2025年のきゅうり価格動向|都市別比較と今後の見通し

きゅうり

2025年5月のきゅうり卸売価格は全国平均259.1円/kgで、前月比・前年比ともに下落傾向。都市別では札幌市が高く、北九州市が最低価格。供給過多や物流コストが価格差の主因であり、今後は需給調整や物流効率化が重要となる。

きゅうりの卸売り市場価格

きゅうりの高い順

2025年5月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 札幌市 名古屋市 横浜市 金沢市 東京都 神戸市 仙台市 主要市場 京都市 大阪市
最新値[円/kg] 259.1 299.3 290.3 283 279 279 274.7 274.7 267 253.3 253
前月比[%] -11.83 -10.83 -8.893 -10.91 -7.921 -13.08 -4.072 -17.52 -12.08 -10.38 -11.95
前年同月比[%] -14.9 -13.32 -8.413 -9.967 -8.224 -9.805 -12.34 -6.575 -12.65 -15.65 -17.23

きゅうりの安い順

2025年5月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
名称 平均 北九州市 福岡市 高松市 沖縄県 広島市 大阪市 京都市 主要市場 仙台市 東京都
最新値[円/kg] 258 206.7 219.3 225 230.3 251.7 253 253.3 267 274.7 279
前月比[%] -12.37 -12.68 -13.99 -17.58 -13.3 -12.71 -11.95 -10.38 -12.08 -17.52 -13.08
前年同月比[%] -15.09 -27.14 -17.55 -23.81 -23.56 -19.16 -17.23 -15.65 -12.65 -6.575 -9.805

きゅうりの推移

きゅうりの市場価格
きゅうりの市場価格

最新の価格データ

最新データ

その他のデータとグラフ

きゅうりの価格についての推移と展望

きゅうりは日本の食卓に欠かせない代表的な夏野菜ですが、年間を通じて供給されており、価格は天候や産地、需給バランスによって大きく変動します。近年では卸売市場の価格に地域差や季節変動が顕著に表れ、農業政策や物流体制の見直しも求められています。

これまでの価格推移の特徴

きゅうりの価格は、夏季にやや下がり冬季に高騰する傾向が長年続いてきました。2008年以降の長期トレンドを見ると、猛暑や台風の年には供給が減少し、価格上昇が目立ちます。1方で、近年の施設栽培や物流網の整備によって、価格の急騰はやや緩和される傾向も見られます。

2025年5月の最新動向と問題点

2025年5月時点での全国平均価格は259.1円/kg。前月比で-11.83%と大幅な下落が見られます。これは気温の上昇による供給増加や、消費の鈍化、産地からの出荷調整が影響していると考えられます。

都市別では、札幌市(299.3円/kg)名古屋市(290.3円/kg)などで高値を維持する1方、北9州市(206.7円/kg)福岡市(219.3円/kg)など9州地域ではかなり低価格となっています。

地域別価格の特色と背景

  • 北海道・東北・関東圏(札幌、横浜、東京)は流通コストがかかるため、高値で安定しやすい。

  • 関西圏(大阪、京都、神戸)では比較的安価で、物流の集約効率や産地との近さが寄与。

  • 9州・4国・沖縄(北9州、福岡、高松、沖縄)は地元生産が盛んな1方で、需給バランスが崩れやすく、値崩れしやすい。

なお、北9州市の前年比価格は-27.14%と極めて大きな落ち込みを示しており、地元の出荷過剰または需要減が強く疑われます。

最近の課題と市場の不安定性

  1. 過剰供給と価格暴落:1部地域で供給が集中しすぎ、全体の価格が押し下げられている。

  2. 消費行動の変化:物価高騰の影響で、消費者の購買が鈍化し、単価下落を招いている。

  3. 物流コストの地域差:燃料費高騰の中で、遠隔地への輸送が価格に大きく影響。

今後の推移予想と期待される対策

  • 価格の安定には需給調整と契約栽培の促進が重要。

  • 産地間の情報共有や相互調整によって過剰出荷を防ぐ動きも期待されます。

  • 今後、温暖化の影響で収穫時期が前倒しされることで、価格の季節変動がより顕著になる可能性があります。

また、都市ごとの需要予測精度向上が流通の合理化と価格安定化に資するでしょう。

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