昇し、都市部ではPB商品の普及により低価格が続く。今後は物流費や原料費の上昇、環境対応による包装変更などが価格上昇要因となる見通し。地域格差の拡大も懸念される。

小売物価統計

ケチャップ小売りの高い都市

2025年4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 鹿児島 秋田 広島 熊本 山口 青森 長崎 福岡 松江 宮崎
最新値[円] 271.9 349 310 306 301 301 295 290 290 290 290
前年同月比[%] +1.044 +18.71 +20.16 +3.793 +10.07 +17.89 +6.227 +3.943

ケチャップ小売りの安い都市

2025年4月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 徳島 金沢 名古屋 奈良 横浜 高知 大阪 岐阜 京都 佐賀
最新値[円] 271.9 217 230 231 246 246 247 250 252 257 257
前年同月比[%] +1.044 -2.691 -10.85 -6.478 -6.107 -6.107 -11.15 -2.344 -9.677 +11.26

 

ケチャップの推移

ケチャップ小売り価格
最新のデータ

 

詳細なデータとグラフ

 

ケチャップの現状と今後

ケチャップは、家庭の定番調味料として、洋食や軽食との親和性が高く、冷蔵庫に常備される存在です。主にトマトを原料とし、甘味と酸味のバランスが料理の味を整える役割を担っています。とくにオムライス、ナポリタン、フライドポテト、ソーセージなどとの相性の良さから、子育て世代を中心に安定した需要があります。


ケチャップ価格の長期的な推移

2016年から2025年までのデータによると、2025年4月時点での全国平均価格は271.9円(1本500g)で、前年比では+1.044%の微増となっています。2010年代後半までは比較的安定した価格推移を見せていましたが、2020年以降、原材料・容器コストの高騰や物流費上昇を背景に、緩やかな値上がり傾向が続いています。

このような変動には以下のような構造的要因が影響しています:

  • 原料トマトの価格変動(国内・海外産含む)

  • 容器(ペットボトル・キャップ)や包装コストの上昇

  • 国内物流費(ガソリン・人件費)の増加

  • 需要の季節変動(夏場の消費増)


地域別価格動向 ― 高価格帯と低価格帯の特徴

高価格地域

鹿児島(349円)、秋田(310円)、広島(306円)、熊本(301円)、山口(301円)など、西日本や北東北の地方都市が目立ちます。

  • 輸送コストの上乗せ:とくに鹿児島や秋田など、中心市場から遠い地域では配送コストが価格に反映されやすい。

  • 地元密着型の中小スーパー中心の流通網:ディスカウント志向よりも、価格より品質重視の店舗構成となっている。

  • ブランド偏重傾向:大手メーカー品(カゴメ、デルモンテ)に対する信頼が高く、PB比率が低い。

なお、鹿児島では前年比+18.71%、秋田で+20.16%の大幅上昇が見られ、価格高騰の地域的偏在が顕著です。

低価格地域

徳島(217円)、金沢(230円)、名古屋(231円)、奈良(246円)、横浜(246円)などが挙げられます。

  • 都市部の競争環境:名古屋・横浜などでは、複数の大手量販店が競合し、販促戦略でケチャップが安売り対象となりやすい。

  • PB商品比率の高さ:西日本ではPB(プライベートブランド)商品の展開が進み、価格が抑えられています。

  • 1部で価格是正の影響:徳島や高知では前年比でマイナスとなっており、1時的なセールや在庫処分の影響も考えられます。


価格変動の背景と課題

ケチャップの価格変動は、他の加工食品と比べても地域差が大きく、その理由は以下の通りです:

  • 地方と都市部の小売構造の差 大手チェーンの出店状況が地域によって異なり、それが価格差に直結しています。

  • 海外原料依存と為替の影響 原材料のトマトや香辛料、甘味料の1部は海外からの輸入に頼っており、円安の影響を受けやすい構造です。

  • 環境配慮コストの上昇 ペットボトルの再資源化対応やラベルレス化など、環境対応に要するコストが価格に反映され始めています。

  • 1部ブランド商品の高級化戦略 「糖質オフ」「国産トマト100%」「オーガニック認証」などの高付加価値品が拡大し、平均価格を押し上げています。


今後の価格動向の展望

緩やかな上昇基調

今後数年、ケチャップの価格は年率1〜2%程度の緩やかな上昇が続くと予想されます。これは原材料価格の不安定さと、人件費・物流費の構造的上昇が続くためです。

PB商品の伸長による価格抑制

1方で、スーパーマーケットやドラッグストア各社によるPB商品のさらなる品質向上と低価格化によって、ブランド商品との差が広がり、価格帯が2極化する見通しです。

環境配慮による包装の変化

脱プラスチックへの流れの中で、ケチャップの容器も今後は紙パウチ型や詰め替え型など新たな形態へ移行し、これがコスト・価格に影響を及ぼす可能性があります。

地域価格格差のさらなる拡大

都市部と地方の流通格差が広がると、今後さらに地域ごとの価格差が拡大する懸念も。物流網の強化がその鍵となります。

 

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